町田徹(ジャーナリスト) 【第30回】 2008年05月30日 スタグフレーションが現実に! 「利上げ」を躊躇する時間は無い ついに最悪のシナリオだったスタグフレーション(景気後退下での物価の上昇)が現実味を帯びてきた。原油価格が史上初めて1バレル135ドルを記録するなど、原油・資源市況の高騰が勢いを増し、製品・サービス価格への転嫁が進み始めたのだ。こうした物価高騰は、個人消費や設備投資の冷え込みリスクをこれまで以上に助長する。 何より深刻なのは、サブプライムローン問題に端を発した金融危機対策という側面があるとはいえ、米政府が引き続き巨大な流動性の供給という手法を取り続けると、それに新たなエネルギーを得た投機が猛威を振るう結果を招き、資源価格の高騰とインフレーションを加速し経済の足を引っ張るという悪循環を助長することである。 悪循環を絶つために有効とされる処方箋は、まず、利上げという
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