大企業、財界は電力不足が続くと工場を海外に移さざるをえなくなると、またもや「空洞化」の大合唱です。しかし、アジア途上国の電力不足は日本以上に深刻です。 「ごもっとも」 「それほど簡単に海外に出ることができるのか。工場を移転するにしても、人員の確保にも、ある程度の時間がかかるし、受け入れ国の電力供給が確保できるかという懸念もあると思うが」 20日、経済同友会・長谷川閑史代表幹事の定例記者会見で記者からこんな質問が出ました。長谷川氏の答えは「ご指摘の点はごもっとも」。「そう簡単に海外移転ができるわけではない」と認めました。急速な経済成長が続くアジアの途上国では深刻な電力不足が慢性化しています。 第一生命経済研究所が2日に発表した「定例経済指標リポート」は中国について、「電力不足の深刻化により、一部地域で輪番停電が実施されるなど生産への下押し圧力が高まっている」と分析しました。 日本貿易振興機構