悪化した日韓関係は東京五輪に濃い影を落とした。韓国は東京五輪をめぐり「汚染されたフクシマ」を印象付けるさまざまなパフォーマンスを繰り広げた。選手村の宿舎に反日的な横断幕を掲げ、「福島産の食材は危険」と自前の給食支援センターを設営し、ビクトリーブーケに福島産の花が入っていることを「放射能の不安」と報じた。こうした動きにより、東京五輪での韓国選手の活躍はかすみ、日本人の心情に不信感を残す結果となった。 大韓体育会が反日アイコン主導開幕直前、韓国は自国選手団の宿舎に「抗日の英雄」として知られる16世紀の将軍、李舜臣(イ・スンシン)の言葉をもじった横断幕を掲げた。国際オリンピック委員会(IOC)の要請で撤去したが、次に現れた「虎が降りてくる」と書かれた垂れ幕は、朝鮮半島全体を牙をむく勇猛なアムール虎の姿として描いたもので、実は李将軍の言葉より強烈な反日アピールの図柄だった。
東京五輪反対運動についての考察を語るドイツ日本研究所のゾニャ・ガンゼフォルトさん=東京都千代田区で2021年6月18日、藤井太郎撮影 東京オリンピックでは会場周辺などで開催に反対するデモが起きた。取材していると、参加者の中に女性外国人の姿があった。五輪反対運動を研究しているドイツ人社会学者だという。3年前からデモを見つめてきたドイツ日本研究所主任研究員のゾニャ・ガンゼフォルトさん(39)。海外から東京五輪の迷走はどのように映っているのか。【聞き手・島袋太輔】 ――なぜデモの研究を始めたのでしょうか。 ◆2017年に日本社会の研究のため来日しました。元々の研究テーマは漁業でしたが、18年にドイツ日本研究所のチームで五輪をテーマに研究をすることになり、反対運動を取り上げました。実は、12年夏季五輪の招致を目指したドイツ東部ライプチヒで大学時代を過ごし、反対運動を目の当たりにしたことがありました
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