平成はサッカーの時代だった。 ……と大上段に書き出したのは、もちろん改元が迫っているからだ。 史上最高値に沸き立つ東証の手締めの映像、「私らが悪いんであって、社員は悪くありませんから」と涙ながらに叫ぶ社長の記者会見。そんな平成を象徴するシーンをテレビで目にするたびに、その認識は強くなる。 「バブル」とその「崩壊」から始まった時代だった。「失われた20年」を過ごした30年間だった。 そんな時代にあって、数少ないサクセスストーリーを演じたのが、サッカーだった。 「もし1年遅かったらJリーグは……」 日経平均株価が3万8915円の史上最高値を記録したのは平成元年(1989年)の大納会である。世界の企業ランキング(時価総額)トップ20社のうち14社を日本企業が占め、三菱地所がロックフェラーセンターを、ソニーがコロンビア映画を買収。(いさかかヒンシュクを買いながらではあったが)ジャパン・マネーはまさ
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