『悪の教典』鑑賞。 プロモーション会見を前にしたAKB48大島優子に「私はあの映画が嫌いです。」と言わしめ、会見を辞退させた作品として有名です。原作は『黒い家』でも人殺しを厭わないサイコパスを描いた貴志祐介。監督は(映画の中では)人殺しどころか女子供も嬉々として蹂躙してからブっ殺す三池崇史です。 誰からも慕われるイケメン英語教師、ハスミンこと蓮実誠司。しかし、彼が赴任してから不審な自殺や失踪が続いていた……という話。序盤こそ『シンプル・プラン』型の犯罪者視点で成り行きを見守るサスペンスの体をなしています。集団カンニングを企てる少年やセクハラ教師をとっちめる様子は爽快さをもって描かれています。そこまではハスミンに寄り添った視点で映画を見ていると、非常に心地よく過ごせます。しかし、毎日のように「娘がいじめにあっている」と怒鳴り込む父親に対し過度な罰を与えるに至り、本作は観客をふるいにかけるので