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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (20)

  • つらい記憶のフラッシュバックは「テトリス」をやると減る、研究

    2006年、イラクのアルファルージャで、軍用の金属探知機を膝に乗せ、テトリスをプレイする米海兵隊の兵士。(PHOTOGRAPH BY TOBY MORRIS, ZUMA PRESS/ALAMY STOCK PHOTO) 1980年代に世界的ベストセラーになったコンピューターゲームの「テトリス」を、メンタルヘルスの改善に役立てる研究が進められている。具体的には、テトリスをプレイして、性的暴行や自動車事故、戦争、自然災害、または困難な出産などを体験した後に起こるフラッシュバック(過去に経験したトラウマ的な記憶が自分の意志とは無関係に侵入すること)の回数を減らせる可能性があるという。 世界24カ国で実施した調査によると、人が死ぬところを見たり、愛する人が突然亡くなったり、命が脅かされたりする事故に遭ったりするなどのトラウマ体験があると報告した人の割合は70%を超えていた。だが、その後に睡眠障害や

    つらい記憶のフラッシュバックは「テトリス」をやると減る、研究
  • 世界は観測史上最も暑い夏になる可能性、日本でも猛暑に警戒を

    世界はこの夏、観測史上最も暑い夏になる可能性があるという。世界気象機関(WMO)は6月が史上最も暑くなり、7月7日には世界の平均気温が最高値を更新したと発表した。ここ数年は北半球を中心に「熱波」が常態化し、干ばつ、豪雨など気象の「極端化」が顕著だ。WMOは7年ぶりに発生したエルニーニョ現象が世界平均気温をさらに高める可能性があるとの懸念を示した。 エルニーニョ現象は日に涼しい夏をもたらす傾向にあったが、現在、日の南方では既に太平洋高気圧の張り出しが強い。梅雨明け前から高温が続き、各地で熱中症リスクが高まっている。梅雨が明けて格的な夏を迎えるにあたり、記録的猛暑に対する最大限の警戒が必要だ。

    世界は観測史上最も暑い夏になる可能性、日本でも猛暑に警戒を
  • ウナギとワカサギが激減した宍道湖

    魚類と呼ばれる動物は5億年前から地球に存在し、現在の世界の海や川には3万3462種もいるとされる。魚類がうまれてからの5億年の間には、すべての生物種の9割以上が絶滅した大量絶滅時代(約2億5100万年前、ペルム紀末)があり、魚類も大部分が絶滅した。 書で対象としているのは、そんな壮大な物語ではない。全魚類ではなくウナギとワカサギの2種類だけ。そのうえ世界全体ではなく日、それも島根県の宍道湖という汽水(=海水と淡水が混じった水)の湖で起こったできごとが中心だ。この湖では1993年からウナギとワカサギがまったく漁獲されなくなるくらい減ってしまった。その原因は何か? 著者は水田で使われる農薬の一種であるネオニコチノイド系殺虫剤の影響だと考えている。 宍道湖は面積79㎢の日で7番目に広い湖で、湖当たり年間漁獲量は長年、日一をキープしている。漁獲量の大部分は魚ではなくヤマトシジミという二枚貝

    ウナギとワカサギが激減した宍道湖
  • 研究室特別編:新型コロナ、本当のこと 神戸大学 中澤港

    人類が初めて直面した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、謎が多いだけに、科学的に疑念を抱かせる情報が氾濫している。たとえば感染率ひとつとってみても、その数値や評価は様々だ。そこで、病原性や感染力、各種の検査、日の感染状況、そして出口戦略などの様々な疫学的側面について、感染症疫学に詳しい中澤港教授に解説してもらおう。(文=川端裕人)

    研究室特別編:新型コロナ、本当のこと 神戸大学 中澤港
  • 新型コロナの広がり方:再生産数と「密」という大きな発見

    COVID-19の感染力と感染の仕方について。 専門家会議の記者会見を聞いたり、メディアの解説を読んだことがある人は、すでに何度も目にしていると思うけれど、ウイルスなり細菌なり病原体の感染力は、再生産数Rで表される。 おさらいも兼ねて、まずはそこから。 「基は簡単です。感染力の指標、再生産数Rは、リプロダクションナンバーなので、Rです。意味は、一人の患者が治癒するまでの間、平均何人の患者に感染させるか、ということです。で、よく言われるR0(専門家はアールノートと読むが、アールゼロでも通じる)、基再生産数というのは、流行当初、誰も免疫を持っていないところに一人の患者が入った時の再生産数です。で、流行が進んで、免疫を持っている人が増えたり、ワクチンを打つなどの対策がなされたりした後の再生産数が、RtとかReとか言われるもので、記号はテキストによって違います。日語では、実効再生産数です」

    新型コロナの広がり方:再生産数と「密」という大きな発見
  • 緊急事態解除後のオフィスはどう変わる?

    米B+Hアーキテクツ社のシアトルオフィス。デスクは「ベンチング」と呼ばれるスタイルで、横に並べられている。 (PHOTOGRAPH BY RUTH FREMSON, THE NEW YORK TIMES VIA REDUX) 新型コロナウイルスの影響で閉鎖となった職場をどのように再開させるか、様々な議論がなされているが、これを機にオープンなオフィスレイアウトが時代遅れになるかもしれない。間仕切りのない空間に人がひしめき合うオープンオフィスでは、気が散る、煩わしい、などの不満に加えて、今や健康被害への危険性が高まっているからだ。 「(新型コロナウイルスのアウトブレイク)以前にも、おしゃべりな同僚から少し離れたくて、角のデスクへの移動を申請したことがあります」。そう話すのは、米テキサス州の保険代理店に勤めるエイラ・ラリック氏だ。テキサス州で不要不急ビジネスの再開が可能となるのに伴い、5月1日か

    緊急事態解除後のオフィスはどう変わる?
  • 「早さ」と「徹底」がやはり対策の鍵、スペインかぜの教訓

    急速に感染が拡大していた非常に危険なインフルエンザの症例が、米国のフィラデルフィア市で最初に確認されたのは1918年9月17日だった。 翌日、市はウイルスのまん延を防ぐため、人前で「咳をする」「つばを吐く」「鼻をかむ」などの行為をやめるキャンペーンを立ち上げる。ところがその11日後、市は戦勝パレードを決行し、20万人が参加した。感染症の流行は目前と予想していたにもかかわらず、だ。 その間に患者は増え続け、最初の症例からわずか2週間で、感染者は少なくとも2万人にのぼった。学校、教会、劇場、集会所などを閉鎖し、市がようやく「社会的距離戦略」を実施したのは10月3日のこと。しかし、その時点で市の医療はすでに崩壊していた。 1918年に流行したこのインフルエンザ、いわゆる「スペインかぜ」の感染拡大は1920年まで続き、近代史上最悪のパンデミック(世界的流行)となった。現在、新型コロナウイルスへの対

    「早さ」と「徹底」がやはり対策の鍵、スペインかぜの教訓
  • 【図解】知っておきたい新型コロナの基礎知識まとめ

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)は、何万もの人を死に至らしめ、私たちの生活を一変させている。この病気や原因となる新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)については、まだ解明されていないことが多いものの、いくつかの大切なことは既にわかっている。 コロナウイルスには多くの種類があるが、ヒトに感染するのは7種類のみだ。うち4種類は、かぜなどの軽い病気を引き起こし、残りの3種類はより深刻な症状をもたらす。SARS(重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東呼吸器症候群)、そして今回の新型コロナウイルス感染症だ。コロナウイルスは動物からヒトに感染することもある。 他のコロナウイルスによる病気と同様、新型コロナウイルス感染症は主に肺炎のような呼吸器系の症状を引き起こすが、全身に重篤な症状が表れることもある。 これまでにわかったことを、図を使いながら以下にまとめて

    【図解】知っておきたい新型コロナの基礎知識まとめ
  • 新型コロナ、大規模イベントはなぜ危険なのか? モデル示す

    ある集団の中にいる人が新型コロナウイルスにさらされるリスクは、イベント規模に応じて指数関数的に増加することが、モデルで示された。

    新型コロナ、大規模イベントはなぜ危険なのか? モデル示す
  • 元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓

    アイルランド出身の料理人メアリー・マローン。腸チフスが集団発生した際、初めて保菌者と特定された人物だ。メディアはマローンを「腸チフスのメアリー」と呼び、マローンの裁判と強制隔離は世間の注目を集めた。1909年ごろに公開されたこのイラストでは、マローンが頭蓋骨を割ってフライパンに入れている。(CHRONICLE, ALAMY) ジョージ・ソーパーはいわゆる探偵ではなかった。彼は土木技師だったが、公衆衛生の専門家のような存在になっていた。そのため1906年、米国ニューヨーク州ロングアイランドの家主が腸チフスの発生源の追跡に苦労していたとき、ソーパーに声がかかった。その夏、家主はある銀行家の家族と使用人にロングアイランドの家を貸していた。8月後半までに、この家に暮らす11人のうち6人が腸チフスに感染したのだ。 ソーパーは以前、ニューヨーク州の職員として感染症の調査を行っていた。「『エピデミック・

    元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓
  • ペスト医師、奇妙な「くちばしマスク」の理由

    1656年に描かれたローマの医師。ヨーロッパにおける17世紀のペストの大流行の際、医師は、クチバシ付きマスク、革手袋、長いコートを着用し、感染を防ごうとした。不吉で象徴的なその姿は、今日でもよく知られている。(PHOTOGRAPH BY ARTEFACT, ALAMY) ペストはかつて、世界で最も恐れられていた病気だった。止める術などわかりようもないパンデミック(世界的な大流行)が発生し、何億もの人々が亡くなった。犠牲者は、リンパ節が腫れあがって痛み、皮膚が黒ずむなど、悲惨な症状に苦しめられた。(参考記事:「「黒死病」はネズミのせいではなかった?最新研究」) 17世紀のヨーロッパでは、ペストの治療にあたる医師たちは、独特な防護服を身にまとい、鳥のクチバシのようなものが付いたマスクを着用していた。以来、この格好は不吉なイメージを帯びるようになるが、それにしてもなぜこんな形のマスクを使ったのだ

    ペスト医師、奇妙な「くちばしマスク」の理由
  • ベスパを改造するインドネシアの若者たち 自己表現とスクーター愛と団結と 

    インドネシアの通りはバイク乗りで溢れ返っており、彼らはムッとするような熱帯の空気の中、渋滞の道路をすり抜けて走っていく。人口の85パーセント以上がスクーターを所有しているこの国には、イタリア製のスクーター「ベスパ」を愛好する人々の、世界最大級のコミュニティが存在する。ここよりもベスパ・ファンが多い場所は、国イタリアくらいのものだろう。 「ベスパのことを知らない人はいませんが、愛好者コミュニティに加わっていない人たちには、わたしたちがどんな人間で、何をやっているかは理解できないでしょう」。ベスパの熱心なファンで、仲間からは「ブレーキ・シャロン」の通称で呼ばれているデルビスはそう語る。 彼らにとってベスパは単なるバイクではなく、ライフスタイルそのものだ。それは個人のパーソナリティの延長線上にあるものであり、大胆な自己表現の手段なのだ。 (参考記事:「中国、地方都市の縮小とそこに暮らす若者たち

    ベスパを改造するインドネシアの若者たち 自己表現とスクーター愛と団結と 
  • ハエを10億匹放してハエを根絶、すごい害虫駆除法

    2016年、米国のフロリダキーズ諸島でラセンウジバエが大発生し、絶滅危惧種のキージカが被害を受けた。寄生されたシカは痛みに苦しみ、死に至ることもある。シカたちを救ったのは、米国とパナマ政府による不妊虫放飼プログラムだった。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 中米、パナマ運河のすぐ東に、緑の屋根の建物がある。一見、どこにでもある工場のようだが、ここはパナマ政府と米国政府が共同で運営するハエ養殖施設だ。 この施設では、1週間に数百万匹、1年間に10億匹以上のハエを育て、放している。施設内はほのかに腐肉のにおいがする。ハエの幼虫(ウジ)には、牛乳と卵と物繊維とウシの血液を配合した餌が与えられている。 ここで育てられているのはおなじみのイエバエではなく、生きたウシの体に穴を開けて組織をい荒らすラセンウジバエである。ラセン

    ハエを10億匹放してハエを根絶、すごい害虫駆除法
  • ウナギとワカサギの激減、殺虫剤が原因か、宍道湖

    の宍道湖では、1993年に周辺地域でネオニコチノイド系殺虫剤が使用されるようになって以来、ワカサギ(Hypomesus nipponensis)と写真のニホンウナギ(Anguilla japonica)の個体数が激減している。(PHOTOGRAPH BY PAULIO OLIVERIA, ALAMY) 1993年5月、島根県の宍道湖付近の稲作農家がイミダクロプリドという殺虫剤を使いはじめた。 同じ年、甲殻類や動物プランクトンなど、物網の土台となる節足動物が減りはじめた。1994年の終わりには、これらを餌とするニホンウナギ(Anguilla japonica)とワカサギ(Hypomesus nipponensis)が激減した。そして、イミダクロプリドをはじめとするネオニコチノイド系殺虫剤の使用は年々増え続け、以後、魚の数は回復していない。 11月1日付けの科学誌「サイエンス」に発表され

    ウナギとワカサギの激減、殺虫剤が原因か、宍道湖
  • 史上最強の企業、英国東インド会社の恐るべき歴史

    スペイン無敵艦隊を打ち破ったことを見届けたエリザベス1世は、英国商人らに国王の代理として東インドで交易を行うことを許可する勅許を与えた。(Photograph by Leemage, Corbis/Getty) いま「巨大企業」と聞いて思い浮かべるのはグーグルやアップルだろうか。だが、過去も含めれば、いずれも英国東インド会社の足元にも及ばない。かつてインド亜大陸のほぼ全域を支配した、強大な営利企業だ。1600年から1874年の間に、自らの軍隊や領土をも有する史上最強の企業を作り上げ、今日では極めて英国的とされる商品である紅茶の取引をほぼ独占していた。 17世紀初頭、インド亜大陸は「東インド」と呼ばれ、裕福なヨーロッパ人が珍重する香辛料、織物、贅沢品などの産地として知られており、無限の可能性を秘めた地であるかのように考えられていた。 大航海時代が幕を開けてしばらくは、航海術にすぐれたスペイン

    史上最強の企業、英国東インド会社の恐るべき歴史
  • アヘン戦争からデモ隊まで、見てわかる香港の歴史

    政治的な自由を求めてデモ隊の抗議活動が続いている香港が、「特別行政区」という地位を与えられた背景には、特殊な歴史があった。(ILLUSTRATION BY ADOLFO ARRANZ, NATIONAL GEOGRAPHIC) 人口700万人を超える大都市、香港で、政治と個人の自由を求める大規模デモが長期化している。だが、香港で抗議運動が起こるのはこれが初めてではない。香港の歴史は、急速な発展と政治的混迷、そして変化を求める運動の連続だった。25点のイラストを使って、香港史における重大な転換点を振り返ってみた。 1800年以前 中国が清の時代、小さな香港島は、辺境にあるのどかな漁村だった。ここへ英国の商人がインドから不法にアヘンを持ち込み、清の茶葉や絹、陶器などと交換した。後の激しい貿易戦争の火種は、こうして植え付けられた。やがて、清でアヘン中毒が深刻な問題となり、1839年には1000万

    アヘン戦争からデモ隊まで、見てわかる香港の歴史
  • 「アマゾンは地球の酸素の20%を生産」は誤り

    ブラジル、ロンドニア州ポルトベーリョ近くのアマゾンの航空写真。2019年8月21日に撮影。(PHOTOGRAPH BY UESLEI MARCELINO/REUTERS) アマゾンで猛威を振るう森林火災のニュースが先週から世界中を駆け巡っている。だが、アマゾンの熱帯雨林の重要性を伝える際に、誤解を招く主張が何度も繰り返された。それは、地球の酸素の20%をアマゾンが生み出しているというものだ。 この主張は米CNN、米ABCニュース、英スカイニュースなどの報道で取り上げられたほか、フランスのマクロン大統領や、米上院議員で2020年の大統領選に出馬表明しているカマラ・ハリス氏、俳優で環境保護活動家でもあるレオナルド・ディカプリオ氏など、政治家や著名人のSNSでも散見された。また、アマゾンの森林は「地球の肺」という表現も、同じようによく使われている。 アマゾンの火災によって世界の酸素供給が危機にさ

    「アマゾンは地球の酸素の20%を生産」は誤り
  • 「軍用イルカ」って何? 任務は?

    ペルシャ湾での演習中、Kドッグという名の訓練されたハンドウイルカが海水から飛び上がる。(Photograph by PETTY OFFICER FIRST CLASS BRIAN AHO, U.S. NAVY) 2019年4月、ノルウェーの小さな町の沖合で、シロイルカ(ベルーガ)が漁船に近づき、ロープを引っ張った。このイルカに、人々は疑念を抱いた。英ガーディアン紙によると、そのシロイルカはカメラを装着できるようなハーネスを身に着けており、そこには「サンクトペテルブルクの装備」と刻印されていたというのだ。 これはクジラ・イルカ類を訓練して作戦に用いる、ロシアの軍事プログラムの一部ではないかと、海洋専門家は示唆している。奇妙に聞こえるかもしれないが、前代未聞の話ではない。 2017年にロシアの国営テレビ局が報じたところによると、同国はシロイルカやハンドウイルカ、数種のアザラシを使って、海軍基地

    「軍用イルカ」って何? 任務は?
  • 【動画】ゾウが死ぬとその巨体はどうなるのか

    ゾウが死んだ後に起こること:死骸がハイエナやハゲワシにべられてなくなるのも自然の営みの一つだ(一部、ショッキングな映像があります)。(解説は英語です) 70年生き、体重は7トンになることもあるアフリカゾウ。ゾウが死ぬと、仲間のゾウたちは集まってきて、数日から数週間、ときには数年間もその死を悼むことがあるという。(参考記事:「ゾウは取り乱した仲間を慰める」) ただし、ゾウにとっての死は、ほかの動物にとっては生存を意味する。ゾウが息絶えると、ハイエナやハゲワシといった腐肉動物たちが、その死骸を数日で骨だけにしてしまう。数百万カロリーを死骸から得る動物の中には、絶滅危惧種となっているものもいる。大きなゾウは死んでも、そこから別の生命に受け継がれていくのが自然の摂理だ。 ナショジオ ワイルドのテレビ番組「サファリライブ」(ワイルドアースメディア制作)の撮影クルーは最近、南アフリカで死んだゾウの

    【動画】ゾウが死ぬとその巨体はどうなるのか
  • 特別編 渡辺佑基「マグロは時速100キロで泳がない」

    世界最速のスイマーであるバショウカジキは時速100キロ以上で弾丸のように海を飛ばす。マグロも負けず劣らず、時速80キロでびゅんびゅん泳ぐ。シャチは時速70キロで前進するし、ペンギンは時速60キロですいすいと海を渡る――。 以上の話は子ども向けの図鑑などでしばしば見られる、海の動物たちの「真実」である。流線形の体とアスリートのような筋肉をしたカジキやマグロやシャチは、驚くほどうまく水中生活に適応しており、まるで高速道路をはしる車のようなスピードで大海原をびゅんびゅん泳ぐとされる。 ところがどっこい、である。海洋生物学者である私は、実際にバショウカジキの遊泳スピードを海で計測した科学論文を調べてみたところ、平均スピードは時速2キロと知った。いや書き間違えではない。20キロでも200キロでもなく、2キロ。ちょうどお年寄りの散歩くらいのスピードで「世界最速」のバショウカジキは泳ぐ。 ちなみにマグロ

    特別編 渡辺佑基「マグロは時速100キロで泳がない」
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