今日の東京は大雪らしい。 ずいぶん昔の、初恋の話を思い出したので書いてみる。 私は5歳になるまで東京の三鷹市に住んでいた。 同い年の子供が近所にたくさんいて、いつも一緒に遊んでいた。 3歳くらいの頃、初めて東京に雪が降るのを見た。 ワクワクして公園に行くと友達は誰もいない。 がっかりしているとけんちゃんという男の子が声をかけてくれた。 自転車に一緒に乗ろう、と言ってくれた。 私はけんちゃんの補助輪付き自転車の後ろにのって、自転車のタイヤが雪の上に絵を描くのを見ていた。 次の日の朝には消えてしまうようなささやかな雪だったけれど、とてもきれいだと思ったことを覚えている。 けんちゃんはしっかりした男の子で、それからも足が遅かったり何かとどんくさい私とよく遊んでくれた。 私もけんちゃんけんちゃん、と彼の後ろをついて回った。 けんちゃんが意地悪になったのは4歳くらいの頃だっただろうか。 いつも私に意