ずっと「アルビノ」だと知らなかった 去年、取材先で出会った人から『アルビノの話をしよう』(2017年7月発行、解放出版社)という本を教わりました。 全身のメラニン色素が生まれつき全く、または不十分にしか作れない体質を持つ「アルビノ」の人たち。皮膚や髪、瞳の色が薄いといった外見のことや、弱視、紫外線に弱い人が多いなどの抽象的な知識は、筆者にも一応ありました。 ただ、彼らが日常生活を送るうえでどんな困難があるのか、どんな支援が行なわれているのかについては、よく知りません。こうした本が出るということは、アルビノ当事者であっても十分な情報が行き渡っていない現状があるのではないかと考え、TBSラジオの番組で本を紹介することにしました。 編著者でアルビノ当事者の石井更幸さん(44)に連絡を取ると、千葉県袖ヶ浦市在住の石井さんは「どこにでも出向きます」と快諾してくれ、妻の英美さんと一緒にTBSへやってき
