人工知能が現在ある半分の職業を奪うというのは本当か。2045年に人工知能が全人類の知能を超える「シンギュラリティ」は本当に実現するのか。 これらのもっとも注目される人工知能のテーマが、8月24日開催された日立製作所協賛のビジネスイベント「Business Book Academy」で語られた。 登壇したのは『Catalysts』でもおなじみの人工知能社会論研究会の共同発起人で駒沢大学講師の井上智洋氏、そして理化学研究所の人工知能研究者、高橋恒一氏だ。 以下、講演の要旨をお伝えする。 人工知能社会を見据えベーシック・インカム論を始めるべきーー井上氏 マクロ経済学が専門の井上氏は、人工知能の発展が社会や経済にどのような影響を及ぼすのかを考察。 人工知能に関して現在もっとも注目される議論の1つが、オックスフォード大学オズボーン准教授らの発表した試算で、人工知能の発展で10〜20年後には約50%