タグ

ブックマーク / blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo (96)

  • 廃盤ジャズCDの再発と再販制度について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    マニアックなお話しではあるのですが、私が最も好きなジャズミュージシャンを一人挙げよと言われれば「スティーブグロスマン」ということになるで しょう。相当ジャズ好きな人でないとご存じないかもしれませんが、爆音とアグレッシブなソロラインを特色とする天才肌のサックス奏者です。ミュージシャン ズ・ミュージシャンの一人と言って良いでしょう。というわけで、グロスマンのCDは積極的に集めてきたのですが、超有名という人でもないので廃盤になって 入手困難なCDも結構あります。 そのような入手困難盤のひとつ”Perspective”がようやく再発され無事入手することができました。まあ正直、80年代初期風のフュージョンサウンドが時代を感じさせ、万人にお勧めできる作品ではないですがグロスマンのソロはすばらしく、ファンの人にとっては今回の再発は大変よろこばしいことでしょう。 さて、このCD、元々はAtlantic R

    廃盤ジャズCDの再発と再販制度について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • なぜグーグルブックサーチの米国の和解結果が日本の著作権者にも影響を与えるのか:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    賛否両論のグーグルブックサーチ訴訟の和解結果ですが、留意しておきたい点は、これは(米国の)著作権者団体とグーグルとの双方納得済みの和解の結果であるということです。たとえば、当事者のひとつである米国作家協会(The Authors Guild)の公式リリースでは、「この和解により絶版から作家が収益を得る機会が得られた」という点が重要視されています。(なお、絶版がいくらオークションで高値でやり取りされても通常著作権者の利益にはなりません(話題になるという間接的効果はあるかもしれませんが)。) さて、この話が米国内だけで完結していればよいのですが、なぜ、日の著作権者にまで影響があるのかを気にされている方もいるかもしれません。ブログ界では「なんかわからんけどそういう風になってるんだな」あるいは「よく考えれば当たり前なので説明の必要もない」という見方が多いように思えますが、気になって夜も眠れな

    なぜグーグルブックサーチの米国の和解結果が日本の著作権者にも影響を与えるのか:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 破壊せよ、とグーグルは言った:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    既に周知と思いますが、グーグルが書籍検索サービスについて米国出版業界と和解しました(ソース)。弁護士の福井健策先生がブログで法律的な分析をされていますのでご一読をお勧めします。 和解案の骨子は以下のようになるかと思います。 グーグルの現行のブック検索サービス(著作権切れ書籍は全文表示、著作権が有効な書籍はキーワードのみ表示)はフェアユースの範囲内であり米国内では合法 絶版(で著作権が有効なもの)はグーグルがスキャンデータを販売できる。売り上げの63%が著作権者に回される。 刊行中のは通常通りキーワード周辺の一部だけが表示される。 刊行中のでもオプトインでグーグルにスキャンデータを販売してもらうことができる。 絶版のでもオプトアウトでグーグルの販売対象からはずしてもらうことができる。 サービスが提供されるのは米国内のみだが、スキャン対象の書籍は全世界。 このスキームに入りたくない著作

    破壊せよ、とグーグルは言った:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 公取委によるJASRACへの排除命令でニコニコ動画はどうなるのか:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    昨年の4月に公取委がJASRACに立ち入り検査をした件、ほとんど記憶からなくなりかけていましたが、結局、排除命令が出るようです(ソース)。 この件で問題とされていたのは、放送局に対する「包括利用許諾契約」つまり、曲の使用ごとに料金を計算するのではなく、十把一絡げで料金を支払う方式です。これがJASRAC以外の著作権管理団体の参入障壁になっていると判断されたわけです。 包括利用許諾契約がなくなると、放送局の人は番組で使う曲を集計して報告しなくてはならなくなりますので、大変そうですが、どっちにしろこの作業は今までもやっていたのではないでしょうか?(放送局の現場についてはよく知りませんが。) さて、この排除命令がJASRACとニコニコ動画との関係においても適用されるかどうかはわかりません。しかし、仮に1曲ずつ報告が必要ということになっても、ニコ動はコンピュータで動いているわけですから、集計作業は

    公取委によるJASRACへの排除命令でニコニコ動画はどうなるのか:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 「ダウンロード違法化」が確定したようですね:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    津田大介さんのTwitter経由で知りましたが、私的録音録画小委員会において、ダウンロード違法化(正確には、未許諾でアップロードされたコンテンツを情を知った上でダウンロードする行為を私的目的複製の対象としないようにする)が確定のようですね。まあ、個人的には残念ですが、予想通りの展開です。 しかし、この改正によって当に効果があるかは疑問だと思っています。ちょっと前に実施されたアイシェア社の調査では「違法ファイルのダウンロード違法化によってCDやDVDなどの購入機会が増えると思うか?」との質問に対して、約70%「変わらない」と述べています。なお、この率は性別、年齢層にかかわらずほぼ同じです。 よく、ネットユーザーを中心に調査をすると結果がぶれることがありますが(ジョークとして「ネット調査によると日のインターネットの普及率は100%」なんていうのがありますね)、今回の調査はそもそもネットの世

    「ダウンロード違法化」が確定したようですね:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 音の商標登録制度とHello Windowsについて:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    昨日のエントリーについたはてブに「Hello Windowsができなくなる」というようなコメントがついたので、「Hello Windowsってなんぞ」と調べてみたらこれですね(ニコ動に登録してない人でも聞けるようにYouTubeの動画をリンクしました)。これはすばらしい。ニコ動にはすでに「PC効果音シリーズ」というジャンルもあるようです。 さて、このような作品が法律的にOKかどうかというお話ですが、これは音が商標として登録できるようになるかどうかという話とは直接関係ありません。商標権とは企業や団体が商品やサービスの標識として特定の図形や文字を独占的に使う権利です。ゆえに、「商品やサービスの標識として」使わない場合には、商標権の効力は及びません。 これはよく考えてみれば当たり前の話です。たとえば、「ビッグマック」はマクドナルド社の登録商標ですが、日常生活で「ビッグマック」という言葉を使うのに

    音の商標登録制度とHello Windowsについて:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • ニコニコ動画の偽サイトと特許について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    Twitterのタイムラインから知りましたが、ニコニコ動画のほぼコピーのBamzuku.comというサイトがあります(ニコ動をリバースエンジニアリングして作ったようです)。YouTubeの動画にコメントをオーバーレイするという懐かしい作りになっています。さらに、このサイトは、丸ごと売りに出されているようです。 非同期で動画にコメント付けするサービスのおもしろさは質的なものだと思うので、外国でもニコ動的なサービスが流行る可能性は十分にあると思います。 ここで、気になるのが、このブログでも書いたニコ動に関してドワンゴが出願している発明です(関連エントリー1、関連エントリー2)。 一般に特許権はそれが成立した国の中でしか効力がありませんので、仮に日で特許権を取得できても海外での使用を差し止めることはできません(ネットサービスで国をまたがってサービスを提供する場合は微妙ですが)。 しかし、WI

    ニコニコ動画の偽サイトと特許について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 若者のテレビ離れ説は本当なのか?:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    「最近の若い人はテレビを観なくなった」とはよく言われる話です。ただ、この手の話は定量的に調べてみると実はそうでもなかったなんてこともあります。また、たえとば、2ちゃんねるで「最近は全然テレビ観てない」という投稿がいっぱいあったとしても、サンプルがかなり偏ってますからあまり意味がありません。 ということで、中立的かつ定量的なデータがないかなと探したらすぐ見つかりました。メディア環境研究所というところが出している「2008年メディア調査」というレポート(PDF)です。メディア環境研究所は博報堂グループですし、実際に調査を行ったのはビデオリサーチなのでネットびいきの調査が行われていると言うことはないと思います(どっちかと言うとテレビびいき?)。また、サンプル数も2,000件の郵送調査なので一応信頼できるかなと思います(Webで調査したらネット有利な結果が出るのは当たり前ですからね)。なお、Web

    若者のテレビ離れ説は本当なのか?:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • ニコニコ動画のシステムが結構ヘビーデューティである件:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    ITmediaのPR記事にニコニコ動画のシステムのストレージ系の構成が書いてありますが、結構重量級の構成です。HPのミッドレンジのエンタープライズ・ストレージにファイバ・チャネルのSANで二重経路アクセスという「基幹系」的構成です。まあ、データ量を考えれば当たり前なんですけどね。こういうネット系のヘビーな構成を支えられるソリューション(製品、インテグレーション、運用)はビジネス機会としては今後も拡大していくかと思います。

    ニコニコ動画のシステムが結構ヘビーデューティである件:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 【雑談】冗談が通じない世界について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    今さらの話ではありますが、明らかに冗談としか思えないような犯行宣言を掲示板に書いて逮捕される事件が相次いでますね。さすがに不起訴にはなると思いますが、逮捕されてマスメディアに名前まで出てしまってちょっとかわいそうな気がします。 しかし、警察の立場から言えば、どうせ冗談だと思って何も対策を取らなかったら実は気だったというようなことがあっては大変(つまり、false negativeのコストが高すぎる)なので、疑わしきは全部クロとせざるを得ません。「ネットでの犯行宣言は冗談でも逮捕」という「常識」が確立したと考えるべきでしょう。 同じように「冗談もすべて気で取ります」という運用をしている例として航空関係がありますね。どこの空港だったか忘れましたが(ヒースローだったか?)、「ハイジャックに関するあらゆるジョークは気で取ります」というような内容の館内放送が繰り返し流れていたのを覚えています。

    【雑談】冗談が通じない世界について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • ニコニコ動画関連の特許出願がもうひとつあった件:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    ニコニコ動画関連の特許出願がもう1件されていることが判明しました(特許公開2008-172745)。コメントリスト中のコメントをクリックすると、そのコメントが付けられた場所から動画が再生できる機能に関する出願のようです(正直、これは便利な機能)。 しかも、審査請求済み。特許出願は出願しただけでは形式的な審査しか行なわれず、審査請求を別途行なってはじめて実体的審査が開始されます。審査請求がされているということは、通常は、出願人が「とりあえず出願しとくか」モードではなく、気モードであることを意味します。

    ニコニコ動画関連の特許出願がもうひとつあった件:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 栗原潔のテクノロジー時評Ver2 > 【速報】ニコニコ動画の特許が公開されました : ITmedia オルタナティブ・ブログ

    以前から何回か話題にしていたニコニコ動画の特許出願ですが、特許電子図書館(IPDL)にて公開されました(情報提供者の方ありがとうございます)。なお、すべての特許出願は出願日から1年半で自動的に公開されるルールになってます。 特許電子図書館のトップページから「初心者向け検索」→「特許・実用新案を検索する」で、キーワードをドワンゴにして検索すると一番上に表示される「特許公開2008-148071 表示装置、コメント表示方法、及びプログラム」というのがそれです。公開公報のPDFファイルをここにもアップしておきました。 さて、出願の内容ですが、みんなで一斉にコメントしても表示が重なって見にくくならないという点を特徴としています。さすがに、動画アノテーション(コメント付け)での非同期Watch&Chatのアイデア自体は中国のMojiti(今は、Huluに吸収されてしまいました)をはじめとして、ニコ動

    栗原潔のテクノロジー時評Ver2 > 【速報】ニコニコ動画の特許が公開されました : ITmedia オルタナティブ・ブログ
    koizuka
    koizuka 2008/07/02
    私の名前は最終ページに。。
  • 写真家が著作権侵害でNHKを刑事告訴の件:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    プロの写真家の人がNHKの放送で自分の写真を勝手に使われた(しかも、ちょっと改変して使われた)ということでNHKを刑事告訴したというニュースがありました(ソース)。 NHKがある会社を取材していた時に、事務所に掲示されていたこの写真家の写真をイメージ映像として放送として使用した点が問題になったということのようです。NHK側は「取材先(会社のこと)の了承を得ていた~」と言っているようですが、写真の物としての所有権と著作権は(著作権買取契約でもしてない限り)別の権利ですから、まったく釈明になっていません。こういう風に所有権と著作権の区別がついてない人って結構いそうな気がします(これについては後日、別エントリーで書きます)。 後で民事訴訟も提起する予定らしいですが、いきなり刑事告訴って、示談交渉の間によほどムカついたことがあったのかもしれませんね(これは私の勝手な想像ですが)。 ところで、たとえ

    写真家が著作権侵害でNHKを刑事告訴の件:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 検索エンジンの著作権問題についてのFAQ:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    ちょっと今さら感もある話題ですが、先日やったセミナーで質問が出たりもしたので、ここで一度まとめておきたいと思います。 Q1. なぜ日では検索エンジンが著作権侵害と言われているの? A1. 検索エンジンでは、著作物を含む他人のウェブ・サイトをコピーしてキャッシュ(と呼んではいるが実際には永続的ストレージ)を作ったり、サムネールを作ったりしています。これは、著作権法上は複製にあたります。日の著作権法では、権利者の許諾なく、著作物の利用(複製等)をできるケースを限定的に規定しています(引用だとか、教科書での使用だとか)。検索エンジンでの複製はこのような限定的ケースに含まれていないため、法律を厳密に解釈すると著作権侵害ということになってしまうわけです。 Q2.どういう人がこういう解釈を主張しているの? A2. 以前から検索エンジン違法説は学識者の間で唱えられていましたが、昨年の10月に出された

    検索エンジンの著作権問題についてのFAQ:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • ディズニーが「ファインディングニモ」や「モンスターズインク」等をネットで無償公開:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    ABCでのテレビ放送後、期間限定でDisney Online上でもフルサイズでストリーミング公開するそうです(ソース)。アメリカ国内だけですけどね。ついにあのディズニーもという感があります。ピクサー作品のようなリピート視聴に耐える良質なコンテンツならば、観た人の何パーセントかはDVDも買いたくなるでしょうからフリーミアム・モデルの効果は高いかもしれません。 フリーミアム・モデル成功の秘訣として「無料で見せるのはちょっと惜しいくらいの良質なコンテンツを提供する」というのもあるかもしれません。どうせ無料だからと、コストがかかってない一度観ればおしまいというようなコンテンツや、単なる予告編にすぎないようなコンテンツしか提供しなければ、アップセルも見込めないですからね。

    ディズニーが「ファインディングニモ」や「モンスターズインク」等をネットで無償公開:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • フリーライダーを許すビジネスモデルについて:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    ペニーギャップ(「無料」と「ほぼ無料」の間には消費者意識に大きな差がある)という話を以前書きました。 ペニーギャップが当にあるとするならば、たとえば、100万円の収益を上げなければならない場合には、一律100円の料金で1万人に売るよりも、無料で多数の人に利用してもらってそのうちの1000人がプレミアム版やグッズの料金として1000円出してくれることを期待した方がよいケースがあり得ます(もちろん、売ろうとしているサービスや製品の特性にもよりますが)。 こういうモデルをフリーミアム(freemium)モデルというそうです(プレミアム(premium)のシャレです)。もちろん、フリーミアムモデルにも、誰も有償版を買ってくれないリスクがあります。しかし、ペニーギャップが存在するならば、100円なんてただ同然だからみんな買ってくれるだろうという売り手の期待が成り立たないリスクの方が高いと思われます

    フリーライダーを許すビジネスモデルについて:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 借金を返さないことは犯罪ではない:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    と当たり前のことを書いてみましたが、これで「え?」と思った人は民事と刑事の区別がついてない人です。(と言いつつ私も法律の勉強始める前はあんまりよくわかってなかったんですけどね) 犯罪とは、公権力による刑罰(罰金とか懲役とか)が課される根拠となる行為で、要は国と人との間の問題です。一方、人から借りた金を返さないのは人と人との間の問題で民事のお話であり、刑罰とは直接的には関係ありません。単なる債務不履行(契約違反)です。もちろん、最初から返すつもりがないのにお金を借りたりしていれば詐欺という犯罪が成立しますが、それは詐欺を行ったことが犯罪に当たるのであって、借金を返さないことが犯罪なわけではありません。 では、お金を返してもらえない人はどうすればよいかというと民事裁判を起こして勝訴すれば、裁判所が借り主に対して金を返すよう命令してくれます。それでも返さなければ財産の差し押さえなどにより強制的に

    借金を返さないことは犯罪ではない:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • カラオケ法理の判例が積み重なっていく:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    のTV番組を海外で視聴できるサービス「インターネット親子テレビ」の違法性が問われた裁判で、東京地裁が著作権侵害という判決を出しました(ニュースソース、判決文(PDF))。 録画のための特殊機器を業者が利用者にレンタルするという形態のサービスなので、管理性(機器の所有権、関連サービスの提供)および図利性(利益を得ているかどうか)の観点から複製行為の主体は業者であり、よって、私的複製ではない、というネットサービス系のカラオケ法理適用における典型的ロジックです。過去の判例の流れから見ればしょうがないかなという感じです。 被告側はそもそもこの手のサービスにカラオケ法理を適用すること自体おかしいとの主張もしていますが、まったく認められていません。 ということで、この手のサービスを合法的にやろうと思えば、まねきTV的に汎用機器(ロケフリ)をユーザーに買ってもらって、業者側はハウジング・サービスに徹

    カラオケ法理の判例が積み重なっていく:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 三菱東京UFJのトラブルの原因が日経コンピュータに載ってます:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    以前のエントリーで「この種のトラブルの裏事情に関しては圧倒的な取材力を発揮する日経コンピュータ誌に期待」と書きましたが、出たばかりの6/1号に原因が載ってました。さすがです。まだ、日経ITProには上がってないようです。あまり詳しく書くと営業妨害になってしまうので、かいつまんで書くと「テストは充分にしていたが、バージョン違いのモジュールを番リリースしてしまった」ということのようです。 さすがに接続テストをちゃんとしてないというのは想定しがたかったので、これで納得がいきました(人為ミスは人為ミスなので納得してちゃいけないですけどね)。私も開発現場にいたころは似たようなミスをしたことがあります(徹夜でデバッグしたのにデバッグ前のモジュールをリリースしちゃったりとか)。変更管理はやはりコワイという当たり前の結論であります。

    三菱東京UFJのトラブルの原因が日経コンピュータに載ってます:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 栗原潔のテクノロジー時評Ver2 > 日本の著作権法にもフェアユースの時代が来る(のかなあ) : ITmedia オルタナティブ・ブログ

    朝日新聞によれば、知的財産戦略部は著作権法においてフェアユース的規定を取り込む方針を決めたそうです。具体的には、「『著作権者の利益を不当に害さない』といった条件を付け、ユーザー側はその条件のもとで利用が許されることになりそうだ。」ということだそうです。 今年の当ブログの微妙な初夢ネタで、日にもフェアユース制度導入みたいなことを書きましたが、それはまあこうはならんだろうなーという前提のもとに書いたわけですが、半年も経たないうちに風向きが変わってきたようです。 もし、当にこのような日版フェアユースが制定されれば、クリエイティブなパロディやMADがお墨付き(ただし、非営利目的の場合)ということになるでしょう。検索エンジンに関するもやもやもなくなります。もちろん、CDやDVDを丸ごと複製して配付したりするのはたとえ非営利でもNGです。 ただ、理念は良いのですが、問題は実装です。米国でフェア

    栗原潔のテクノロジー時評Ver2 > 日本の著作権法にもフェアユースの時代が来る(のかなあ) : ITmedia オルタナティブ・ブログ