新宿駅の東口から歌舞伎町に向かうとき、独特な文字で描かれた「桂花ラーメン」の看板を見たことはないだろうか。桂花ラーメンは戦後の復興がまだ進む昭和30年に熊本で創業。その13年後、昭和43年に東京に進出した熊本ラーメンの老舗である。 keika-raumen.co.jp 当時まだ東京には本格的なとんこつラーメンはなく、せいぜい醤油とみそラーメンがあった程度。地方のラーメンは北海道の「どさん子ラーメン」が少し話題になっていた時代だ。 その後、桂花ラーメンは順調に店舗を増やし、渋谷、千葉、京都、横浜など支店も増えていった。しかし、2000年頃、熊本に工場を設備投資したことと売上の低迷が原因となり、2010年に民事再生法の適用を申請した。 そこに手を差し伸べたのが熊本に本拠地を置き、海外819店舗、熊本52店舗、熊本以外の国内74店舗(2019年12月現在)のチェーンを誇る「味千ラーメン」で知られ