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ブックマーク / kaikaji.hatenablog.com (14)

  • 必読・中国社会の新しい動き - 梶ピエールのブログ

    4月より深圳大学で在外研究中の伊藤亜聖さんによるニコ技深圳観察会参加記。中国経済に少しでも関心がある(ポジティブにであれネガティブにであれ)人は、絶対に読むべきだと思います。 https://aseiito.net/2017/04/09/shenzhen_2017_2/ https://aseiito.net/2017/04/11/shenzhen_2017_3/ https://aseiito.net/2017/04/12/shenzhen_2017_4/ https://aseiito.net/2017/04/12/shenzhen_2017_5/ https://aseiito.net/2017/04/13/shenzhen_2017_6/ https://aseiito.net/2017/04/15/shenzhen_2017_7/ 【4月14日追記】当初伊藤さんのブログ記事を紹介

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  • 「普遍性」をいかに追求するか、という課題 - 梶ピエールのブログ

    人は中国をどう語ってきたか 作者: 子安宣邦出版社/メーカー: 青土社発売日: 2012/11/21メディア: 単行購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見る 前回のブログ記事の最後に、このについて「書に感じた「ちょっと待てよ」という違和感の由来を整理してみたい」と書いた。同時に、「日中に通底する普遍的な(ぶれない)価値判断の軸を持つこと」および、「その価値判断の軸に照らして、それと大きくずれた現象が生じたときは、社会に対して何らかのアクションを起こす」ことをよしとする著者の姿勢に共感する、ということも述べた。 実は、僕が書に感じる第一の違和感も、後者にあげた日中間に通底する「普遍的な価値判断の軸」にかかわる。書の記述からは、それが大事だということはわかっても、普遍性を具体的に練り上げていくための、道筋が示されていないように思うのだ。例えば、書の尾

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  • アナーキー・イン・ザ・PRC - 梶ピエールのブログ

    先日、梅田の駅ビルに出来た映画館で、姜文監督の『さらば復讐の狼たちよ』を観た。評判に違わず、娯楽作品として完成度が高いだけでなく、今の中国を考えるにあたって格好の題材を提供してくれる傑作だと思う。この作品は特にリベラルな知識人層から絶賛されたと理解しているが、この作品で明らかになったのは、姜文のリベラリストというよりもむしろアナキスト的な側面だという印象を受けた。映画の内容とその政治的な「読み方」については、福島香織さんによる以下の記事が詳しいのでそちらを参照のこと。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20120702/234035/?top_updt&rt=nocnt 上にも書いたように、姜文はどちらかというと左派よりはリベラル派に人気のある監督だと思うが、姜文自身の立ち位置は典型的なリベラリズムとはかなり距離があると思う。いわゆる

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  • 汪暉、重慶事件を語る(下) - 梶ピエールのブログ

    (承前)汪氏の論説に対する批判の二点目は、彼が温家宝による「密室政治」を攻撃するあまり、現代中国社会における様々な矛盾をことごとく温とそのブレーン、ならびに彼らが推し進めようとしている「新自由主義」政策に帰する、という一種の陰謀論になってしまっている点だ。 たとえば彼は、広東省に基盤を持つ南方系メディアを中心として「メディアの政党化」、「政治家のメディア化」が生じているとして、以下のような批判を行っている(『世界』7月号253ページ)。 第一級の党メディアの系統と第二級の党メディアの系統(たとえば南方系など)が緊密に連携をとって、民主、自由、開放の名の下に「真相政治」を弄んだ。それらの基調と温家宝の記者会見のレトリックは完全に一致するものであり、そこで「人民の目覚め」、「改革開放」、「政治民主」などの言葉が使われた。このような虚飾に満ちた言語が密室政治を通じて「真相」を操作するのである こ

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  • 汪暉、重慶事件を語る(上) - 梶ピエールのブログ

    岩波書店の月刊誌『世界』7月号に、 北京の清華大学教授で新左派の代表的な論客、汪暉氏による「重慶事件──密室政治と新自由主義の再登場」 という論考が掲載されている。 中国の内外を問わず大きな衝撃を与えた事件に関する著名な知識人の発言であり、またその内容も色々な意味で興味深いものだった。論考の趣旨はおおむね以下の通りである。 1.今年二月に生じた王立軍の米国領事館駆け込み事件および薄熙来夫人である谷開来の英国人スキャンダルに端を発した一連の政治スキャンダルと、重慶モデルという「社会実験」の評価は、来区別して論じるべき問題である。 2.重慶モデルという社会実験は農村都市化をめぐる「地方間競争」の一つのモデルであり、もちろんその方式には賛否両論あったものの、基的にその成果は広く市民の評価に対しに開かれたものであった。それが今年の「両会」以来、「密室政治」のもとに葬り去られようとしているのは憂

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  • 「一般意志2.0」と「公共性」をめぐって - 梶ピエールのブログ

    一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル 作者: 東浩紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/22メディア: 新書購入: 14人 クリック: 581回この商品を含むブログ (164件) を見る さて、すでにかなり話題になったこのについて、従来からの「公共性」への問題関心に引きつけて自分なりに考えをめぐらせてみたので、とりあえずまとめてみたい。その前に、このについては既に多くの人がネットで論じており、たとえば山下ゆさんによるまとめなどはわかりやすく、僕としても大筋では異論がないので、まず以下に引用しておこう。 http://d.hatena.ne.jp/morningrain/20111212/p1 まず、ルソーが一般意志を導くときにコミュニケーションの役割を否定していることに注目します。 第4章で検討されているように、これはかなり大胆な考えです。アーレントあるいはハーバ

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  • いただきもの - 梶ピエールのブログ

    中国・電脳大国の嘘 「ネット世論」に騙されてはいけない 作者: 安田 峰俊出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2011/12/15メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 61回この商品を含むブログ (11件) を見る おお、何というかかなりまともな現代中国社会、日中関係に関する評論になってるじゃん。 以下、前著(『独裁者の教養』)を頂いたときに書きかけていた文章をお礼代わりに公開します。 独裁者の教養 (星海社新書) 作者: 安田峰俊出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/10/26メディア: 新書購入: 2人 クリック: 49回この商品を含むブログ (15件) を見る 僕たちが生きている近代社会では、だれもが「人間らしく生きる権利」を持っていることになっている。だが、「人間らしい生き方」とはそもそも何だろうか。その重要な構成要素の一つとして、職業や言論活動を通

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  • ユーロの足枷、あるいは対岸のギリシャ - 梶ピエールのブログ

    ギリシャの問題についてはすでにいろいろなことが語られていて、とてもフォローしている余裕はない。ここでは、一点だけ気になった点を。 スティグリッツがproject-syndicateで、ドイツが経常収支の黒字を溜め込んで域内の需要拡大に貢献していないことが今回のギリシャを初めとしたいくつかユーロ圏の「弱小国家」の不況からの脱出を阻んでいる、と批判したうえで、現在のような緊縮政策をギリシャに押し付けるよりも、むしろドイツをユーロから離脱させ(そして、ユーロをマルクに対し切り下げさせる)たほうが危機の有効な解決方法になるだろう、と指摘している。 http://www.project-syndicate.org/commentary/stiglitz125/Englishより Germany (like China) views its high savings and export prowes

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  • 銅鑼衣紋氏との対話 - 梶ピエールのブログ

    先日亡くなられたドラエモン=銅鑼衣紋=岡田靖氏からは、このブログにも過去に二回ほどコメントをいただいたことがある。 僕自身は、岡田靖氏がドラエモン=銅鑼衣紋 であるということを訃報があるまでまったく知らなかったくらいで、彼の発言をそれほど熱心にフォローしていたわけではない。また、正直なところネット上で弔意を表すことには個人的に抵抗があるのだが(というか、リアルの場でも「弔意」というのをどう表してよいのかいまだによくわからないところがある)、ネット上で心に残るやり取りを行った相手が亡くなった場合に、そのやり取りを改めて思い起こすことは、上手くは言えないがとても大事なことのような気がする。それにそのとき話題になった事柄は、どちらもとても重要でアクチュアルな話題だと思うので、以下にそのやり取りをサルベージしておきたい。 特に最初の方のエントリについての「アメリカにインタゲさせて固定相場制に復帰し

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  • Book3が出る前に『1Q84』を論じる(上) - 梶ピエールのブログ

    今年初めのエントリ「2010年に『1Q84』を読む」の続きです。まあ、愚人節にふさわしいホラ話ということで。 恐らくすでに誰かが指摘していることだろうが、『1Q84』の青豆は、村上の初期作品の「鼠」の正当な後継者である。これも恐らく語りつくされたことだろうが、「鼠」と「僕」の二人の立場の違いは、近代化と高度消費文明によって生じた「醒めることの禁じられた夢」ともいうべき、一見心地よいこの世界に対して我々が抱く、両義的な態度を体現している。単純化すれば、「鼠」は世界を変えようと絶望的な抵抗を試みる立場を、「僕」は世界を最終的に受け入れる立場をそれぞれ代表している。 従来の村上の小説では、この二つの立場の違いを際立たせるために、「世界」のこちら側とあちら側、というように、いわば空間的な線引きをし、つねに「僕」にこちら側を代表させる、という手法をとっていた。そのような手法が行き着くところまでいった

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  • クルーグマンvs. 中国人エコノミスト(+オレ) - 梶ピエールのブログ

    前回のエントリの続きです。 クルーグマンの人民元切り上げ論について、中国人エコノミストの反発が相次いでいる。 例えば『財新網』に掲載された黄益平の記事では、Menzie Chinnによる実証研究などにも言及しながら、確かに以前は購買力平価を基準にして、元は40%ほど過小評価されているというような試算もあったが、数年前ドルベースの購買力平価そのものが40%過大に評価されていることが分かり、修正されたことを考えれば、現在の元が対ドル大幅に過小評価されているという根拠はない、という指摘がなされている。 それはともかく、上の米中の実質金利のグラフ(再掲、無断転載を禁ず)からは、いろいろなことを読み取ることができる。そもそもクルーグマンの言うように元の過小評価がそれほど問題なのであれば、元がドルにペッグしている限りアメリカ経済には強固なデフレ圧力がかかっているはずである。しかし、グラフを見ればここ数

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  • 人民元切り上げ問題と米中経済の統合度 - 梶ピエールのブログ

    実はこの4月から勤め先が代わることもあって、なんやかんやと慌ただしいのですが、たまには中国経済の動きもまとめておきたいと思います。 さて、先日閉幕した中国の今年の全人代(全国人民代表大会)は、このブログでも紹介してきた「地方融資プラットフォーム」とそれを隠れ蓑にした地方政府の債務拡大について謝財政部長と周人民銀行総裁が直接言及し懸念を表明するなど、開発と資産バブルをめぐる中央と地方の対立が一層鮮明になったという点で興味深かったものの、全体としてはなんとなく盛り上がりに欠けたまま終わってしまった。 その全人代の動きと恐らくあまり関係なく、津上俊哉氏が指摘しているように、最近になってアメリカからの人民元の切り上げを求める発言が相次ぐことで問題はすっかり政治問題化した感がある。が、ここではあくまでも為替の問題を経済問題として考えるべきだ、ということを改めて強調しておきたい。 経済問題としてこの問

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  • 『虹色のトロツキー』のその後 - 梶ピエールのブログ

    2008年3月のチベット騒乱以降、日でも中国の少数民族問題を論じた書物が書店で数多くみられるようになった。書も、その流れの中での出版と位置付けることも、あるいは可能かもしれない。それならばネット上などでもう少し話題になってもよさそうなものだが、今のところそうなっていないのは、書の上下で6000円という価格に加えて、その突出した「重さ」のせいであろう。その内容について、安易に語ることを拒絶するものがこのにはあるからだ。全体を読みとおすことは中国の現代史についての一般的な知識があればさほど難しくはない。しかし、そこで提起される問題について整理しようとすると、立ち止まって深く考え込まずにはいられない、これはそんな稀有な書物だ。 墓標なき草原(上) 内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録 作者: 楊海英出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/12/18メディア: 単行購入: 1

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  • チョコレートの経済学 - 梶ピエールのブログ

    よい子のみなさん、2月14日は何の日か知っていますか? そう、大事な人にフェアトレードのチョコレートを贈って児童労働反対の運動に巻き込むための日なのです! ・・バレンタインデーに児童労働の問題を考えることが果たして適当かどうかはさておき、フェアトレード運動について理解する上で、最近出たこのは間違いなく良いだ。特に十分経済学の素養がある人こそ、騙されたと思ってこのを手に取ってほしいと思う。 フェアトレード 倫理的な消費が経済を変える 作者: アレックス・ニコルズ,シャーロット・オパル,北澤肯出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/12/23メディア: 単行 クリック: 17回この商品を含むブログ (7件) を見る 覚えている人もいるかもしれないけど、以前このブログで、かなり粘着的にコーヒーを中心としたフェアトレードの問題について連続してエントリを書いたことがあった。 まっとう

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