『根源へ』 執行草舟 2014年04月05日 『根源へ』 執行草舟(しぎょう・そうしゅう) 講談社 2300円+税 *昨秋に届いたレビューです 本書は月刊『正論』誌上に、『根源へ 草舟立言』というタイトルで 連載されていたものに加筆訂正を加えて上梓されました。 私、初回から、何よりもここをまっ先に読み、ノートに書き、 頭ではなく精神で感じられることを期していたものです。 前著の『生くる』で、現代の日本に、このような人がいたことに驚きつつ、 僥幸と受け止め、研鑽(けんさん)の道標・鏡としてきました。 人として、一回性の人生をどのように生きるべきか、在(あ)るべきか、 執行さんの言葉は論理を越えて、読み、思考する人への指針となることは 毫(ごう)の疑いもありません。 さて、その内容ですが、本書で語られるのは実に渺々(びょうびょう)たる 範囲に及びます。死生観・不合理の精神・科学・言葉の働き・自