本作に関しては、すでに他媒体で原作小説にフォーカスした記事を書いたのだが、まだ全然言い足りないんですよ! という話を文春オンラインの編集氏にしたところ「じゃあ書くべし」とのことなので、さらに踏み込んだ話をここで披露させていただくのだ。 ナチスはアウシュヴィッツを「関心領域」と実際に呼んでいた! ときに「関心領域」というタイトル、本来の意味は何なのか? 自らの関心事からちょっとでも外れていれば、そこにどんな地獄があろうと黙殺できてしまう人間の正常化バイアスのおぞましさを示す、心理的ダークサイドの核心を突く実に見事な言葉である。……がしかし、実はこの説明は半分しか正解でない。 なぜというに、実はそもそもナチス親衛隊が、アウシュヴィッツ収容所エリアをコードネーム的に「アウシュヴィッツ関心領域(Interessengebiet des KZ Auschwitz)」と実際に呼んでいた歴史的事実がある
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