「変死体」が増えている 自殺者の数は警察庁が発表するのだが、実は彼らはもうひとつ「死」にまつわる統計を発表している。それは「死体取扱状況」だ。最新の平成23年のデータでは、全国の警察で17万3735体(交通事故、東日本大震災関係除く)の死体が扱われている。この数は年々増加していて過去10年間で最も多い。その中で同様に年々右肩上がりなのが、「変死体」だ。2011年には2万701体もある(警察における死因究明等の推進・平成24年11月16日)。 「変死体」というのは、殺害なのか病死なの分からない死体のことだが、実はここにかなりの「自殺者」も含まれており、半数ぐらいはそうではないかという指摘がある。 これはなにも勘やあてずっぽうではなく、WHO(世界保健機構)がそう言っていて、総務省が出した「自殺予防に関する調査結果報告書」(平成17年12月)でも、「変死の原因の約半分は自殺」と引用されている。