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ブックマーク / tigerace1943.hatenadiary.jp (14)

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    もう間もなく、各地に梅雨明け宣言が発表されるだろう。 そもそも、梅雨入りが、軒並み遅かった。 鼻タレ小僧の頃、同世代のアイドル歌手が、制服姿で雨にずぶ濡れになっているレコードジャケットを見たのだが、その時の甘酸っぱいインパクトが、何年も何年も経ってから、不意によみがえり「初恋だったかもしれない」と思えてしまうほど、胸が切なく、そして、熱くなった。そして、ぼくは、いても経ってもいられなくなり、想いをペンに託し、短い詩を書いた。 六月の雨 校門を出たとき 降りはじめた雨 雨を片手で よけながら 駈けていく 制服のきみ 若葉や 舗道を 濡らす 六月の雨が きみを濡らしていく きみの そのほそい肩を きみの そのしろい指を

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    kobonemi 2019/07/24
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    7月の初旬、京都を訪れた。JR京都駅の改札を出ると、祇園祭は、もう、はじまっていて、浴衣姿の女性の姿もチラホラ。駅前ではちょっとした舞台が作られていて、笛や太鼓や拍子木で祭りを盛り上げていた。祇園祭といえば、四条通り、山鉾巡行、長刀鉾、お稚児さん、やたら暑い日・・・というイメージがあるが、それよりも、ずーっと前から祭りははじまっているのだ。とはいえ、ぼくは、今回の京都も観光ではない。 太田裕美のコンサートが開催されたからだ。 太田裕美といえば、ぼくが中高生の頃、大ブレイクしたアイドル。しかし、キャピキャピ系ではなく、しっとりとしたアーティスト系のアイドルだった。 ピアノの弾き語りの「雨だれ」という曲でデビューを飾った。 心にしみる名曲で、その後も「たんぽぽ」「袋小路」「夕焼け」などピアノの弾き語り路線でファンを獲得していく。ぼくも、この頃の太田裕美が大好きだったが、まだ、メジャーではなかっ

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    kobonemi 2019/07/15
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    あるとき、精神科医に「こころのありかは?」と尋ねると、その女性医師は「脳」だと答えた。それは、脳そのもののことだと。 たしかに、抗うつ薬、精神安定剤などを服用すると、脳のさまざまな物質に働きかけて、症状が改善するのも事実だ。 しかし、脳みそが、恋をするのか、文学を書くのか、音楽を生み出すのか? もちろん、ぼくは、「信じられない」と答えた。 女性医師は「気持ちは分かるけど、それが事実」と言ってのけた。 悔しくなって、悲しさも相まって、では「いのちはどこにあるのか?」と詰め寄ると、さすがに精神科医は「心臓」とは答えなかった。 5分以上沈黙したけど、女性医師は答えられなかった。 いのちを救うのも医者の仕事、いのちと対峙するのは文学の役割、いのちそのものを自分なりに悟りたいなら、それは宗教の領域だ。 そういう、答えのない問答がしばらく続いて「とにかく、あなたは文学をやっていきなさい」という女性医師

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    kobonemi 2019/06/16
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    ぼくにも、エッセイを書いていた時期があった。 エッセイといえども、丸々、事実を連ねるわけではない。 多くの作り事もあるし、演出もある。 そこに、読者に届けたい、ほんの少しの「ほんとう」を入れる。 エッセイを書き始めて、さまざなな御褒美を もらったが、実のところ、自分が書いているのはエッセイと 呼べるものかどうなのかという思いは、今以て存在はするけれど。 紹介させていただくのは、ある地方の某新聞社が募集していて、てっぺんの賞をいただいた。 今でいう「不適切発言」ととれる部分があるが、それこそが被害者側の正直な想いなので、綺麗事なしに、原文のまま転載する。 付け加えると、その部分こそが、選考時、いちばん高く評価された箇所でもあった。 「冬水仙」 今、ぼくが病院のベッドで夢に見るのは、あの遠い日々のことだ。 ぼくは、つらい現実から逃れるために、冬の数週間を、北陸の母方の叔母の家で過ごしたことがあ

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    kobonemi 2019/06/04
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    最近、連日のように、痛ましい交通事故のニュースが流れている。 その犠牲者のほとんどが、何の罪もない幼いこどもたちだったりする。 不意に摘み取られてしまう、天使のようないのち。 ごめんね。 ぼくが、できることは、細々と詩を書き続けることだけ。 無力感にからだが震える。 花が枯れている 花が枯れている 交差点角の 大きく 窪んだ ガードレールの下 みっつの女の子だったと きいている 母親の帰りを待って 無邪気に 三輪車で 遊んでいたと くまのぬいぐるみと スナック菓子が 供えてあって でも 花が枯れている かたわらを 女子高生たちが にぎやかに 通り過ぎる その明るく 透きとおった 笑い声は 遠い 蒼空に こだまする

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    kobonemi 2019/05/23
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    最近、詩の発表が続いている。 しかし、ネタ切れしたわけではないのご安心を。むしろ、書きたいことは、いっぱいあって、頭の中で整理するのに困っている。 現時点では、ありがたくも、詩の発表のリクエストが思いの外多くあって、それならば拙作を書かせていただこうという気持ちで、そちらを優先している。 ところで、ぼくの詩には、父がよく登場する。零戦のパイロットとして、密林のジャングル・スナイパーとして、一杯飲み屋の酒臭い赤ら顔のおやじとして、競馬に自分の人生を重ね合わせる人生敗北寸前の男として・・・・・・・。とにかく、よくでてくる。 以前にも書いたが、父とは、この世では26年間の付き合いだった。 それが長いか短いかは分からないが、父の生き様は、実に多くの創作のタネを残してくれた。 毎日、酔っ払って帰ってくる。給料を落として帰ってくる。職を転々と変えていく。 それでも、愛すべき父だった。散髪代をごまかして

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    kobonemi 2019/05/23
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    菊池貞三は朝日新聞の記者出身の詩人である。 郵便局が国営時代、「郵政」という冊子の文芸コーナーで詩の選を担当されていた。詩を書く人なら誰もが知ってるような詩人でさえ、「郵政」ではいち投稿者にしか過ぎず、掲載枠が2作品だけだったので、相当、クオリティの高い作品が要求された。 ぼくは、ここで「詩とメルヘン」とも「産経新聞朝の詩」とも違う彩りを持った作品が存在することを知った。 「詩とメルヘン」のやなせ・たかしは、多少下手でも、光る言葉がひとつでもあればイラストで補ってあげようという太っ腹なサービス精神があったし、「産経新聞朝の詩」の新川和江は、素人の広場だから質よりも、新聞という媒体を鑑みたバランスを大切にされていた。 しかし、菊池貞三はガチンコで作品を選んでくる。だから、小手先のテクニックなど通じるはずもなかった。 それでも、いつしか、毎号毎号、ぼくの作品を取り上げてくれるようになった。 掲

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    kobonemi 2019/05/01
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    どんなものにだって、寿命はある。 とりわけ、人間の寿命なんて、100年あったとしても、宇宙の時の流れからすれば、瞬間にさえならないだろう。 しかし、だからといって、おろそかにはしない。 愛しすぎて、哀しすぎて、愚かだけど、やっぱり愛しい。 ぼくらは、しがみついている。 人間である、この日この時に。 人間の時 人間の時を終えて 一匹の灰色の蛾に 生まれ変わった 夢を見た だが 運悪く 張り巡らされた 蜘蛛の巣にひっかかり 縞模様の大きな蜘蛛に 息の根を止められた 妙に現実感のある夢で 全身に冷や汗を いっぱい かいてしまった その朝 女ともだちに 大真面目に 夢の出来事を話すと 「おもしろい人ね」 といって 髪をゆらして笑った その美しい横顔を 見つめていると 不思議な安堵感に ぼくは 包まれて 今 人間の時を しみじみと かみしめている

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    kobonemi 2019/05/01
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    ちょっとメルヘンチック過ぎたかな? でも、いいじゃない、令和だもの。 五月 日も暮れて 風も止んだ 泳ぎ疲れた こいのぼりたち 今すぐ 解き放ってあげるから さあ 帰っておいき この星空へでも どこへでも

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    kobonemi 2019/05/01
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    2015-06-13 ■ バイクの配達から四輪に変わって、1ヶ月以上が経過した。 とはいえ、ぼくは、まだ、ひとりで配達をしているわけではない。 「配達補助」という坦務を無理やり作らせて、助手席に乗り、駐禁対策のほか、配達員が職務を遂行しやすいように、手助けしている。 かといって、ぼくは、配達見習いでもなければ、もちろん、助手ではない。 何故、1ヶ月以上も経って、このような事態が起こり得ているかというと、ぼくと会社側の考えにおおきな溝があるからに、他ならない。 ①配達エリアが広すぎる。 ②区内の住宅地図がぼろぼろで、すべて10年以上前のものばかり。新しいものを買うように要求しているが買う気配がない。根負けして、皆、14000円も出して自分で買っている。 ③駐禁対策が「コインパーキングにいれること」以外方策がない。 極めて、現実の配達事情と乖離している。 会社には社員に対し、安全配慮義務が生じ

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    kobonemi 2015/06/13
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    2014年度の『世界で最も美しい顔100人』が米映画サイトTC Candlerで発表され、日人が上位50人内に4人ランクインした(51~100位に日人はランクインされていない)。 前年度ランクインしていた浜崎あゆみと上戸彩は圏外になった。 今年度の日人最高位は8位の桐谷美玲。前年度46位からの大躍進だ。まあ、たしかにきれいな女優さんだけどね。 個人的には、50位にランクインしたAKB48の「ぱるる」こと島崎遥香に注目したい。

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    kobonemi 2015/06/06
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    2015-02-26 ■ クリント・イーストウッド監督の話題作「アメリカン・スナイパー」を観てきた。 「スナイパー」というのは「狙撃兵」の意味で、基的には戦場で味方の部隊を援護するために、遠くから広範囲に観察し、敵を発見すれば、それが女であろうと、こどもであろうと、狙いを定めて一発の弾丸で仕留めなければならない選ばれた兵士のことである。 この映画はイラク戦争時に実在した、伝説のスナイパーの話である。イラク戦争に出征した、アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズの隊員クリス・カネル(ブラッドリー・クーパー)。スナイパーである彼は「誰一人残さない」というネイビーシールズのモットーに従うようにして仲間たちを徹底的に援護する。人並みはずれた狙撃の精度からレジェンドと称される。故郷に残した家族を思いながら、スコープをのぞき、引き金を引き、敵の命を奪っていくクリス。160名の命を奪った。4回にわたってイ

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    kobonemi 2015/02/26
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    こころの病には、睡眠障害を併発することが多い。 ぼくは、二十歳の頃・・・・創作活動を格的にはじめた頃だが、家のお風呂に入っていて、ふと自分の将来に想いを馳せた。その瞬間、心臓がパクパクして、このまま死んでしまうのではないかという激烈な不安感にさいなまれ、その夜を境に眠れなくなった。 布団にもぐりこんでも、意識は驚くほどはっきりしていて、朝を迎えて日常がはじまる。 日中、不思議と不眠のせいで、ふらつくとか、思考が機能しないということは起こらなかった。どころか、あくびひとつしない。 ただ、夜が来るのがこわかった。 このまま、眠れなくなって、廃人になってしまうのではないかと気で思った。 そんな状態で、数ヶ月過ごし、意を決して、内科で診てもらうことにした。医師は粉薬の睡眠導入剤を処方した。早速、その夜、薬を服用したが、薬は劇的な効果を発揮した。 6時間まったく意識がなく、気がつくと朝だった。し

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    kobonemi 2015/01/31
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    むかし、むかし、そのむかし、NHK紅白歌合戦はそれはそれは、壮大な祭りだった。 ぼくが、高校生くらいの頃までは。紅白が始まる前に、おせちを作り、お風呂に入り、事も済ませて、正座をして待つというくらいの神聖さは、たしかにあった。 しかし、いつの頃からか、祭りが祭りでなくなった。形はあるがごく普通のことになった。 小さい小さい満足を大勢に与えながら、神がかり的な、非日常の祭りを誰かがなくした。 そうはいっても、されど紅白なのも事実なのである。 昨日、第65回NHK紅白歌合戦の出場歌手の発表があった。 ぼくが、びっくりしたのが中島みゆきの、まさかの出場である。 これは、高視聴率番組NHK連続テレビ小説「マッサン」の主題歌「麦の唄」を中島みゆきが歌ってるというのが理由だろう。 中島みゆきといえば、12年前、黒部ダムから中継で「地上の星」を歌ったが、2番の歌詞を間違えてしまった。 「黒部の時には『

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    kobonemi 2014/11/27
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