兵庫県尼崎市保健所の幹部が性的少数者(LGBT)の30代男性職員に公務中のカミングアウトを控えるよう指導した問題で、市は16日、バイセクシュアル(両性愛者)の告白に「不快感を示す市民がいる」などと保健所に訴えたのは、市内の動物愛護団体だと明らかにした。またカミングアウトの状況について、幹部が団体の主張だけを根拠にして事実関係を確かめず、一方的に男性を指導したことも認めた。(竹本拓也、大田将之) 市によると、団体は動物愛護の分野で市内最大のNPO法人。男性職員とは公務を通じて交流があった。 関係者によると、団体は2019年秋、保健所に文書を送り、「(男性の)性的発言についてはここに記載できません。何らかの仕返しがないとは言えないからです」などと記述。「機会が与えられれば口頭で説明することはできます」と添えた。 その後、保健所は団体の一人から「性的指向を打ち明けられ、困惑している人が団体にいる