奈良発祥の古武道「宝蔵院流槍術(ほうぞういんりゅうそうじゅつ)」で、戦国時代から460年続く流派の歴史で初めて女性伝習者が初級の審査に合格した。京都市の主婦、鈴木八寿子(やすこ)さん(48)。これまで男性だけに門戸が開かれていた流派に新たな風を吹き込み、「末永く続け、杖よりも槍(やり)の似合うおばあちゃんになりたい」と喜びに浸っている。 宝蔵院流槍術は興福寺の僧・胤栄(いんえい)が16世紀半ばに創始したとされる。穂先が十字型の鎌槍「十文字槍」を用い、「突けば槍、薙(な)げば薙刀(なぎなた)、引けば鎌 とにもかくにも外れあらまし」と詠まれるなど、攻防ともに優れた槍術として発展。江戸時代には多くの藩が取り入れ、全国に広まった。 奈良や大阪、名古屋、東京のほか、ドイツ・ハンブルクにも道場や稽古場があり、現在は20代前半から70代後半まで約100人の伝習者が技を磨く。 発祥以来、伝習者は男性のみと
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