上越妙高駅開業で東京と最短1時間46分で直結し、関西・北陸方面への移動時間も大幅に短縮される上越市。新幹線は経済効果を呼び込む千載一遇のチャンスだが、地域開発や企業誘致の方向性が見えてこない。関係者らは、自治体がグランドデザインを描き、リーダーシップを取るべきだと指摘する。 「新幹線駅ができると、規模も体力も異なる金沢や富山などと常に比べられるようになる」 上越市北陸新幹線建設促進まちづくり協議会副会長を務める石平春彦市議は、激しい都市間競争を見据え、早くから新幹線を生かしたまちづくりの必要性を唱えてきた。 市は平成23年に「新幹線まちづくり行動計画」を策定するなどしてきたが、いまだに具体的な戦略は進んでいない。 駅周辺では、約9万6千平方メートルが商業・業務用地として整備され、地権者が企業や店舗の誘致を進めている。だが、用地の約9割で開発事業者が決まっておらず、わずかに穴吹工務店(高松市