第7話です。我ながら書くのが早いvv 7.〈はじめてのC〉 そのウェブログのトップには「はじめてのC お試し版」と記されていた。椎が敷居のPCを用いて作り出したブログだった。 敷居のマンションに居候することが決まったあの日以来、椎はブログ作りに熱中し、敷居のノートPCを借りてさまざまに作業するようになっていた。そして、たった二週間で、〈はじめてのC〉はネットでの注目を獲得しつつあった。驚くべきスピードである。椎のたぐいまれな才能の表れとしかいいようがなかった。 「今日はののワさんの記事を書いたのだ」 自慢そうにかれはいう。 「ののワさんを知っているか? いま、ニコニコ動画で人気のキャラクターだ。その歴史を辿ってみた。どうだ? おもしろくないか?」 「ほう」 敷居はざっと最新の記事に目を通した。初めはただ眺めるだけだったが、読みすすめるにつれ、次第にその目つきが真剣みを帯びていった。 すばら
第5話です。id:taitokuとは一切関係が(以下略)。ちなみに全16〜18話程度に収まる予定です。それでも長いな……。 5.αoα 「あ、敷居さん。おひさしぶりだね」 ひとりで酒を呑んでいると、その男は気安く声をかけてきた。 ボーダーのシャツの上にシックなジャケットを着込んだ、二十代と思しい青年である。軽薄な顔の上に軽薄な笑顔を貼り付かせ、いかにも遊び人という風情だった。一夜の快楽を求めて男女が集うこのバーにはお似合いの風体といえたかもしれない。 「青髭」。 夜ごとの恋の相手を求める遊び人が集まることで、京都界隈では有名な酒場である。薄暗い店内にはムーディーなジャズがかかり、恋の鞘当てに熱中する男や女たちを演出している。 敷居はその男の挨拶を無視して、そのまま水割りを傾けた。男は気にした様子もなく、かれの隣の椅子に座って話しかけてくる。 「ずいぶん間が空いたじゃない。敷居さんと逢えなく
先日、『携帯機の強みは「どこでも出来る」より「どんな姿勢でも出来る」だと思った話』というエントリーを書いた時に、はてブで以下のようなコメントを頂きました。 id:lastline 漫画もそうかなーと。後、最近のはスリープ昨日がありがたすぎる。 据え置きは高画質もさることながら、Wiiがより進化してマジでヴァーチャルボーイとかそっち方面もありかもしれないと思っている。 これが非常に興味深かったので、いろいろ考えてみました。 さて、前回のエントリー(『現代の据置機が電源をつけっぱなしにさせたい理由 』)の最後にもちょっと書きましたが、据置機はファミコンの時代から現在までひとつの大きな枷がつきまとっているのですよね。それが「テレビの呪縛」。つまり据置機はテレビに繋げてはじめてゲームが出来る、テレビがなくてはゲームが出来ないという制約があるのです。ファミコン以前の時代には、画面と一体になった非
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