「ダメだよ。保険証廃止は」デジタル庁幹部は断言していた マイナ一本化になぜ転換?協議の記録がない不可解
「ダメだよ。保険証廃止は」デジタル庁幹部は断言していた マイナ一本化になぜ転換?協議の記録がない不可解
自民党神奈川県連は24日、次期衆院選の公認候補予定者となる神奈川18区支部長に、山際大志郎前経済再生担当相(54)を選んだ。山際氏は閣僚在任中の昨年、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)側との接点が相次ぎ判明。曖昧な説明を続け、事実上更迭された。影響を懸念した地元から、統一地方選後に選任するよう求める声があり、手続きが遅れていた。
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に引き下げられ、約1カ月。街には活気が戻り、「脱コロナ」が急速に進む。だが、今も後遺症に悩まされている人たちがいる。私(40歳、男性)も感染から2年たったが、嗅覚・味覚の障害が完治していない。(神谷慶)
大規模な金融緩和を中心とした安倍晋三元首相の経済政策「アベノミクス」の指南役として、当時内閣官房参与を務めた浜田宏一米エール大学名誉教授(87)は本紙のインタビューで、10年に及ぶ政策の効果について「賃金が上がらなかったのは予想外。私は上がると漠然と思っていたし、安倍首相(当時)も同じだと思う」と証言した。大企業の収益改善を賃上げへとつなげる「トリクルダウン」を起こせなかったことを認めた。 (渥美龍太、原田晋也、畑間香織)
東京都は9日、新たに224人の新型コロナウイルス感染者が報告されたと発表した。1日あたりの人数では4月17日の206人を上回り、過去最多を記録。累計感染者数は7272人になった。小池百合子知事は都の対策本部会議で「検査件数が増えていることが影響しているが、感染者数の動向にはさらなる警戒が必要だ」と警戒を強めている。(小倉貞俊、松尾博史) 都によると、感染経路が判明しているのは120人。内訳は新宿区や豊島区の接待を伴う飲食店の従業員や客が63人、友人らとの会食が14人など。最近目立っている夜の繁華街関連は感染経路が不明・調査中を含めると74人に上ったが、全体に占める割合は3割強にとどまった。経路不明・調査中は104人で、100人を上回ったのは4月18日以来。感染経路も多岐にわたっており、市中での感染拡大の懸念がさらに高まる形となった。 年代別の最多は20代の109人。30代以下が全体の8割を
人間の全遺伝情報をもとに診断や治療を行うゲノム医療の世界的な第一人者、米シカゴ大の中村祐輔名誉教授(67)が本紙のインタビューに応じ、新型コロナウイルスへの対応で日本の医療は「崩壊が起こりつつある」と強い危機感を示した。対策についても「科学的な分析が足りない」と述べた。 (聞き手・市川千晴、三輪喜人) -院内感染が国内各地で起きている。 院内感染が起きれば、医療関係者の入院や濃厚接触者の自宅待機で医療供給体制が崩れ、病院が機能しなくなる。ほかの病院にもしわ寄せがいく。がん研有明病院(東京都江東区)では、新型コロナへの対応でがんの手術ができない病院の患者を受け入れ、週末にも手術する体制を組んでいる。感染者だけでなく、がん患者らへの医療も逼迫(ひっぱく)する。 -救急医学会が「救急医療の崩壊を実感」との声明を出した。 院内感染を避けるため、感染疑いがある患者の受け入れ拒否が増え、限られた救命救
安倍晋三首相が八月にトランプ米大統領から請け負った飼料用トウモロコシの大量購入をめぐり、購入の主体である民間企業の動きが鈍い。本紙が主要な飼料メーカーに取材したところ、追加または前倒しで購入すると答えたのは現時点でゼロ。一方、「コーンベルト」と呼ばれる米中西部の農家は価格上昇への期待を高める。コーンベルト各州は来年の大統領選への影響力が大きい。購入が進まなければ、二十五日(現地時間)に予定される日米貿易協定の署名後も両国間の火種となる可能性がある。 (皆川剛、ワシントン・金杉貴雄) トウモロコシの購入は八月にフランスで開かれた日米首脳会談で浮上。米中摩擦により売れなくなった米国産トウモロコシについて、トランプ米大統領が「安倍首相が日本を代表し余ったトウモロコシを全部買う」と述べ、日本政府も輸入に応じると表明した。
令和への改元を控え、「平成経済」を知るための重要な指標の一つである「賃金伸び率」の検証が、今年一月に発覚した政府の統計不正のためにできなくなっている。政府が毎月勤労統計の集計で不正を行っていた期間の資料を廃棄したことで、八年分の賃金が分からなくなったからだ。公表された資料には空欄が並ぶという、異様な状況となっている。 (渥美龍太) ルールでは全数調査をしないといけない東京都分の大規模事業所を、厚生労働省が二〇〇四年に勝手に抽出調査に切り替える不正を始めたため、以降の調査結果が実態より低く出るずれが生じていた。これにより、延べ二千万人超が雇用保険などを過少に給付されていたことが分かった。 問題発覚後、厚労省は一二年以降の結果を再集計して本来の数値を再現したが「〇四~一一年分は調査票などの資料を廃棄・紛失していて再集計ができない」(厚労省の賃金統計担当者)ため、公表資料を空欄とした。この空欄部
総務省統計委員会の西村清彦委員長が多忙を理由に国会審議に協力しない意向を示したとする文書を、総務省職員が西村氏に無断で作成し、野党に示していたことが二十五日、明らかになった。西村氏は不快感を示し、石田真敏総務相は衆院予算委員会で陳謝した。 文書は総務省が二十二日に衆院総務委の野党理事らに配布した。西村氏本人の弁として「統計委員長は非常勤の時間給のアルバイト公務員でしかなく、私は本務として研究教育、企業関連の取締役や顧問の仕事を抱えている」と説明。「これ以上、本務に支障をきたす形では協力できない」と国会審議への出席に応じない考えを示した。署名や日時は記していない。 これに対し、西村氏は二十五日、総務省を通じて野党側に書面で「そのような『文書』を提出するように指示したことはない。極めて遺憾だ」と伝えた。国会審議については「重要性は強く認識している。研究教育等の本務に支障のない限りにおいて、国会
東京電力福島第一原発事故の直後、福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの山下俊一・長崎大教授が子どもの甲状腺被ばくについて「深刻な可能性がある」との見解を示したと、国の研究機関「放射線医学総合研究所」(放医研、千葉市)の文書に記されていたことが分かった。国の現地派遣要員らが集う「オフサイトセンター(OFC)」にいた放医研職員の保田浩志氏が書き残していた。 (榊原崇仁) 山下氏は二〇一一年三月二十一日の午後二時から、福島市内であった講演で「心配いらないと断定する」「放射線の影響はニコニコ笑っている人には来ません」と発言していたことが知られている。保田氏によると、この日の昼、県庁内のOFCで山下氏と面会。その結果は放医研内部の連絡のため、同日夜に記録していた。これらに従えば、「深刻」発言は「ニコニコ」の講演と同じ日にあったことになる。 本紙は保田氏の記録の写しを情報開示請求で入手した。それによ
厚生労働省が今年から賃金の算出方法を変えた影響により、統計上の賃金が前年と比べて大幅に伸びている問題で、政府の有識者会議「統計委員会」は二十八日に会合を開き、発表している賃金伸び率が実態を表していないことを認めた。賃金の伸びはデフレ脱却を掲げるアベノミクスにとって最も重要な統計なだけに、実態以上の数値が出ている原因を詳しく説明しない厚労省の姿勢に対し、専門家から批判が出ている。 問題となっているのは、厚労省が、サンプル企業からのヒアリングをもとに毎月発表する「毎月勤労統計調査」。今年一月、世の中の実態に合わせるとして大企業の比率を増やし中小企業を減らす形のデータ補正をしたにもかかわらず、その影響を考慮せずに伸び率を算出した。企業規模が大きくなった分、賃金が伸びるという「からくり」だ。 多くの人が目にする毎月の発表文の表紙には「正式」の高い伸び率のデータを載せている。だが、この日、統計委は算
「今年に入り勤労者の賃金は大幅に増えた」との結果が出ている厚生労働省の賃金調査を巡り、調査の信用性を疑問視する見方が広がっている。一月からは、中小企業より給料が高い会社が多い大企業の金額をより多く反映させているのに、その影響を考慮せず、伸び率を算出しているからだ。「給与の推移を正確に把握できない」との批判は根強く、政府の有識者委員会は今月中に見直しの是非を含めた議論を始める。 問題になっているのは民間企業の賃金などを調べる「毎月勤労統計調査」。二十一日に公表された七月の確報値では、給料・ボーナスや手当を含めた「現金給与総額」が前年同月に比べ1・6%増えた。六月は3・3%増と二十一年五カ月ぶりの高い伸びとなった。 毎月勤労統計は一定数の企業を無作為に選び賃金などを聞き取るサンプル調査。この方法だと対象になった大企業や中小企業の割合は、世の中の実態との誤差が生じるため、総務省が数年ごとに全企業
佐賀県玄海町の九州電力玄海原発4号機が十六日に再稼働し、太陽光発電の普及が進む九州で原発が四基動く環境が整った。電力供給力が大幅に増えるため、九電が、今秋の連休にも太陽光発電事業者の出力制御に踏み切る事態が現実味を帯びる。出力制御が頻発すれば太陽光事業者の収支に影響が出るのは必至だ。 電力需要が少ない時期に供給が大幅に上回れば広域的な停電を引き起こす恐れがあり、電力会社に出力抑制が認められている。ただ、これまで離島では実施例があるが、九州本土といった広域で行えば全国で初となる。 太陽光発電は晴天の昼間に発電量が増える一方、夜間は発電しないなど不安定な電源で電力会社にとって扱いにくい。九電はこれまでも火力発電の稼働率の調整や、揚水発電所で昼間に水をくみ上げて夜間に発電するなどしてきたが、さらに上回ると見込まれる場合、事前に太陽光事業者に対し出力制御を指示する。
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