【江尻良文の快説・怪説】 6月22日のソフトバンク戦の誤審騒動を巡り、ついに異例のコミッショナー提訴に踏み切ったオリックス。ドタバタ劇の舞台裏を探る。 「文書で2度も再試合要求をして却下されたのに、何を考えているのか。コミッショナーに提訴したところで結果は変わらない。宮内オーナーの怒りがおさまらないということか」 ある球界OBのこの発言は、核心を突いている。おりしも、ワンマンといわれる宮内義彦オーナー(82)は、球界に精通する側近を失ったばかりだ。 村山良雄球団常務が間質性肺炎のために72歳で5月24日に亡くなった。事業本部副本部長、管理本部長、球団本部長などを歴任し、宮内オーナーにチーム状況を伝える役割を担い、NPB(日本野球機構)担当もしていただけに、死去のダメージは計り知れない。