はじめに 皆さんは「ポッドキャスト」を聞いていますか? ポッドキャストは個人でも配信できる音声メディアのことです。特定のサービスを指すわけではなく、音声ファイルをWebサーバーに置き、RSSフィードで更新情報を配信すればポッドキャストとして認識されます。ポッドキャストのアプリでは、そのRSSフィードのURLを登録すると随時更新された音声データを聴くことができる、という仕組みです。専用のアプリをインストールしておくと番組が更新された時点でプッシュ通知されるため、常に最新の音声データをチェックできます。 ポッドキャストという名前の通り、「iPod」時代の遺物といったイメージもあるかもしれません。しかし昨今、ポッドキャストが見直されているようです。大きな流れとしては、2018年に「Anchor」というポッドキャスト配信サービスが広まったことに起因すると思われます。録音から配信までを1つのサービス
はじめに 本連載は、Kubernetesに入門しあぐねているエンジニア、特にアプリケーション開発者の方向けにKubernetesへの入門の仕方と最低限動かすための知識を実践形式で紹介するものです。 Kubernetesについて全く触ったことがないという方から、何となく知っているけど実務で応用できない、実務で使っているけど実のところよく分かっていない……という方を対象に、Kubernetesの全体像の知識と手順をステップアップして学べるように構成しています。 今回の第1回は、本連載をより効果的に活用していただくために、Kubernetesに入門する意義と効率的な学習法を取り上げます。 Kubernetesに入門する意義 さて、現在、DockerやKubernetesに代表されるコンテナ技術は、随分と広く利用されるようになってきました。開発環境のみならずプロダクション環境でも多く採用されるなど
はじめに 前回は、Tekton(OpenShift Pipeline)を用いてCI/CDパイプラインを作成し、ソースコードの更新を契機に自動でパイプラインを動かす方法を紹介しました。 本連載は、今回で最終回となります。今回は、マイクロサービスを管理する手法の1つ「サービスメッシュ」について、これまでに開発してきたサービスをサービスメッシュを用いて実際に管理する方法を解説します。 サービスメッシュとは 第1回で、マイクロサービス導入における課題として以下の3つを挙げました。 リソースの増加運用負荷の増大多様化・複雑化するランタイムソフトウェア/ミドルウェアの管理 これらのうち、運用負荷の増大についは「Kubernetesがある程度運用負荷を軽減できる」と述べました。しかし、Kubernetesのみで数十~数百のマイクロサービスを運用していくのは困難だというのが実情です。 このような運用負荷の
はじめに 「KubeCon + CloudNativeCon」でのセキュリティに関するセッションで紹介されたり、IstioをはじめとしたService MeshプロダクトのWorkload Identityとして採用されたりと、最近になりCloud NativeコミュニティでSPIFFEの名を耳にすることが多くなってきました。本記事では、SPIFFEが求められた背景やSPIFFEの概要、Kubernetesへの導入方法などを紹介していきます。 SPIFFEが求められた背景 マイクロサービスアーキテクチャ、コンテナオーケストレーター、クラウドコンピューティングのような分散システムを利用している環境では、サービスのスケーリングなどに伴いノードやアプリケーションが頻繁かつ動的に分散配置されるため、アプリケーションに割り当てられるIPアドレスが短期間で変化してきます。 このような環境では、ネットワ
サービス・メッシュ・ファブリック:Istioの登場 マイクロサービス・アーキテクチャー(Microservices Architecture、MSA)に基づいて設計・開発されるクラウド・ネイティブ・アプリケーションは、比較的粒度の小さな複数のサービスから構成されます。これらのサービス間のネットワークを「サービス・メッシュ」と呼びます。サービスの大きさに具体的な指針はありませんが、サービスの総数は数十、大規模システムともなれば数百に上ることが予想されます。多くの場合、各サービスはクラスター構成を取ることになるでしょうから、サービス・インスタンスの数はその数倍となるでしょう。数十から数百のサービス・インスタンスが連携する極めて複雑なネットワーク環境で、ルーティングやロード・バランシングといったトラフィック管理、各サービス個別のリリース、システム全体の信頼性を判断するためのエンドtoエンドのテス
KubeCon+CloudNativeConにおいて、Kubernetes上で機械学習を実現するKubeflowが紹介された。 Kubernetesを中心としたクラウドネイティブなソフトウェアのカンファレンスであるKubeCon+CloudNativeCon、3日目のハイライトはなんと言ってもKubeflowだろう。朝9時から始まったキーノートの最初に登壇したGoogleのDavid Aronchick氏は、「KubeConには第1回から参加している」と語り、Kubernetesの盛り上がりに驚きを隠せないようだった。今回は、Kubernetesとともに今最も注目を集めている機械学習をクラウドネイティブにするという、Kubeflowを紹介するセッションとなった。 最初に紹介したのは、機械学習を使う効果だ。Googleのデータセンターの消費電力について、機械学習で制御を行った場合と、人手で制
2018-01-28 10:00: 反響にお答えしてタイムラプス動画を追加しました! 2018年1月21日、東京近県の某所でデータセンターの開設式が行われた。日本国内では毎年新しいデータセンターが複数開設されており、そのこと自体はそれほどのニュースバリューはない。しかし、この日オープンしたデータセンターは企業ではなく個人が所有しており、しかもほぼ手作りで建設したデータセンターだった。しかも、ビジネス目的ではなく、趣味で作られた日本国内では初だろうし、欧米でもこんな話は聞いたことがないため、これは世界初の事件なのかも知れない。 趣味としてのデータセンター作り このデータセンターのオーナーは宇田周平氏、27歳。外資系IT企業に勤務するいたって普通の若手エンジニアだ。勤務先は確かにデータセンターとの関わりは深いが、彼が今回のデータセンター建設に至ったのは、業務上の要請ではないし、かといってサイド
はじめに マザーボード上で各種パーツ間のデータのやり取りには電気信号が使われるが、外部の周辺機器との接続も有線接続であれば同様に電気信号が使われる。異なるのは、PC本体と周辺機器の間に電気信号を通す電線、いわゆるケーブルが不可欠である点だ。今回は、そのケーブルについて書き連ねていく。 「電気信号」ってなんね? PCをはじめとする電子機器で使われる電気信号は直流(Direct Circuit:DC)である。一方、PCに限らず一般家庭用の家電機器で使われる電気信号は通常交流(Alternative Circuit:AC)で、ノートPCやスマートフォンなどへの電源供給に使われるACアダプターは交流を直流に変換して電子機器に電源を供給している。昔から「コンピュータ、ソフトなければタダの箱」と言われるが、それ以前に「電気なければただの箱」なのである。 電気信号はあくまでアナログ PCが扱う情報は基本
開発者に自社サービスを使ってもらうには? DevRel(Developer Relations)がその解になる DevRel(Developer Relations)というキーワードが一部で盛り上がりつつある。"DevRel"ではピンとこなくても、その担い手であるエヴァンジェリストやアドボケイトという役職を耳にしたことのある読者は多いのではないだろうか。今回はそんなDevRelを推進し、開発者向けマーケティングを展開するMOONGIFTの中津川 篤司氏にインタビューを実施した。DevRelとは何か、その可能性とは。 そもそもDevRelとは? いつぐらいから注目されるようになったのでしょうか DevRelとはDeveloper Relationsの略で、社外にいる開発者と自社製品/サービスとの繋がりを作り上げるというマーケティング施策になります。その活動を担う役割としてエヴァンジェリストが
日本のクラウド黎明期よりクラウドサービスを牽引してきたお二人に、これまでの経験を踏まえて今後のクラウド業界の展望を自由に語ってもらう特別対談企画。Think ITの前編パートでは、なぜ二人がクラウドサービスを仕事にしたのか、クラウドファーストな時代になるまでの遍歴を振り返っていただいた。後編はクラウドWatchで掲載中。 クラウドを仕事に さっそくですが簡単に自己紹介をお願いします 小島:じゃあキャリアが長い砂金さんの方から。 砂金:まじか(笑)。僕は今LINEにいて5社目なんですよね。直近は日本マイクロソフトでテクニカルエバンジェリスト及びエバンジェリストチームのマネージャーをやってたっていうのはたぶん皆さんの記憶に新しいと思うんですけど、僕がマイクロソフトに入社したのは2008年の12月1日です。その同じ年の11月に開催されたPDC(Professional Developer Con
クラウド分野で注目されているキーワード「サーバーレス」をテーマにしたイベント「ServerlessConf Tokyo」が都内で開催された。9月30日にワークショップが、10月1日にカンファレンスが開かれた。 「サーバーレス」の明確な定義は決まっていないが、おおよそは、アプリケーションを動かすプラットフォームをアプリケーション開発運用側が持たず、サービス側に任せる方式を指す。特に、AWS Lambdaのように、コードだけを用意しておき、APIリクエストやデータ追加などをトリガーとしてサーバー環境に割り当てて実行する、FaaS(Function as a Service)とも呼ばれる“泥縄”的なアーキテクチャについて言われることが多い。 「ServerlessConf」は2016年にニューヨークで始まり、その後ロンドンでも開かれた。日本での開催はそれに続くものとなる。主催したSection-
前回は、IT技術をうまく利用した海外企業のマーケティングの取り組みについて、いくつかの事例を紹介しました。 今回は、国内企業における同様の取り組みについて、いくつかの事例を紹介します。 ユーザー参加型のデジタルサイネージ まずは、デジタルサイネージを利用したキャンペーンの事例です。 ユーザーの「自分ゴト」化をうまく促した 「劇場版PSYCHO-PASS」プロモーション 1つ目は、「劇場版PSYCHO-PASS サイコパス」公開時のプロモーションです。「サイコパスる大捜査線」と称してアーティストとのコラボトレーラー、CDショップや商業施設とのタイアップなど、様々な宣伝手法が採られました。そのユニークさを何よりも象徴するのがデジタルサイネージを用いたユーザー参加型のキャンペーンです。 キャンペーンの概要は「通行人の心理状態を数値化し、その数字が大きいと犯罪を起こす可能性が高いとして取り締まり対
バルスというツールをご存知だろうか? 日本ではとあるアニメの崩壊の呪文として扱われることの多いこのフレーズがいま、サーバー管理者のシステム崩壊を防ぐためのツールとして注目されている。OSSの脆弱性検知ツールであるVuls(バルス)について、開発元であるフューチャーアーキテクトの神戸 康多氏と林 優二郎氏に詳しく話を聞いた。 まずはVulsについて簡単に教えてください 神戸氏:VulsはVULnerability Scannerの略で、Linux/FreeBSD向けの脆弱性スキャンツールです。OSのみならずプログラミング言語やライブラリに至るまで多くの環境に対応し、レポートや通知を行います。ソフトウェアには数多くのバグが含まれ日々脆弱性に関するレポートが報告されています。サーバー管理者は脆弱性に関する情報を随時チェックし、その脆弱性が自身が管理するサーバーにどれくらい含まれているのか影響範囲
これは一番下にOSがあり、WebサーバーやDBサーバー、セッションサーバーがその上で動いていて、PHPからアクセスするという図になっています。そしてownCloudは、そのPHPの実行基盤の上にownCloudのフレームワークとなるcoreが稼働しています。ownCloudのフレームワークのcoreの上でownCloudのアプリケーションが動いています。 上記のApplicationの枠の中は以下のようになっており、ownCloudの様々な機能が一つ一つ別のアプリケーションとして実装されています。 ownCloudのアプリケーション これにより、ownCloudは機能を様々に拡張できる仕組みを備えています。この拡張できる仕組みはownCloudに大きな柔軟性をもたらしています。通常のオンラインストレージサービスとの違いはここにもあります。インターネットサービスとしてのオンラインストレージサ
今年で4回目を迎えるインフラエンジニアの祭典「July Tech Festa 2016」が7月24日、産業技術大学院大学で開催された。今年のテーマは「IoTxAIxインフラ」。この4年間でインフラを取り巻く技術はどんどん進化しすべてを網羅することは難しいかもしれないが多くの情報を持ち帰っていただけたら、と冒頭のスピーチでスタッフの油谷氏が趣旨を説明した。 40近く行われた多種多様なセッションの中から、ここでは基調講演の模様をレポートする。登壇したのはさくらインターネットでIoTプラットフォームを立ち上げた小笠原 治氏。小笠原氏はもともとさくらインターネットの共同ファウンダーの一人で、さくらを離れてから数多くの会社を経験し、2014年にはABBALabとして投資事業を開始した人物。DMM.makeの立ち上げなどは記憶に新しいところだ。 同氏は2015年7月に“出戻り”の形でさくらインターネッ
Dockerを取り巻く最新の状況 2016年4月13日にDocker 1.11がリリースされた。PaaS基盤としてのDockerをより便利に利用するために、ネットワークの機能やセキュリティ対策や構成管理ツールの機能が強化されている。さらに2月24日には、クラウドプラットフォーム上でコンテナの統合管理を行うDocker Datacenterもリリースされている。 さらにDocker社は豊富な資金力により、SDN(Software Defined Networking)企業であるSocketPlane社や、ハイパーバイザ型でDockerコマンドとの連携を実現している軽量OSを開発したUnikernel Systems社、DockerコンテナをパブリッククラウドにデプロイするSaaSサービスを提供するtutum社など、多数の企業を買収している。Docker社は各社の製品を統合し、PaaSプラット
DockerについてはThinkITでもこれまで何度か解説してきた。今回はDockerを仕事で扱っている方々に、Dockerをどう使っているか、どう使うのがよいかについて、座談会形式で話していただいた。(※この座談会は2015年に実施されたものです) 後編である今回は、ある程度の規模で実運用に使うときの課題や、利用する側の企業の課題、Dockerの上のソフトウェアの動向、Docker社の動向、といったテーマでお送りする。前編はこちら。 複数のコンテナーでシステムを組むのはまだ大変 松井:Dockerも、1つのコンテナーならいいのですが、複数のコンテナーでシステムを組むときには、いろいろ考えることが出てきますよね。ネットワーキングやストレージ、スケジューリング、バランシングなど。 そうすると結局PaaSのようになってきて、OpenShift 3やFlynnのようなシステムになる。でもロックイ
では本題に入ります。まず、Dockerは何がいいのか、あるいはどういうことには向かないか。実際に仕事で関わっている立場から語ってください。 松井:SIerをやっていて、最近はお客様からDockerという言葉が出てくるようになりました。とあるお客様からは、Solarisコンテナーで動いているシステムが古いので乗り換えたい、そのためにDockerはどうかと具体的な話を聞かれました。一方、「Dockerってどう?」と漠然とした話をいただいて、お客様の環境でしたらこう使えます、という話をすることもあります。 実案件まではまだありません。アプリケーションが対応していないと使えない、という話になることが多い。Dockerでは、いままでのアプリをそのまま使おうとすると、失敗すると思います。 前佛:無理をしてDockerを入れるのは違うと思いますね。Docker社が、仮想化を置きかえるというような見せ方を
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