1.小泉仕掛けの劇場選挙 都知事選が始まった。 今回の都知事選は、小泉元首相が細川元首相を担いで参戦してきたことにより、にわかに注目度を高めることとなった。これを「劇場政治」といって批判するのはお約束みたいなものである。さらに、小泉劇場のキャッチコピーが「脱原発」だったので、「原発問題は都政の範囲を逸脱している。都知事は都民の暮らしに直結した政策を説くべきである」との批判も賑やかだ。 批判だらけの小泉戦略だが、批判を巻き起こすことで人びとの目が集中する。一種の炎上マーケティングともいえる。しかも、小泉元首相と「脱原発」の取り合わせはどこか不釣り合いだ。それも、ギャップ・マーケティングといえなくもない。 そこであらためて、筆者が公示日前日の1月22日に行った意識調査(以下、「0122調査」)の結果を参照しつつ、都知事選の争点としての「脱原発」の意味を、候補者と有権者の両側から考えてみる。 2
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