一本のシュートに魂を吹き込んだ。 一本のシュートが、チームに魂を吹き込んだ。 3月31日のウズベキスタン戦、5点のゴールラッシュは、青山敏弘のミドルシュートから始まった。 前半6分、左コーナーキックから相手GKに弾かれたボールが、2バウンドして青山の前にこぼれてきた。30m近い距離があっただろうか。彼は迷うことなくそのまま右足を振り抜き、アウトにかかったボールはゴール右上に突き刺さった。 「来たら打とうと思っていた。浮かさないように、力まず、しっかりミートして。監督もミーティングで“ミドルを狙っていけ”と言っていました。“絶対に枠に入れろ”と」 絶対に入れてやる。心の声が、確かに聞こえた。 ブラジルW杯以降、代表から離れていた。あのコロンビア戦でゴール前に侵入してくるハメス・ロドリゲスに対して体を寄せきれず、結果的に勝ち越しのゴールを許すきっかけをつくったことに苦しんできた。己を責める自分