前原国土交通相と大阪府の橋下徹知事は25日、兵庫県西宮市のホテルで会談し、関西国際空港と大阪(伊丹)空港を経営統合したうえで、一体的な運営権を民間に売却し、関空会社が抱える有利子分と無利子分を合わせて約1兆3000億円にのぼる債務の圧縮を目指す方向で一致した。 また、リニア新線の整備などを通じて関空と大阪都心部とのアクセス(交通の便)を改善するため、国と府などの関係自治体間で協議会を設けて検討することで合意した。 会談は非公開だった。終了後、前原国交相は報道陣に対し、将来的な伊丹空港のあり方について、初めて「廃港も当然ながら考えざるを得ない」と明言した。これまで橋下知事は強く将来の廃港を明確にするよう訴えてきたが、前原国交相は「当面、存続させる」とするにとどめていた。