耐震偽造や年金問題、賞味期限の偽装、BSE(牛海綿状脳症)問題に自然災害と、私たちの暮らしを脅かす事件が多発している。こうしたリスクを前にしたとき思うのは、「どう行動すれば安心と安全を確保することができるのだろうか」ということだ。 前編では、人間はリスクを伴う行動にあたって、感情と理性に基づく認知を行っていることが明らかにされた。後編では引き続き中谷内一也さんに、安全と安心を獲得する上で欠かせない“信頼獲得のマネジメント”の方法をうかがった。 --前編では、安心を獲得する上で、「あの人に任せておけば大丈夫だ」といったような本質的信頼が重要だとお話いただきました。ビジネスでいえば、よほど悪質でない限り、最初から顧客を騙そうとする企業は少ないと思います。しかしながら、いまや国際分業化によって流通が複雑になっていますし、たとえ取引先が国内でも、どういう経路をたどって物がやってきたのか把握しにくい
![「あの人にまかせていいのか」の答は案外正しい:日経ビジネスオンライン “安全。でも安心できない”時代のリスク心理学--中谷内一也氏(後編)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)