茨城県土浦市で3月、8人が殺傷された事件をはじめ、6月の東京・秋葉原で17人が殺傷された事件など今年は「無差別殺傷事件」が相次ぎ、何の罪もない人々が次々に襲われた。1〜11月の通り魔事件の死傷者数は42人で過去最悪となった(警察庁まとめ)。一方、11月には「逆恨み」的な動機から元厚生次官を狙った連続殺傷事件も起きた。凄惨(せいさん)な事件から浮かび上がるキーワードは“理不尽”だ。 ■写真で振り返る■ 秋葉原通り魔事件 ≪誰でもよかった≫ 「駅に着いて7、8人殺そうと思った。悪いとは思っていない」。JR荒川沖駅(茨城県土浦市)で8人を殺傷した金川真大被告(24)はこう供述した。 金川被告は当初から無差別殺傷を計画していたわけではなかった。最初の“ターゲット”は妹だった。「母に口答えする妹に腹が立った。妹を殺すつもりだったが、家にいなかったのでやめた」。この理由で金川被告は予定を変更。