麻生太郎副総理兼金融担当相は7日の記者会見で、夫婦の老後資産として「30年間で約2000万円が必要」との金融庁の試算について、「赤字になるのではないかという表現は不適切だった」との考えを示した。2004年の年金改革について、「100年安心」とアピールしたことに対し、野党が夏の参院選を前に追及を強めており、政府は沈静化に躍起となっている。 麻生氏は「更に豊かな老後を送るため、上手に資産形成をするという意味で申し上げた」と述べたうえで、不足額を「赤字」と表現したことについて「意味が取り違えられる書き方になった」と釈明した。菅義偉官房長官も7日の記者会見で公的年金について「将来にわたり持続可能な制度を構築している。老後の生活設計の柱だ」と強調した。