群馬県は20日、有毒植物のイヌサフランを食用のギョウジャニンニクと誤って食べた同県渋川市の70代夫婦が、食中毒症状を起こし病院へ搬送されたと発表した。夫は呼吸困難となり、意識不明の重体、妻は嘔吐(おうと)や下痢の軽症だという。 県食品・生活衛生課によると、夫婦は15日に知人宅の敷地内に自生していたイヌサフランをギョウジャニンニクとして譲り受け、17日昼に炒め物にして食べた。その後、下痢や嘔吐の症状が出て、17日夜に市内の病院に搬送された。病院から連絡を受けた県渋川保健福祉事務所が調べ、20日に食中毒と断定したという。 同課によると、イヌサフランは毒の強いユリ科の植物で、葉がギョウジャニンニクと似ている。同課は「食用と確実に判断できない植物は、絶対に採らない、食べない」と呼びかけている。(丹野宗丈)