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ブックマーク / kousyou.cc (64)

  • 徳川吉宗の享保の改革と徳川宗春の尾張藩政改革 | Kousyoublog

    アベノミクスは、江戸時代に一度「大失敗」していた!(河合 敦) | 現代ビジネス | 講談社(1/2) こんな記事を読んだので、 以前書いた記事 から享保の改革と徳川宗春についての部分を切り取って再掲しておこうかなと。比較してお読みいただければ幸いです。まぁあちらは仮にも歴史の先生、こちらはただの素人が趣味で書いたブログ記事なので温い目線で軽い気持ちでお読みください。 享保元年(1716)、徳川吉宗が将軍に就いたときの日は転換点を迎えていた。十七世紀の大開発時代が終わり耕地面積は頭打ちとなり、人口も十七世紀の百年で二・五倍と急増したあと、十八世紀初頭から幕末までほぼ3200万人前後で横ばいに転じる。森林資源は枯渇して各地に禿山が見られ始め、元禄バブルを最後に経済成長の鈍化とともに幕府財政は急速に悪化し、「米価安の諸色高」とよばれる米の供給過剰と米以外の産品の供給不足による物価の乱高下で

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    langu 2016/09/15
  • 【江戸時代の身分制度論】士農工商から身分的周縁へ | Kousyoublog

    2016年五月の初頭ごろだったか、Twitterで士農工商という表記が教科書から無くなっているという話が話題になっていた。そう。もう江戸時代の身分制を「士農工商」として表記することは退けられて久しいのだ。少なくとも一九七〇年代初頭に疑問が呈され、九〇年代にほぼ否定され、その結果として二〇〇〇年代半ば以降、教科書から消えはじめた。 かねてから近世身分制社会について個人的にまとめたいと思っていたので、いい機会と思い改めて研究書籍や論文を読み直したり、新規に関連文献を読んだりして一気にブログ記事としてまとめてみようと思いたったのが運の尽き。なんだかんだで書き終えるまで三か月ほどかかってしまい、かつ三万三千文字オーバーの超長文記事となってしまった。誰が読むんだ。 というわけで、長文を読みたくない人のための簡単なまとめ ・士農工商は職能分担を表す言葉で、社会通念として身分体系を意味するようになるの

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    langu 2016/08/02
  • 柔らかい身分理解という日本社会史の新視点 | Kousyoublog

    【江戸時代の身分制度論】士農工商から身分的周縁へ 「士農工商」とは何だったのか 江戸の身分制度研究略史 近世身分制社会の成立 近世身分制社会の構造~武士、朝廷、寺社、町人、百姓 近世身分制社会の社会的権力と身分的中間層 賤民制と身分的周縁を構成する社会集団 柔らかい身分理解という日社会史の新視点 以上、長々とみてきたように、「士農工商えた非人」の認識から大きくかけ離れた江戸時代の身分制社会像が明らかになってきている。これは身分的周縁研究の成果が大きいが、一方で身分的周縁研究が下からの積み上げゆえの、俯瞰的視点での全体像把握という点で弱さを持っている。様々な社会集団の重層と複合の上にある分節構造としての把握という視点では確かに同時代の個別関係が見えてくるが、では、江戸時代の身分制社会はどのような社会であったのか端的に説明することは難しい。また、男女の間でも明確な身分差があった

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    langu 2016/08/02
  • 妖怪とは何か | Kousyoublog

    妖怪は「霊魂」の存在を前提としている。人間や動物だけでなく万物すべてに霊魂が宿り、それは人間と同様喜怒哀楽の感情を持っていると考えられた。その霊魂の怒った状態は「荒魂(あらたま)」、喜んだ状態は「和魂(にぎたま)」と呼ばれ、天変地異や疫病から豊作まで霊魂の感情の動きが大きく影響していると考えられた。 「和魂」の状態にある霊的存在は「神」で、それに対して「荒魂」の状態にある霊的存在は「鬼」と呼ばれ、人間にとってのマイナスイメージを全て付託された。「和魂」と「荒魂」という分類とともに、「荒魂」であっても制御されているかいないかで大きな違いがある。この場合の制御、とは祭祀されているかどうかの差で、理解できない超常現象全般を広義の怪異とするなら、狭義の意味での妖怪・怪異現象は制御されない霊魂によっておこされるとされる。 まず第一に「出来事(現象)としての妖怪」が知覚される。薄気味悪い音や匂い、得体

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    langu 2016/02/01
  • 東京の「誰にも注目されない場所」を執拗に掘り下げて紹介する | Kousyoublog

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    langu 2016/01/26
  • 「日本から出ていけ」論の背景にあるファシズム的自由観 | Kousyoublog

    自由主義は個人の利益のもとに国家を否定していたが、ファシズムにおいては国家こそが個人の真の実現なのである。自由が、個人主義的自由主義が考えるような抽象的な傀儡にではなく、現実の人間に属するものであるなら、ファシズムは自由のためにある。真実重大な唯一の自由、国家の自由と国家の内なる個人の自由のためにファシズムはある。それゆえファシズムにとって、すべては国家の内にあり、国家の外には、人間的あるいは精神的な何ものも存在せず、いかなる価値もない。(注1)ベニート・ムッソリーニは一九三二年、自ら「エンチクロペディア・イタリアーナ」の「ファシズム」の項にこう書いた。(注2)市民社会の国家への還元、つまり国家による社会の排除が、いわゆる「全体主義」国家の最大の特徴であるわけだが、それはすなわち統制された道徳的全体性の創出を意味する。自由の主体を個人ではなく国家として、国家という共同体の自由の実現に奉仕す

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    langu 2016/01/23
  • イスラム原理主義思想の父サイード・クトゥブの生涯 | Kousyoublog

    9.11事件を起こしたアル・カイーダを始め世界中でテロを繰り返し、アメリカを始めとする欧米諸国と対立を深めるイスラム原理主義勢力ですが、その原理主義思想はさかのぼるとたった一人の思想家にたどり着きます。男の名はサイード・クトゥブ。イスラム原理主義思想の父と呼ばれ、主なイスラム原理主義団体の殆どが彼の思想をベースにしています。その彼の悲劇的な生涯は果たして何を生んだのか。1)青年時代クトゥプは1906年、エジプトのナイル川上流、貧困地帯として知られる上エジプトのアスユート県の貧しい村で農民の子として生まれました。彼の父は農民とは言え、比較的豊かで、かつイスラム学を学んでいることから村の知識人として尊敬を集めていました。そんな父の影響もあってかサイード少年は、10歳でコーランを暗唱するなど知識欲が強く将来を嘱望されていました。1919年、クトゥプ一家は土地を売ってカイロ近郊に移住。サイード・ク

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    langu 2016/01/20
  • 日露戦争直後、東京を火の海にした暴動「日比谷焼打ち事件」と大正デモクラシー | Kousyoublog

    承前 以下の三つの記事を前提としてお読みいただくと大きな流れがよりわかると思います。 ・1920-30年代日の失業問題と失業対策を断固拒否した財界人の意見まとめ ・「明治国家の終焉 1900年体制の崩壊」坂野 潤治 著 ・「桂太郎 – 外に帝国主義、内に立憲主義」千葉 功 著 過去のいくつかの記事で日露戦争から大正政変へと至る二十世紀初頭の日政治経済状況に関して取り上げたが、特に同時代でターニングポイントとなったのが日露戦争終結直後の講和反対・戦争継続を訴えた民衆暴動「日比谷焼打ち事件」である。日露戦争の終結を巡る政府と民衆との対立は後々まで近代の日が進んでいく方向性を定めたといってよい。いくつかの書籍から同事件前後の流れについて簡単にまとめてみよう。 1)日露戦争下で積する国民の不満 日露戦争に際して、明治日は国を挙げて多大な犠牲を払った。動員された将兵約百八万人、戦

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    langu 2016/01/14
  • 海外掲示板を読むために気になったスラング系英単語まとめ | Kousyoublog

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    langu 2016/01/07
  • 「民度」という言葉の由来と意味の曖昧さについて | Kousyoublog

    ここ数日の中国の反日デモ勃発から、特にtwitterやブログなどウェブ上でしきりに「民度」という言葉を見かけるようになった。反日運動が高じて暴力的な行為に及ぶ中国の人々、あるいはそれに対抗意識を燃やして日で急進的な意見や行動に出る人々などを批難する文脈で「民度が低い」という表現がされているようだ。Wikipediaによると「民度」とは『民度(みんど)とは特定に地域に住む人々の知的水準、教育水準、文化水準、行動様式などの成熟度の程度を指すとされる。明確な定義はなく、曖昧につかわれている言葉である。』とある。「民度」という言葉の由来と成立過程は実は詳しくわかっていないらしい。その「民度」という言葉の登場から変遷について陳贇氏の論文『「民度」――和製漢語としての可能性』が詳しかった。同論文によると、「民度」と言う言葉は明治時代に日で作られた造語であるらしい。以下『』内は同論文より引用。「民度

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    langu 2015/12/25
  • アルスラーン王とギスカール公爵 | Kousyoublog

    アルスラーン王とギスカール公爵、というと田中芳樹の小説「アルスラーン戦記」でお馴染みの名前だが、ここで紹介するのはその元ネタと思われる歴史上の人物の話。セルジューク朝第二代君主(スルターン)アルプ・アルスラーン(生没年1029~72年、在位1064~72年)と、群雄割拠の南イタリア・シチリアを一代で統一し後のシチリア王国建国へと至る基盤を確立した初代プッリャ・カラブリア公ロベール・ギスカール(ロベルト・イル・グイスカルド、生没年1015~85年、在位1059~85年)である。ともに十一世紀、十字軍へと至るヨーロッパとイスラーム世界の対立の歴史の中で非常に重要な役割を担った。 アルプ・アルスラーン セルジューク朝を建国したトゥグリル・ベグの死後、後継者を巡ってトゥグリルの兄チャグリーの子アルプ・アルスラーンとトゥグリルの長兄アルスラーン・イスラーイールの子クタルミシュの争いとなり、1064年

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    langu 2015/11/25
  • このブログを丸パクリしているウェブサイトの管理者におすすめの一冊 | Kousyoublog

    今は忙しいので手がつけられないのだが、色々落着いたら、ここ半年以上このKousyoublogの記事を更新とほぼ同時に丸ごと転載し続けている「ライトノベルとノベライズや小説のご紹介」(novelnavi.info)というブログについて、googleにDMXA侵害の報告をしたり、ホスティングしているさくらインターネットに規約違反(さくらインターネット基約款「第16条1.i.当社もしくは第三者の著作権・商標権等の知的財産権を侵害する行為、またはそのおそれのある行為」)ではないかと連絡したりする。whois情報によればドメイン管理はムームードメイン。 当該ブログにはkousyou-yamanoカテゴリ(魚拓)まで作られ、他にも複数の作者名表記での記事が存在していることから、他のブログからも転載しているようだ。確認した限り ・ikadoku さん ・UNO=日昌晶 さん ・kajikablo

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    langu 2015/10/31
  • 路上ホームレスに至る過程を表す3つの類型 | Kousyoublog

    岩田正美著「社会的排除―参加の欠如・不確かな帰属 (有斐閣Insight)」では「路上ホームレス」を余儀なくされた人びとが『存在証明の基点になる「場所」の喪失』(P60)、つまり社会的排除に至るプロセスが分析されている。データは一九九九年に著者が行った調査を元にしたもの。 路上ホームレスについて、最長職時と路上直前時に分けて経路分析を行った結果、以下の通りであったという。 A)最長職時 (1)40% 安定常勤職、普通住宅、社会保険加入 (2)25% 安定常勤職、労働住宅 (3)35% 職業不安定、労働住宅半数、残りが普通住宅、その他 B)路上直前時 a)20% 職業安定、普通住宅 b)13% 職業安定、労働住宅 c)42% 職業不安定、労働住宅 d)17% 職業不安定、その他 e) 8% 無職 (1)の人びとは路上に出る直前にはa)、b)、c)、e)の四つの状況に、(2)

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    langu 2015/10/20
  • 「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」1~3話の感想 | Kousyoublog

    2015年秋アニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」最新3話まで観ました。今のところすごく面白い。 PV 設定・キャラクター紹介PV 火星の民間警備会社いわゆる傭兵部隊の少年兵としてこき使われる主人公たちが火星の独立運動のアイコンであるヒロインの警備を請け負ったところに、彼女を謀殺しようとする地球植民地政府ギャラルホルンの攻撃が加えられこれを撃退、そのままの勢いで自分たちを虐げていた上層部に対してクーデターを起こし、パンパンパンと粛清して独立組織「鉄華団」を旗揚げ・・・と成り上がりギャング映画を彷彿とさせるアウトローな展開。地べたをはいずりまわるような泥臭い戦闘、鉄と油の臭がする描写もしびれる。鉄血にして熱血にして冷血のガンダムだ。 肝の座ったリーダーオルガ、高い戦闘力で汚れ仕事も厭わない三日月という固い絆で結ばれた一心同体表裏一体の二人、躊躇なく戦い容赦なく殺す、仲間の結束を大

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    langu 2015/10/19
  • 「暴力団」「続・暴力団」溝口 敦 著 | Kousyoublog

    福岡での抗争や山口組分裂騒動など暴力団絡みの大きなニュースをよく見かけるようになった一方で、暴力団についてよく知らないこともあって暴力団とは何かを知る概説書としてベストセラーになっている溝口敦著「暴力団」「続・暴力団」を読んでみた。 暴力団(新潮新書)[Kindle版] posted with ヨメレバ 溝口敦 新潮社 2012-07-01 Kindle Amazon[書籍版] 続・暴力団(新潮新書)[Kindle版] posted with ヨメレバ 溝口敦 新潮社 2013-04-12 Kindle Amazon[書籍版] 「暴力団」(2011)では「暴力団とは何か」その概要、組織、収入源(シノギ)、人間関係、海外の組織の動向と比較、警察の立場や諸法、暴力団に代わって台頭しつつある「半グレ集団」の動向などが解説される。続く「続・暴力団」(2012)では、2011年以降全国で制定され

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    langu 2015/10/06
  • 江戸幕府末期の財政状況がわかる図 | Kousyoublog

    う~ん… 内容豊富も目次粗放、索引なし あくまでも受験用の参考書だな 目次不備、索引なし、内容豊富だが問題点も 上は享保15年、下はその約100年後、江戸幕府末期の天保14年の幕府財政状況です。 享保15年は徳川吉宗による享保の改革の真っ只中。吉宗が将軍就任の前の時点は、幕府は五代綱吉のころの米価下落と綱吉から七代将軍家継までの間に膨らんだ財政赤字、さらにとどまるところを知らない物価上昇などによってそれまでの蓄えをい潰してしまっているという状況でした。 そこで、将軍就任後、倹約と増税(年貢を五公五民にする、定免法による年貢収入の定率化など)による財政再建を行い、成果を出し始めたのがこのころ。農民への年貢取立ては苛烈を極め、「胡麻の油と百姓は絞れば絞るほど出るものなり」とは享保の改革で辣腕を振るった勘定奉行神尾春央の有名なセリフですが、当然、増税に対して一揆なども頻発していたと言いま

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    langu 2015/09/24
  • 太平洋戦争までの日本海軍整備計画 | Kousyoublog

    調べている途中ではありますが、とりあえず簡単に基的な点だけまとめ。 明治四十年(1907)「日帝国の国防方針(帝国国防方針)」制定。八八艦隊計画登場。 大正元年(1912) 「七割軍備論」(佐藤鉄太郎)の登場。 大正二年(1913) シーメンス事件。 大正三年(1914) 第一次世界大戦勃発。 大正四年(1915) 八四艦隊計画予算の一部成立。 大正五年(1916) 八四艦隊計画予算成立。 大正六年(1917) 八六艦隊計画予算成立。 大正七年(1918) 「帝国国防方針」第一次改定。八八八艦隊計画登場。 大正八年(1919) 第一次世界大戦終結。 大正九年(1920) 八八艦隊計画予算成立。 大正十年(1921) ワシントン会議。日英同盟廃棄。 大正十一年(1922)ワシントン海軍軍縮条約締結。 大正十二年(1923)「帝国国防方針」第二次改定。八八八艦隊計画見直し。 昭和三年(19

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    langu 2015/08/18
  • 「タコの教科書 その驚くべき生態と人間との関わり」リチャード・シュヴァイド 著 | Kousyoublog

    知能は非常に高いが、単独行動が基、一日のほとんどをお気に入りの巣穴で過ごす引きこもりで、攻撃力は高いがストレスに弱く、欲旺盛、危険が迫ると周囲の環境に同化してやり過ごし、性交渉は生涯一度だけ・・・ぼっちの若者ではなく、タコの話。タコの生態がとても面白い。 タコの教科書 posted with ヨメレバ リチャード・シュヴァイド エクスナレッジ 2014-06-28 Amazon 楽天ブックス 7net honto e-hon 紀伊國屋書店 丸善&ジュンク堂 図書館 ここ百年でタコの生態は非常に熱心に研究されてきた。二十世紀の海洋生物学をリードしたナポリ臨海研究所(1873年設立)の周辺がマダコの産地であったこと、学習と行動を主要な研究対象とした初期の海洋生物学にとって欲旺盛で好奇心が強いタコが餌と動機づけの関係を調べるのに好都合だったことなどが大きい。 その結果、タコが抜群の知能を

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    langu 2015/08/10
  • 幸福を求めてしまう哀しみ~「ねずみ男の冒険」水木しげる著 | Kousyoublog

    水木しげるがマガジンデビュー前の1964~65年頃にガロや忍法秘話など貸漫画に発表した短編を中心に編集した短編集。のちに世間知の権化ねずみ男として人気を博すことになる頭巾姿のキャラクターに人間たちが翻弄される様子をシニカルに描いた作品がずらりと揃っています。 収録作品は以下の18作。「勲章」「合格」「はかない夢」「神変方丈記」「ああ無情」「不老不死の術」「夢の糧」「幸福の甘き香り」「空想石」「空のサイフ」「錬金術」「マンモス・フラワー」「「幸福」という名の怪物」「仙人酒」「心配屋」「悪魔の使者」「海じじい」「子供の国」 その収録作品の中から4作品を紹介。 「勲章」 ガロ第三号に掲載された作品。舞台は平安時代。ねずみ男は「とうとう人類の夢を実現したぞ」と空をヒョイっと軽やかに飛んで見せる。それを見ていた出っ歯メガネでお馴染みの太政大臣は、ねずみ男を国宝に認定して勲章を授けてしまう。実は

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    langu 2015/06/08
  • 「赤頭巾ちゃん気をつけて」庄司薫 著 | Kousyoublog

    およそ十年ぶりに読んでみた。以前ブログに感想を書いていたのだけれど、いい機会なので改めて感想をまとめてみる。 赤頭巾ちゃん気をつけて 改版 (中公文庫) posted with amazlet at 15.05.24 中央公論新社 (2012-12-19) 売り上げランキング: 12,089 Amazon.co.jpで詳細を見る 内閣府の調査によると高校生の携帯電話所有率は平成二十五年度で97.2%(うちスマートフォン82.8%)に上るのだそうだ。(参照)いまどきの高校生は、というか携帯電話の登場以来ここ十年ぐらいの子供たちは、携帯電話を通じて直接的に繋がっているといえる。 なぜ、いきなりこんなデータの紹介から入ったかというと、近年急速に廃れたのが、異性に電話をかけたらお母さんが出て特にやましいことはなにもないのにドキドキした、という体験なのだろうということだ。そして、1969年に書かれた

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    langu 2015/05/25