文部科学省文化審議会が答申した重要文化財(美術工芸品)の指定に、「木造千手観音坐像(ざぞう)」(大崎市)と「陸奥国仙台領元禄国絵図(くにえず)関係資料」(県図書館)が入った。県内の国宝・重要文化財は61件となる。 木造千手観音坐像は平安時代の作とされ、中尊寺金色堂(岩手県平泉町)に安置された奥州藤原氏の二代基衡のために作られた仏像の一群と類似する作風がうかがえるという。 平泉の仏像制作にかかわった仏師によって作られたとみられ、院政期(平安後期)の東北での仏像制作の様子を知る上で重要と評価された。 陸奥国仙台領元禄国絵図関係資料は、江戸時代の元禄期に幕府が各藩に領内の地図作製を命じた国絵図事業に関連した仙台藩の資料265点。仙台藩領を描いた国絵図などの絵図類や文書・記録類は質、量ともに豊富であり、地図史や政治史などの研究上、学術価値が高いと評価された。
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