日本経済新聞は国内を代表する経済誌だ。その電子版はwebでの継続課金を大成功させ、いまや50万以上の有料会員を擁するモンスターサイトだ。 その日経電子版が11月6日に全面リニューアルしたのだが、公開後、web業界がにわかにざわついた。表示速度が爆速だったのだ。日経公式もモバイルで2倍の表示速度を達成したと堂々と宣言していた。 webサービスは継続率こそ神KPIで、その継続率には速度が大きく影響する。 これはチェキらないとヤバイと感じ、友人のkitakさんとスピードの秘密を調査してみた。 Fastlyをコンテンツキャッシュに使う殆どのデータはFastlyを経由して取得されていた。Fastlyは最近注目を集めているCDN(世界中にエッジサーバーを配置し、高速にコンテンツを配信するサービス)で、非常に高機能でユニークなサービスだ。 一般に、CDNはいったん世界中にコンテンツをばらまくと、それを無
東京でウェブオペレーションエンジニアをしている id:dekokun です。 本記事ではAWSでELBを使用してHTTP/2 or SPDYを運用する上で直面する問題としてのクライアントのIPアドレスが分からなくなる問題の紹介を行い、その後に解決策としてのPROXY protocolの紹介・PROXY protocolの設定方法について記載します。 この記事は先日公開しましたAWS EC2でのHTTP/2 or SPDY導入方法 - Hatena Developer Blog (以下、"前回の記事"と呼びます) の続編となります。 ELBのTCPモードにおける問題点 解決策としてのPROXY protocol PROXY protocolが必要となる技術的背景及びPROXY protocolの動作 ELB + nginx構成でのPROXY protocolの設定方法 ELBの設定 ngin
Summary in English: Joined Fastly, will continue my work on H2O there as an open-source developer. 2017年1月1日付で、Fastly 社へ転職したので報告いたします。 過去5年間、DeNA では R&D 的な立場から、様々な基盤的ソフトウェア(オープンソースになったものもありますし、クローズドなものもあります)の開発に携わってきました。 最近2年間は、同社のゲーム用サーバに端を発するオープンソースの HTTP/2 サーバ「H2O」の開発に従事してきましたが、その実装品質が高く評価され、世界有数のコンテンツ配信ネットワーク(CDN)である Fastly で採用された他、大規模なウェブサービス事業者で採用にむけた動きが進むなどの成果が出つつあります。 また、H2O における実装経験をもとに、H
ラズパイ「Raspberry Pi 3」で、HTTP/2サーバーをたててインターネットにタダで公開する手順 (セキュリティ評価:A+)nginxRaspberryPiDDNSraspbianhttp2 1.概要 「Raspberry Pi 3」に最新のNginx(1.9系)をインストールし、HTTP2サーバーの設置、無料のダイナミックDNSサービスとサーバー証明書を設定してタダでそのサーバーをインターネットに公開する手順です。 「Qualys SSL Report」のセキュリティ評価が「A+」がゴール。 家庭のLANで動的に割り当てられるIPアドレスに対して固定のドメイン名でアクセスすために無料のダイナミックDNSサービスであるMyDNSを利用。 HTTPSアクセスをするために無料の証明書発行サービスのLet’s Encryptを利用。 ※2016/4/12にベータから正式サービス化 2.
Nginxより高速、HTTP/2サーバー「H2O」:「クラウド、HTTP/2、常時TLS時代に最適化されたHTTPサーバーを目指す」 「クラウド、HTTP/2、常時TLS時代に最適化されたHTTPサーバーを目指す」というHTTPサーバーのバージョン1.6がリリースされた。前バージョンのベンチマークではNginxより性能が高い場面も見受けられる。 HTTP/2サーバー「H2O」のバージョン1.6が2015年12月4日にリリースされた。 H2Oは現在ディー・エヌ・エーに勤める奥一穂氏を中心に、2014年から開発されているWebサーバー。プロジェクトの目的として、「クラウド、HTTP/2、常時TLS時代に最適化されたHTTPサーバーを目指す」としている。H2OはMITライセンスを採用したオープンソースプロダクトで、ソースコードはGitHubで公開されている。 H2Oは、HTTP/1.0、1.1に
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update 色々と twitter で議論が起こったのでまとめて貼っておきます。 togetter.com みなさんありがとうございました。 intro HTTP2 の RFC 化も目前ということで、そろそろ実際に HTTP2 を導入していくにあたってサーバサイドの構成についても、具体的にどう変わっていくかという点を考え始めていく必要があります。 そんな話を @koichik さんとしていたら、色々と考えが膨らんだのでメモしておきます。 前提 今回は、中規模のサービスを想定し、特に HTTP2 のサーバプッシュを踏まえた上でのコンテンツ配信などに、どういう構成が考えられるかを考えていきます。 また、本エントリ内では独自に以下の表記を採用します。 HTTP/1.1 = HTTP/1.1 (平文) HTTP/2 = HTTP/2 (平文) HTTPS/1.1 = HTTP/1.1 over
Intro この記事は HTTP2 アドベントカレンダー 24 日目 の記事です。 HTTP2Study HTTP2 Study は、2013年8月くらいから小さく小さく活動しているコミュニティです。 HTTP2 もまだ HTTP2.0 と呼ばれていた頃で、 Draft でいうと 04 くらいですね(今は 16)。 (ちなみに、現在の仕様では "HTTP2.0" ではなく "HTTP/2" もしくは "HTTP2" が正しい名称です。) 仕様を策定してる HTTPbis としての議論は概ね片付いて、 HTTP2 の仕様は RFC にするための次のステップに移り、もし仕様を覆すような大きな指摘が無ければ、来年の頭にはこのまま RFC として公開されるかもしれないというところまで来ました。 そして今日はこの仕様策定をずっと追いかけてきた HTTP2Study がやってきたことを、簡単にまとめて
この記事は HTTP2 Advent Calendar の 1 日目の記事です。 初回は、執筆時点での最新ドラフトである HTTP2-draft16 のフロー制御(Flow Control) について解説します。 余談ですが, 現在の仕様では "HTTP2.0" ではなく "HTTP/2" もしくは "HTTP2" が正しい名称です. 更新 @kazu_yamamoto さんに指摘頂いた点を反映しました。 @kiri__n さんに指摘頂いた点を反映しました。 詳細については 更新履歴 をご覧下さい。 HTTP2 では、同じホストへの複数のリクエストを、同一の TCP コネクション上にストリームという単位で多重化することができるようになりました。 フロー制御とは、例えばひとつのストリームがリソースを占有してしまうことで、他のストリームがブロックしてしまうことを防ぐ、といった目的で行われます。
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