ニホンジカによる農林業被害が急増する中で、県松本地方事務所(松本市)の林務課は、生息現況を把握して実効性の高い捕獲や被害の拡大防止につなげようと「ニホンジカ行動マップ」を作成した。対象は松本地域北部の筑北、麻績、生坂の三村。マップ情報を北信地域とも共有して実効性の高い対策に生かしていく考えだ。 県内でニホンジカの行動マップを作ったのは、諏訪地域に次いで二カ所目。同地域に生息しているシカ(南アルプス・八ケ岳地域の個体群)は生息域を拡大し、美ケ原高原から松本北部に侵入しており、北安曇や長野地域への拡散が懸念されている。 同地方事務所は昨年七月、林務課や農政課職員らによる「野生鳥獣被害対策先端地域サポート隊」を設置。農林業被害や捕獲実績、目撃情報などの基礎データを集積し、職員による現地確認なども加味してシカの行動マップを作成した。
県は、北アルプスや八ケ岳など主要な高山の踏破に必要な技術や体力を細かいルート別に格付けした「ピッチマップ」をまとめた。市町村や山岳関係者が発行する地図に難易度を示してもらい、登山者が自分の力量に応じてルートを選べるようにした。 県が全国に先駆けて二〇一四年から運用する山の難易度表「信州山のグレーディング」では、登山口から山頂の全体を通した行程の難易度を示していた。途中までは初心者が通れるルートがあっても、難易度が高く表示されることもあり、実用に課題があった。
長野県安曇野市にある水力発電所として国内現役最古の発電設備を持つ宮城(みやしろ)第一発電所が、今春から見学会が開かれるなど注目され始めている。運転開始から百十一年を超え、日本の産業発展に寄与したその歴史が、最古と分かってから三十年あまりたってようやく見直されてきた。 北アルプス燕(つばくろ)岳の登山口に向かう県道から脇道に入った小さな建屋で、ドイツ語の銘板に「1903」と製造年が記された水車と発電機がうなりを上げる。水車は川砂で削られてもろくなるので八十年が寿命とされるが、管理する中部電力大町電力所の矢島武課長(52)は「これはドイツ車のように肉厚で頑丈。鋳物技術も高い」とほれ込む。 ドイツ製の機械一式を海路と開通したばかりの旧国鉄篠ノ井線や牛車で運び込み、一九〇四(明治三十七)年九月に稼働した。当時としては国内有数の二百五十キロワットという高出力の最先端水力発電所だったが、「水が電気にな
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