2014-12-25 【第3回】短編小説の集いに応募したよ 【第3回】短編小説の集いのお知らせと募集要項 - 短編小説の集い「のべらっくす」 恋のシュラフ 「気持ちはありがたいけど必要ないんだ。悪いけど持って帰ってくれないかな」ワンルームの狭い玄関でプレゼントを抱えた沙織に、桐生は冷たく言い放った。「なんで?このまえ欲しいって言ってたのに…」「たしかに言ったけど、あれから事情が変わったんだ」「わかった。じゃあこれは持って帰ってるね。でもケーキがあるから一緒に食べよう」戸惑いながら沙織はいった。「いいよ。あがって」桐生はそう言って、沙織を家に招き入れた。1ヶ月まえ「ブログで飯を食いたい」と言ってとつぜん会社を辞めてから、桐生は様子が変わった。性格が暗くなったわけではないけれど、前のようにくだらない冗談を言わなくなった。それは落ちついたともいえるけれど、沙織はどこか物足りなさも感じていた。「適