2021年2~3月に発生したみずほ銀行のシステム障害に関する報告書が「システム障害特別調査委員会(第三者委員会)」より提出された。報道では、組織論や人材配置、顧客対応などの人的課題を指摘するのみで、システムの課題にはほとんど触れられずにいた。3月には「みずほのシステム障害」でどのようなことが起きていたかを解説したが、今回は報告書を基に実際の課題とは何か、報告書の内容を解説する。 みずほ銀行のシステム障害報告書を読む 2021年2月から3月にかけて連続して発生した「みずほ銀行のシステム障害」に関して以前執筆したが、その後「システム障害特別調査委員会(第三者委員会)」が設置されて調査が行われ、その結果をまとめた報告書が2021年6月15日にみずほフィナンシャルグループ(FG)に提出された。本稿では、金融システムの開発・運用という視点から報告書を読み込んでみたい。 添付資料も入れると167ページ