アトピーかゆみ大幅減=抗体開発、国際治験で実証-京大など 中外製薬が開発した抗体「ネモリズマブ」が、アトピー性皮膚炎のかゆみを大幅に軽減することを国際共同治験で実証したと、京都大など日米欧の研究チームが発表した。さらに大規模な治験を行った後、早ければ2019年に新薬の認可を厚生労働省に申請したい考え。論文は3日付の米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載される。 京大の椛島健治教授(皮膚科学)によると、アトピー性皮膚炎の患者のかゆみには、たんぱく質「インターロイキン31(IL31)」が関与していることが、欧州の研究者らによって報告されている。ネモリズマブはIL31と結び付く受容体に働き掛け、IL31の作用を消してしまうことを目指して開発された。 治験は京大と九州大、東京逓信病院の国内3病院と米国、英国、ドイツ、ポーランドの各1病院で実施。中等から重症の成人患者計約