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ブックマーク / cruel.hatenablog.com (20)

  • チェ・ゲバラ広島行きの謎、および三好徹『ゲバラ伝』 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    いま訳しているゲバラ、詳細なだけあって、とにかくおもしろいエピソード満載ではある。その一つが、1959年ゲバラの来日および広島訪問のエピソードだ。 簡単に背景を。1959年1月、世界の驚きをよそにキューバ革命が成功してハバナは制圧されてしまい、新政権が樹立した。カストロは、表向きは自分が共産主義者じゃないと言い張りつつ、軍と政権内の粛清とキューバ共産党 (=人民社会党) メンバーの浸透を着々と進める。 そんな中、カストロは今後のアメリカとの関係悪化を予想し、アメリカ以外への輸出市場拡大および外交関係の強化を狙って、特にバンドン会議の「非同盟国」(米ソどちらにも肩入れしない国々、エジプトやインド、セイロン、インドネシアなど) および新興工業国 (当時の日は、いまのような「先進国」などではなく、あくまで妙にがんばってる後進国もどきだった) である日やユーゴに使節団を送りだし、その親玉にチ

    チェ・ゲバラ広島行きの謎、および三好徹『ゲバラ伝』 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ロシア帝国300周年記念に寄せて (2022/02/04): ロシア停戦交渉団親分の「帝国バンザイ!」 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    我らが偉大なhicksian 様のこのツイートで紹介されていたブログ記事、とてもおもしろい。 broadstreet.blog この著者はMITのソ連ロシア史教授、エリザベス・ウッズ。プーチンは、ヒル&ガディの現時点ではベストなプーチン伝「プーチンの世界」で紹介されている、「プーチンは歴史の男だ」というまとめを敷衍して、その「歴史」というのがおとぎ話に近いネトウヨ妄想なのだ、という点を指摘している。 プーチンの世界―「皇帝」になった工作員― 作者:フィオナ・ヒル,クリフォード・G・ガディ新潮社Amazon このブログでは、その妄想ぶりについてかなり細かく指摘されているけれど、基的にはこれまでしょっちゅうお目にかかった、大ロシア帝国復活こそが歴史的必然であり、民族の悲願なのであり、それを西側がじゃましくさっておるのよ、という話。いやそれよりひどくて、ロシアは昔から、優しい民主的な共存共栄の

    ロシア帝国300周年記念に寄せて (2022/02/04): ロシア停戦交渉団親分の「帝国バンザイ!」 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ktakeda47
    ktakeda47 2022/03/09
    なるほど、わかりやすい。 "百田尚樹の愛国おとぎばなしみたいなものを、まともな歴史だとして広めようというのを、国家レベルでやっている"
  • 偉大なる首領スターリン閣下のありがたきインタビューでも読み給え。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    最近さまざまなメディアにおける人民諸君の発言を見るにつけ、であるな、多くの者が堕落し、あるべき革命精神を忘れ、軽視し、捨て去っているように見えるのだよ。特にへっぽこリベラルえせ知識人どもよ。そうした反革命分子どもにも、更正の機会を与えてやろうではないか。偉大なる首領、我らが指導者スターリン閣下のありがたきインタビューを読んで、あらためて社会における己の卑しき役割を再認識したまえ。 H・G・ウェルズによるスターリンのインタビュー、1934年7月 pdfが嫌な人は、この下に全文貼り付けてあるのでこのまま読み進めたまえ。 というわけで、H・G・ウェルズによるスターリンのインタビュー。大恐慌真っ最中の1934年にソ連を訪れたイギリスの大知識人たるウェルズは、もう資主義は終わりだ、社会主義の時代がすぐにやってくると、当時の (そして今の) 軽薄なリベラル知識人ぶりを全開にしてスターリンにインタビュ

    偉大なる首領スターリン閣下のありがたきインタビューでも読み給え。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ktakeda47
    ktakeda47 2020/10/16
    "ブルジョワジーは自分の階級支配を温存するためにこうした譲歩が必要だと計算している…これが改革…しかし革命というのは、ある階級から別の階級への権力移譲…だからこそ、どんな改革も革命とは呼べない"
  • 統計の不備と、各種統計の「相関」の話 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Executive Summary 統計の信頼性について疑問を呈した柳下毅一郎のツイートを、山形は一蹴した。が、その後勤労統計の集計方法の不備が露見した。ここから、この統計は捏造であり、それが相関しているならすべての統計が捏造だ、という極論を述べたブログが出た。しかし統計は、一かゼロか、完璧かすべて捏造か、というものではない。またその相互の関係も、機械的な関係があるということではない。信頼性の非常に広い幅の中で上下するだけなので、実際にどんな不備があってどのくらい影響を及ぼすのかを具体的に考えないと、妥当性のない陰謀論に流れてしまうだけだ。 はじめに しばらく前に、柳下毅一郎がこんなツイートをした。 アベノミクスで経済がよくなってるとおっしゃるリフレ派の方々は、なぜ財務省の出す経済指標は捏造されてないと信じられるのだろうか。— Kiichiro Yanashita (@kiichiro)

    統計の不備と、各種統計の「相関」の話 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ktakeda47
    ktakeda47 2019/01/28
    統計リテラシー必要かなとも思うけど、、、でもねぇ。 "統計は、一かゼロか、完璧かすべて捏造か、というものではない。"
  • 「平成の30冊」への山形の投票 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    朝日新聞が、「平成の30冊」なる企画をするのでアンケートをされた。回答すると、図書カード3000円だそうで。3000円だとあまり深く考える気も起きないし、また山形の選評とかがどこかに載るわけではなく、トップ30を選ぶために集計されるだけなんだよね。 通常、こういうを選んでくれという企画だと、いろいろひねった選書をしてドヤ顔をしてみたい感じになるんだけれど、集計されるとなると、ひねりすぎて誰も知らないを選んだところで、有象無象に埋もれるだけで終わってしまう。ケインズの美人投票の話と似たように、他のみんなも選びそうで(故にトップ30に入る可能性があり)、しかもその中でまともな重要なが上位に行くように考えると、まあベストセラーっぽいものから選ぶようなことになってしまうなあ。 てなことを考えただけで3000円ではすでに足が出ていると思うが、そんなこんなで、次のような投票をしてみましたよ。さて

    「平成の30冊」への山形の投票 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • スマートシティって結局なんなのよ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ぼくは、こんな何やってるかわからんやつではあるけど、一応都市計画畑の出身ではあって、いまもそういうのを追いかけてはいる(ときどき仕事にもなるし)。で、最近の都市計画がらみで流行というと、スマートシティってやつ。スマートシティ開発します、こんどのナントカはスマートシティ、あれやこれや。日のインフラ輸出の一環でも、スマートシティを作りますとかいうのがある。 が、結局それって何なのよ、というとよくわからない。スマートシティと称するもののパンフを見ると、暮らしやすい街作りとか、あーだこーだ出てくるんだが、でも「じゃあ、どこらへんがスマートなんですか」というのを探そうとすると、なかなかわからない。だいたいありがちなパターンとしては スマートメーターとか入れて消費量とか最適化したり、ソーラー発電とか自前で持ったりして、場合によってはスマートシティ全体で電力会社と契約して仮想発電所とかそういうのでエネ

    スマートシティって結局なんなのよ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 岩田規久男副総裁は黒田の尻を蹴飛ばしてリフレを十倍増させるべきだったと思う。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    稿の主張は、表題通り。岩田規久男は副総裁として、リフレの理論にもっともっと忠実に動き、黒田総裁を蹴飛ばしても締め上げても何をしてもいいので金融緩和をますます激化させてほしかったし、それができなかったのは不甲斐ないということだ。リフレ派の理論を十分に実践できなくて、あと一歩のところだけに情けないよ、ということ。おしまい。 で、その理由を簡単に説明しようか。 岩田規久男が、3月で日銀副総裁を退任した。お疲れ様でした……と言う気持ちはある一方で、正直いって岩田規久男が日銀で何をやっていたのか、ぼくにはよくわからない。日銀の政策は基的に総裁がすべて決めるのであって、副総裁は総裁の方針には反対できないんだよ、と教えてくれた人々もいた。そうなのかもしれない。でも、そうなんですか? 当にそんなお飾りの、総裁のオウム役でしかないんですか? ぼくにはそれが解せないところだし、不満なところでもある。 リ

    岩田規久男副総裁は黒田の尻を蹴飛ばしてリフレを十倍増させるべきだったと思う。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ktakeda47
    ktakeda47 2018/03/23
    "当初の大見得は実現できていない"/高橋洋一センセーは "見苦しい" 😂
  • うわべ「だけ」ではダメだけど、うわべがなくては始まりません。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    2017年12月になって、藤岡『ハードウェアのシリコンバレー深圳に学ぶ』の書評っぽい記事を書いて、それがネットに出た。 「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶ−これからの製造のトレンドとエコシステム (NextPublishing) 作者: 藤岡淳一出版社/メーカー: インプレスR&D発売日: 2017/11/24メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る これはとってもよいで、それとその書評まがいを書いているときにちょうど、メイカー系中国関連有識者ライターたちが、「最近の深圳記事って安易だよねー」という話をしていたこともあって、このは安易な表層なでただけじゃないぞー、というのを強調する感じになった。で、それを受けて編集部も、こういうタイトルにしてくれた。 president.jp で、ぼくとしては「そうだそうだ」と(自分の記事だから)思う一方で、ちょっとこ

    うわべ「だけ」ではダメだけど、うわべがなくては始まりません。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ktakeda47
    ktakeda47 2017/12/23
    "そして、当然ながら人はいきなり核心に到達したりはできないんだから、うわべから入るしかないんだよね。 同時に、うわべだけのにわかを見て苛立つ人というのも、実はまさに当人が昨日まではうわべだけのにわかで、
  • 人生の見直し:つづき - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    昨日のやつは、別に急に世をはかなんだり老境に入って悟りに到達したりした結果というわけでは必ずしもない(そういう面もあるんだけどさ)。ただこんど引っ越しするので、引っ越し屋さんに見積もりにきてもらったら、「このだけで段ボール150箱」と言われてすごい金額を提示され、ついでにそれを箱詰めする労力を考えたら、やっぱまあ、全部取っておくのもあまりにアレだろうというわけ。 で、少しずつ処分してるけれど、今日はジョナサン・キャロルを半分くらいは処分、ですねー。ミンツバーグ先生も嫌いではないが全部はいるまい。あー、穂花とか白石さゆり (まだ北条麻紀ではない)とかのDVDも出てきたが、まあ処分、だよなー。サウスパークは、どうしよう?メカストライサンドとかチンポコモンとかの回以外はいらないかなー。ナボコフもロレンス・ダレルも原書のほうはもういいや。処分するのも、中を開くと情が移りそうで冷酷に捨てるものと、

    人生の見直し:つづき - 山形浩生の「経済のトリセツ」
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    ktakeda47 2017/03/02
    "あー、穂花とか白石さゆり (まだ北条麻紀ではない)とかのDVDも出てきたが、まあ処分、だよなー。"
  • サンフランシスコの住宅市場 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    サンフランシスコの住宅市場に関して、こんな記事を見かけた。 www.vox.com どうせ君たち読まないだろうから、何が書いてあるのか教えてあげると、サンフランシスコはいま、Uberが立地したりアレとかこれとかがきたり、ブルーボトルコーヒーが出てきたりで、すごく活況を呈していて、人々が流入してきているのに、建築規制がやたらに多くて、新しい住宅がほとんど市内にできず、賃料などが高騰しているよ、というお話。記事はオークランドの話だけど、ベイエリアの他の地区も状況は似たようなものだ。 これはまさに指摘の通り。サンフランシスコを筆頭に、カリフォルニア州はこの点で悪名高くて、やれ高さ制限だ、やれ立て替え制限だ、やれ環境規制だ、やれ緑地保護だと規制ばかりがうるさくて、新しいものが全然建てられない。これは、かのヒッピー文化とアップルを生んだ自由な文化の発露であり高い環境意識と保全意識を持った高度な市民性

    サンフランシスコの住宅市場 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ktakeda47
    ktakeda47 2016/04/25
    "法律事務所は、管理組合の委員長をつかまえて『お前はこの訴訟をしないことにより、この管理組合が得べかりし利益を逸失させている、ついては他の住民に対して、お前に対する損害賠償訴訟を起こすようけしかけるぞ"
  • 学校行ってもちゃんと勉強しないとダメよねー、というお話&日本の教育はゴミクズらしいぞ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Science 読んでたら、経済成長と教育の関係についての論文が出てたのでちょっと紹介。 Knowledge capital, growth, and the East Asian miracle Eric A. Hanushek, Ludger Woessmann, Science 22 Jan 2016: Vol. 351, Issue 6271, pp. 344-345 DOI: 10.1126/science.aad7796 http://science.sciencemag.org/content/351/6271/344.full 経済成長のためには国民に教育うけさせて人的資の質を上げないとダメだよねー、というのはもう言われすぎていてあたりまえの話になってるんだけど、でも一方で、同じ年数だけ学校に通ってるのに、東アジアは奇跡の大成長で、南米諸国はかなり出来が悪い。他のところで

    学校行ってもちゃんと勉強しないとダメよねー、というお話&日本の教育はゴミクズらしいぞ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ktakeda47
    ktakeda47 2016/02/24
    "ネトウヨ諸君、半世紀前の先人の遺業で虚勢張ってるより、現状のこういうダメなところにもっと怒りを向けようぜ!きみたちの嫌いな中韓にぼろ負けだぞ!"
  • え? じゃあエンブレムの「コンセプト」は原案にはなかったってこと? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    東京オリンピックのエンブレムの問題はもう、実におもしろくてもともとオリンピックなんかやるなと思っていた身からすれば、これだけ楽しませてくれるんなら少しは大目にみようかと思ってしまうほど。 で、ぼくはどうでもいいオリンピックのエンブレムなんかどうでもいいんだけれど、そのぐだぐだぶりは大変おもしろく見ている。で、今日になってエンブレムの「原案」と称するものが出てきた。この左端。 ????? なにこれ?? というのも、最初にあのベルギーの劇場ロゴとそっくりだという指摘があったときに「いや全然ちがいます、コンセプトがちがいます」という主張が行われ、その際に出てきたときの「コンセプト」というのはこんな説明になっていた。 www.advertimes.com そのコンセプトというのは、正方形9分割に日の丸の丸を重ねて作ったものだ、ということだった。こんな図が出てきている。 分割した正方形と円を重ねて、

    え? じゃあエンブレムの「コンセプト」は原案にはなかったってこと? - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 反知性主義2:森本『反知性主義』:ホフスタッターの当事者意識や切実さはないが概説書としてはOK - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    おちゃらけ (承前) まずは少しおちゃらけから。 前回の反知性主義話を書いた直後に、斉藤環が次のようなツイートをした。 あ〜また誤解する人が出てきたので注釈しときますとですね、僕が「反知性主義」と呼んでいるのは「バカ」の上品な言い換えとかじゃなくて、「地アタマだけは良い連中の実学志向&人文知軽視」のことですんで誤解なきよう。— 斎藤環 3.15発売「まんが やってみたくなるオープンダイアローグ 」 (医学書院) (@pentaxxx) August 21, 2015 さて、8月21日にこのツイートが出てきて、しかもその中で「僕が「反知性主義」と呼んでいるのは「バカ」の上品な言い換えとかじゃなく」と述べているのは、おそらくぼくの前回 (8月20日)の記述を意識したものだと思う。そうであるにせよないにせよ、ぼくはこういう参照先を明記しないでほのめかしで済ませるやり方は、とても低級な知的堕落だと

    反知性主義2:森本『反知性主義』:ホフスタッターの当事者意識や切実さはないが概説書としてはOK - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ktakeda47
    ktakeda47 2015/08/24
    "でもぼくはまちがっているのかもしれない。(つづく)"
  • 反知性主義1: ホフスタッター『アメリカの反知性主義』 知識人とは何かを切実に考えた名著 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    はじめに 反知性主義をめぐるを3冊読んだので、その話をちょっと書こう。なぜそんなものを読もうと思ったかというと、『現代思想』の「反知性主義特集」に対するアマゾンのレビューがぼくのツイッターでちょっと話題になっていたからだ。 「彼らは反知性主義だ」と規定する知性は知性主義的なのか? ぼくはこの特集を読んでいないし、読むつもりもない。が、このレビューの主張はよくわかると同時に、この特集のスタンスについて疑問が湧いてきた。 というのも、このレビューを信じるなら、この特集での「反知性主義」というのは、「自分とちがう考え」のことらしく(たとえば原発推進とか安部政権評価とか)、そしてそれを「反知性主義」と呼ぶのは、要するに「バーカ」というのをご立派に言い換えているだけらしいからだ。 さて、まずぼくはこの手の言い換えが嫌いだ。ぼくはしばしば、バカをバカとはっきり言うので、性格が悪いとか下品とか言われる

    反知性主義1: ホフスタッター『アメリカの反知性主義』 知識人とは何かを切実に考えた名著 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
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    ktakeda47 2015/08/20
    "反知性主義を「バカ」の意味で使ってる連中は、どう見てもこの本を読んでないだろうと思った。が……ぼくはまちがっていた。(つづく)"
  • 田嶋『高学歴貧困女子が読み解くピケティ』:意外や意外、ベスト級の解説書。色物に非ず! - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    学歴貧困女子が読み解くピケティ (SAKURA・MOOK 2) 出版社/メーカー: 笠倉出版社発売日: 2015/05/08メディア: ムックこの商品を含むブログ (2件) を見る 見た瞬間、まあろくでもない色物だと思うのは人情でしょう。高学歴貧困女子がこんな問題抱えているというのを、おちゃらけマンガをからめつつ、ピケティをいい加減につまみいしつつ書いて、『21世紀の資』とは何の関係もない代物になってるんだろうと思うじゃない? ついでに、この田嶋智太郎という著者監修者、アマゾンで見るとこれまでのは、見るからにお馬鹿のインチキ臭漂う、FXで儲ける方法とかのお手軽投機ばっか。書がまともなものになっているとは、とうてい思えませんがな。 その見方を裏付けるのが、なんだかいきなりついているアマゾンの読者レビュー。他の解説書は『21世紀の資』に縛られているが、これはそうじゃないって言われ

    田嶋『高学歴貧困女子が読み解くピケティ』:意外や意外、ベスト級の解説書。色物に非ず! - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ピケティにからんで日本の格差について - 山形浩生 の「経済のトリセツ」

    21世紀の資 作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行この商品を含むブログ (107件) を見る ピケティがらみの話で、そろそろデータを見た人が反論を始めている。そして、日の状況はちがう、日はまれに見る平等社会、日は格差が開いていないどころかかえって狭まっている、よってピケティなんかダメ、という議論をしている。 さて、ピケティを盲信して格差、格差、この世の終わりだ資主義の宿痾だ革命だマルクス様の復活だついでにアベノミクス許さんとさわぐのはたいへん愚かで恥ずかしいことなので、やめていただきたいところ。金持ち儲かるんだろ、知ってたぜ、常識だフン、どうせオレたち貧乏人はいくら頑張ってもダメなのよ、ついでにアベノミクス許さん、とかいった間抜けな発言は、ツイッターくらいにとどめておいてほしい。 その意味

    ピケティにからんで日本の格差について - 山形浩生 の「経済のトリセツ」
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    ktakeda47 2015/02/13
    "WSJがやっているのは、自分の利益をしっかり守ろうとして、格差なんかないよ、問題にしちゃいけないよ、とみんなに刷り込もうとすることだ。"
  • 読売新聞社説:読んでないなら無理して知ったかすんなって。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    昨日、読売新聞のピケティ特集についてそこそこほめたけど、なに、なんか社説もピケティネタだったの? ツイッターでいろいろ罵倒されていたのを見て、最初はあの記事の話だと思ってしまい、ずいぶん思いこみの激しい理不尽な罵倒をされていると思ったんだけれど、実は以下の社説だったんですねー。 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150125-OYT1T50131.htmlweb.archive.org ……恥ずかしい。まともに読んでない人が、巷のアンチョコ紹介記事読んだだけでなんか言おうとするとこうなります、という見みたいな代物ですな。 資主義国で格差が際限なく広がるメカニズムの論理的な説明はできるのか。他の指標を用いても同じ結論が得られるのか。 って、したり顔で書くけど、一応、あのはそのメカニズムについてある程度の論理的な説明にはなってるはず。弱いリンクはあ

  • 高齢時の知能も子供の頃にかなり決まっちゃうんだって。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    貯まっていた Science をいっしょうけんめい消化しているんだけれど、そこで見たおもしろい記事。老化特集なんだけれど、そこで子供時代のIQと高齢になってからのIQを調べた研究についての話が出ている。 Emily Underwoood, "Starting Young" (Science 31, 2014/10) スコットランドで、11歳のときのIQとその50年後のIQを追跡調査で千数百人について追跡したんだって。そしてそれで得られた知見は……だいたい見当つくでしょ。11歳のときに高IQだと、高齢になってからも高IQだということ。50%くらいの説明力があるそうな。だいたい子供の頃にかなり決まっちゃうんだねー。幼児教育や児童教育はケチらずがんばろうぜー。それは高齢化対策にもなるんだから。 この研究で他におもしろかったこと。 ワイン飲んでも知能改善になるかどうかわからんらしい。 一日にワイン

    高齢時の知能も子供の頃にかなり決まっちゃうんだって。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • くそ消費税引き上げ記念のウンコねた:ウンコ移植はいかが。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    まあ覚悟はしていたとはいえ、クソみたいな消費税引き上げが決まってしまったので、ウンコネタを。たまたま、家にたまった Science を読んでいたら、こんな記事が: The Promise of Poop (Science, 2013/8/30) 一部の感染症に他人のウンコを移植すると(つまりその人の腸内に別の人のウンコを押し込むと)、直ってしまう症例がたくさんあるんだって。 その理由は完全にわかったわけではないけれど、おそらく腸内の微生物がウンコといっしょに移植されて、それが免疫効果とか挙げるんじゃないか、とのこと。その微生物だけでいいんじゃないの、と思ってしまうのが素人の浅知恵。まず微生物はたくさんいる。そしてウンコをいっしょに移植することで、その微生物の生態系もいっしょに移植される。だからちゃんと定着する、ということらしい。もちろん、あらゆる病気に効くわけではないし、また相性とかもある

  • フェイスブックは人を不幸にする! - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた) 作者: デビッド・カークパトリック,小林弘人解説,滑川海彦,高橋信夫出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2011/01/13メディア: ペーパーバック購入: 33人 クリック: 2,842回この商品を含むブログ (240件) を見る Get A Life!! Facebook is Bad for You (2013/8/17号 p.68) フェイスブック参加の誘惑に抵抗し続けてきた人々は、最新の研究成果を読んだら勝ち誇ることだろう。ちょうど「Public Librarry of Science (科学の公共図書館)」誌に発表された、ミシガン大イーサン・クロス&ベルギーのルーヴァン大フィリッペ・フェルデュンが実施した研究によれば、人はフェイスブックを使えば使うほど、人生に対する満足度が下がるとのこと

    フェイスブックは人を不幸にする! - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    ktakeda47
    ktakeda47 2013/08/19
    "フェイスブックへの投稿者は、自分の写真の中でいいものを選び、成功を誇張し、他人の名言を勝手にパクっている。"
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