富士経済はこのほど、国内の医療用医薬品市場のうち、糖尿病治療薬市場が2017年に5000億円を突破、抗がん剤市場については18年に1兆円を突破するとの調査結果をまとめた。糖尿病治療薬市場では、高齢化による患者増に加え、ガイドラインによる併用療法の推奨・浸透や、併用可能薬剤の多いDPP-4阻害薬の急成長、新規機序のSGLT-2阻害薬の14年頃の登場を、市場拡大の要因に挙げている。抗がん剤市場は、高齢化とがんの早期発見による患者増とともに、分子標的薬の急速な市場浸透や、市場規模の大きい乳がん市場で手術から投薬による乳房温存療法にパラダイムシフトが起こっていることを理由に挙げている。 調査結果の資料はこちら。 糖尿病治療薬の市場規模は12年の3688億円から、17年に5000億円を突破し、21年に5522億円(12年比49.7%増)になると分析した。09年12月に登場した国内初のDPP-4阻害薬