京都府与謝野町の加悦鉄道資料館の敷地で保管、公開される、旧加悦鉄道の車両の扱いに差が生じている。車庫の建設が進む車両がある一方、仮設屋根だけの車両もある。所有者が異なるためといい、資料館を管理するNPO法人「加悦鐵道(てつどう)保存会」の吉田博一理事長は「同時代を走った車両の扱いに差がつくのはかわいそう」と話す。 車庫の建設が進むのは、閉園した加悦SL広場に展示され、所有企業が町に譲渡した国の重要文化財「123号蒸気機関車」など3車両。町が全長28メートルの鉄骨の車庫を造る。 その北隣には、3年前に里帰りした「C160蒸気機関車」が仮設の屋根のまま置かれている。C160は1942年製造、66年まで大江山ニッケル鉱山の鉱石や旅客を輸送した。廃車後、京都市北区の大宮交通公園に展示され、公園の再整備に伴い、同保存会に譲渡された。保管場所として町が資料館の敷地を無償貸与した。 同会には車庫の建設予