2018年1月23日のアーシュラ・K・ル=グウィン死去のニュースを受け、『ビッグイシュー日本版』250号のスペシャル・インタビューより記事を転載します。 ー 米国の作家アーシュラ・K・ル=グウィン(以下、ル=グウィン)は、大人と子どもの両者に向けた数々のSF小説やファンタジー小説を発表してきた。そんな彼女に、米国オレゴンのストリートマガジン(Street Roots誌)記者、スー・ザロカーがインタビュー。 ポートランドの自宅にて セント・ヘレンズ噴火後、レッドゾーンに詩人として入山 5歳で小説を書き始めたというル=グウィンは、1960年代から数々の作品を発表。作家生活を通じて、現代の政治・環境・社会問題について深い洞察を示すとともに、ユートピア世界・社会を描いてきた。また、書くことを通じて、性差(ジェンダー)による壁に果敢に挑んでもきた。文学の世界、特にSFの分野においてほとんど女性作家が