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ブックマーク / synodos.jp (8)

  • 「趣味の歴史修正主義」を憂う/大木毅 - SYNODOS

    拙著『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書)を上梓してから、およそ3 か月になる。幸い、ドイツ史やロシア・ソ連史の専門家、また一般の読書人からも、独ソ戦について知ろうとするとき、まずひもとくべき書であるという過分の評価をいただき、非常に嬉しく思っている。それこそ、まさに『独ソ戦』執筆の目的とし、努力したところであるからだ。 残念ながら、日では、ヨーロッパにおける第二次世界大戦の展開について、30 年、場合によっては半世紀近く前の認識がまかり通ってきた。日のアカデミズムが軍事や戦史を扱わず、学問的なアプローチによる研究が進まなかったこと、また、この間の翻訳出版をめぐる状況の悪化から、外国のしかるべき文献の刊行が困難となったことなどが、こうしたタイムラグにつながったと考えられる。もし拙著が、そのような現状に一石を投じることができたのなら、喜ばしいかぎりである。 しかし、上のような事情から、日

    「趣味の歴史修正主義」を憂う/大木毅 - SYNODOS
    kusukusunoki
    kusukusunoki 2019/11/18
    軍事マニアの古参がネット世代に知識マウンティングできなくなり自分の歴史観を強要。欧州ではとうに否定された昔の戦記物ベストセラー(元ナチ将校パウル・カレルやホロコースト否定論者デイヴィッド・アーヴィング)
  • 「一強多弱」の政治をどう見るか/前田耕 - SYNODOS

    メキシコでは7月1日の大統領選挙の結果、国民再生運動のロペスオブラドール氏が当選し、政権交代が起きることになった。制度的革命党の一党長期政権が2000年まで続いた同国でも、その後、2012年と今年と、18年間で3度目の政権交代が起きることになり、選挙による与野党の交代が定着してきたようである。他にも、強大な与党による長期政権が見られた韓国台湾・インドでも、近年は定期的な政権交代が起きるようになってきている。 一方、日では2009年と2012年に政権交代が起きたものの、その後は自民党の一党優位体制に戻ったようであり、再び政権交代が起きる兆候は見えない。 安倍晋三首相は2012年から総選挙で3連勝中であるが、ある党首が党を総選挙3連勝に導いたのは、過半数確保を勝利の基準とした場合、我が国憲政史上の新記録である。第一次政権(2006年9月~2007年9月)と合算すると、安倍政権の任期はすでに

    「一強多弱」の政治をどう見るか/前田耕 - SYNODOS
    kusukusunoki
    kusukusunoki 2018/08/01
    野党陣営の統一を阻んでいる楔は9条であり、改憲がなされれば逆説的に統一的な強力政党が現れるのではないかという視点。護憲派は殆どがシンボル的価値からくる消極的支持であり、改憲後「元に戻す」を支持しない。
  • なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)”/教育社会学・教育科学 、山本宏樹氏インタビュー - SYNODOS

    なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)” 教育社会学・教育科学 、山宏樹氏インタビュー 教育 #体罰#指導死#ダークペダゴジー#学校 学校の教室や部活動における、教師からの体罰が問題視されている。生徒を怒鳴る、脅迫する、見せしめにする、「飴と鞭」を使い分ける……など、子どもたちを恐怖で支配しようとする指導テクニックを指南する教育実践も多く出版されているという。なぜ今、このような教育方法の需要が高まっているのか。理想の教師像を抱いて教壇に立った教師たちが、なぜ子どもの意見を無視した方法論に手を染めてしまうのか。そして求められる実践について、東京電機大学助教・山宏樹氏に解説していただいた。(構成/大谷佳名) 恐怖支配、“飴と鞭”による指導は何が問題なのか ――最近、学校の先生の忙しさが問題となり、メディアなどでもよく取り上げられていますね。

    なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)”/教育社会学・教育科学 、山本宏樹氏インタビュー - SYNODOS
    kusukusunoki
    kusukusunoki 2018/06/01
    "究極的には教育といういとなみ自体に他者介入にともなう暴力性が宿っているという原罪認識が必要""ダークペダゴジー(闇の教授法, Schwarze Pädagogik)"=実質は学習心理学でいう「恐怖条件付け」で飴と鞭の人心掌握技術
  • スウェーデンはいかに危機に対処してきたか――すべては自国の安全保障のために/清水謙 - SYNODOS

    2014年は第一次世界大戦の勃発から100年、そしてスウェーデンの外交政策にとって2014年は1814年以来200年にわたって戦争をしていないことになる、節目の年である。 トルストイがクリミア戦争での従軍経験を題材にした短編小説『セヴァストーポリ』は1854年の同地を舞台に物語が始まる。それから160年経ったいま、クリミアの地をめぐって、自国の安全保障か、それとも国際貢献かを天秤にかける議論がスウェーデンで沸き起こり、スウェーデン外交が大きく揺れている。 スウェーデンの外交といえば、長らく「中立政策」の代名詞として語られてきた。しかし確固たる理念があって「中立」が導入されたものではなく、歴史の流れの中で国是として掲げられてきたものにすぎない。 スウェーデンの外交に初めて「中立」という概念が導入されたのは、1834年にスウェーデン王カール14世ヨーハン(Karl XIV Johan)が将来の

    スウェーデンはいかに危機に対処してきたか――すべては自国の安全保障のために/清水謙 - SYNODOS
    kusukusunoki
    kusukusunoki 2017/11/14
    18~19世紀に小国へと転落した国の「中立」。大戦中の独兵士の輸送への協力、ソ連からの難民の強制送還要求に屈したりで脅かされながらも武力行使や核実験、「積極的外交政策」と硬軟・裏表を織り交ぜた外交で保つ。
  • 安楽死や自殺幇助が合法化された国々で起こっていること/児玉真美 - SYNODOS

    尊厳死法制化をめぐる議論で、尊厳死を推進しようとする人たちの中から「既に安楽死や自殺幇助を合法化した国では、なんらおぞましいことは起こっていない」という発言が出ることがある。私はそうした発言に遭遇するたびに、そこでつまづき、フリーズしたまま、その先の議論についていくことができなくなってしまう。 「おぞましいこと」は当に起こっていないか? それとも現実に何が起こっているかを、この人は知らないのか? しかし、これだけ尊厳死法制化に積極的に関わってきたこの人が、当に知らないということがあるだろうか? それとも現実に起こっていることを十分に承知していながら、なおかつそれらをこの人は「おぞましい」とは思わない、ということなのだろうか? ……目の前の議論から脱落し、そこに立ち尽くしたまま、私の頭はこだわり続けてしまう。 2006年の夏から、インターネットを使って介護と医療に関連する英語ニュースをチ

    安楽死や自殺幇助が合法化された国々で起こっていること/児玉真美 - SYNODOS
    kusukusunoki
    kusukusunoki 2017/04/14
    p3、ギルダーデール事件;17歳から寝たきりだった娘を14年間つきっきりで介護してきた母親が殺害。"障害のない人に行われれば違法行為になることが〜親の愛の名のもとに許容され〜賛美までされ"
  • なぜ沖縄の若者たちは、地元と暴力から抜け出せないのか?/打越正行氏インタビュー - SYNODOS

    沖縄の下層の若者たちは、剥き出しの暴力に支配された地元や職場からなぜ抜け出せないのか? それは生活様式や「文化」の問題ではなく、産業構造や経済の問題だと語る打越正行氏に話を伺った。(聞き手・構成/芹沢一也) ――打越さんの研究について教えてください。 私は、若者文化、なかでも暴走族、ヤンキーの若者の文化について研究しています。そうした若者たちと活動をともにし参与観察をしたり、彼らに生活史インタビューを行ってきました。 暴走族のバイク倉庫に通い、建築現場で一緒に汗を流しながら、彼らの生活と仕事について調べるんですね。そのなかで、彼らが建築業や風俗経営業、違法な就労などといった、厳しい生活や仕事になぜ就くようになるのか、つまり沖縄の下層若者の就労をめぐる再生産過程に関心を持ちました。 沖縄には「ゆいまーる」という、相互に友好的に助け合う「つながり」があるといわれます。ところが、調査を進めていく

    なぜ沖縄の若者たちは、地元と暴力から抜け出せないのか?/打越正行氏インタビュー - SYNODOS
    kusukusunoki
    kusukusunoki 2017/03/22
    『ハマータウンの野郎ども』の沖縄版。下層の若者たちの社会には相互に友好的に助け合う「ゆいまーる」は存在せず、下層労働の再生産に適合した「つながり」が出来ている。そこに「もうひとつの合理性」を見出す。
  • 「ふつうに食べる」ってなんだろう?――拒食と過食がうつす私たちの食べ方/『なぜふつうに食べられないのか』著者、磯野真穂氏インタビュー - SYNODOS

    「ふつうにべる」ってなんだろう?――拒と過うつす私たちのべ方 『なぜふつうにべられないのか』著者、磯野真穂氏インタビュー 情報 #摂障害#新刊インタビュー#過#拒#なぜふつうにべられないのか 見た目がよければこんなに苦労しなくても楽しい人生を送れる。器量がわるいわたしはこんなに勉強しても人並みの人生を送れない――4年間、111時間におよぶインタビューを通し、拒と過文化人類学の視点からみつめた『なぜふつうにべられないのか』(春秋社)が話題を集めている。「ふつうにべられない」彼女たちのべ方は、どのようにこの社会とつながっているのか、著者の磯野真穂氏にお話をうかがった。(聞き手・構成/山菜々子) ――拒と過について、文化人類学からアプローチしたきっかけを教えてください。 私はもともと運動生理学を専門にしていたのですが、学べば学ぶほど人間が細分化していくことに

    「ふつうに食べる」ってなんだろう?――拒食と過食がうつす私たちの食べ方/『なぜふつうに食べられないのか』著者、磯野真穂氏インタビュー - SYNODOS
    kusukusunoki
    kusukusunoki 2017/03/02
    食糧難の地域では太っていることが健康の、消費社会では肥満が生活主観病の危険因子として不健康の証になる。ラカン「人間の欲望は他者の欲望である」のように個々人のやせたい思いも現代社会の規範の内面化がある。
  • キリスト教右派から読み解くアメリカ政治/『熱狂する「神の国」アメリカ』著者、松本佐保氏インタビュー - SYNODOS

    かつて殺し合う関係にあったプロテスタントとカトリックが手を結び、アメリカ社会を保守化させていったが、現在、トランプ政権のもとでふたたび宗教右派が活気づいている。『熱狂する「神の国」アメリカ』著者、松佐保氏に、宗教と密接に絡み合うアメリカ政治とその歴史について伺った。(聞き手・構成/芹沢一也) ――日は「アメリカ政治と宗教」について、とくにキリスト教右派の視点から、いろいろと教えていただければと思います。最初に基的なことをお聞きしたいのですが、そもそもキリスト教はアメリカで、どのような歴史をたどったのでしょうか? アメリカ大陸への入植の歴史では、カトリックが先に16世紀に伝来しました。スペイン帝国がフロリダに、最初のカトリック教区を設立したんです。一方、16世紀に起こった宗教改革で英国国教会が誕生しましたが、教会を改革しようとするピューリタンが英国から宣教活動を目的に、メイフラワー号で

    キリスト教右派から読み解くアメリカ政治/『熱狂する「神の国」アメリカ』著者、松本佐保氏インタビュー - SYNODOS
    kusukusunoki
    kusukusunoki 2017/02/28
    国より教会が日々の生活に入り込み福祉を担う=国家による福祉であるオバマ・ケア反対。小さい国家は大きい教会の維持か。宗教の教義に適う(気に入る)者を救うが、条件に適うものを誰でも救う福祉には反対と。
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