来年の米大統領選に名乗りをあげた、共和党候補のドナルド・トランプ氏の発言をめぐり同党が揺れている。「メキシコ人は麻薬や犯罪を持ち込む」といった発言をたしなめた党重鎮のマケイン上院議員を「英雄ではない」と侮辱。他の候補は党のイメージ低下を懸念するが、トランプ人気は急上昇している。 トランプ氏は全米にホテルやカジノ、ゴルフ場などを保有する不動産王。6月の出馬表明の際に「メキシコは問題のある人間を(米国に)送り込んでいる。彼らは強姦(ごうかん)犯だ」などと発言して物議を醸した。 これに対し、世論調査で上位を争うジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が「彼の視点は共和党の主流ではない」と述べ、他の候補も相次ぎ批判。大統領選の共和党指名候補になったこともあるマケイン氏は、トランプ氏を支持する勢力を念頭に「変わり者に火をつけている」とたしなめた。 アイオワ州で今月18日にあった共和党大会に現れたトランプ氏は