この間、年下の女性とおしゃべりをしていて、ひとしきり笑い合ったあと、まるでなぜ猫はニャーと鳴くのですかというような調子で、こう聞かれた。 「横川さんって、なんでそんなに自虐が多いんですか」 ついに来た。いや、なんとなくね、そろそろそういうことを言われる日が来るだろうことも、うっすらと覚悟はしていた。なんせ世はノーモア自虐ブーム。「自己肯定感を高める」とか「自分を愛する」とか、セルフラブなワードが世を席巻しだした頃からでしょうか。徐々に「自虐」というものが疎まれはじめ、人気の芸人さんが「自虐ネタは封印する」とわざわざ宣言する時代に。もはや自虐はするだけで“痛い”行為になりつつあります。 ほんの少し前までは真逆でした。ことを荒立てることを良しとしない日本社会。自虐は、空気を読むことが求められる現代の荒波を泳ぎわたるための必須スキルでした。どうでもいい人の心ない声に毎回怒ったり傷ついたりしても自
![「もっと自分を愛そう」な時代の空気がちょっとしんどい、僕の話 | ライター横川良明の 自分のこと嫌いなまま生きていってもいいですか? | mi-mollet(ミモレ) | 明日の私へ、小さな一歩!(1/2)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/457f9696151e66e082bd0532c5f15a6ebb9a78ab/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmi-mollet.com%2Fmwimgs%2F2%2F2%2F-%2Fimg_22fef9fc970bf26aa9ff216166a40763444862.jpg%3Frd%3D202404081331)