鳩山由紀夫首相の「5月退陣」説が一気にトーンダウンしている。 米軍普天間基地の移設先について「最低でも県外」とした公約破りにも、首相は責任をとって辞めるわけでもなく、それどころか、相変わらず「現行案とは違う」との発言を繰り返している。ところが、民主党内から責任を問う声もなく、「退陣」を求めるマスコミもほとんどない。 2010年5月23日に沖縄を訪れた鳩山首相は、「辺野古移設」の方針を仲井真弘多・沖縄県知事らに伝えた。これに沖縄県民は「怒」のプラカードを掲げ、「裏切りだ」と猛反発。当面はこう着状態が続きそうだ。 当初の自・公案とほとんど変わらない 普天間問題は、鳩山首相自らが「5月決着」を公言。8か月に及んで迷走したあげく、事実上の現行案への回帰だ。首相の「最低でも県外」の言葉を信じてきた沖縄県民にしてみれば、「心をもてあそばれた」と怒りをあらわにするのもうなずける。 それにもかかわらず、鳩