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ブックマーク / rollingstonejapan.com (51)

  • ジュリアン・ラージが語る、ジョー・ヘンリーと探求したアメリカ音楽のミステリー | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    ジュリアン・ラージ(Julian Lage)はギターの化身みたいな存在だ。ペダルを使わずに、指先のコントロールだけでカラフルな音色を奏でてしまう驚異的なテクニックで世界を驚かせてきた。そのうえでジャズやブルース、ブルーグラスやカントリーをはじめとする幅広いギター音楽について熟知していて、それらを巧みに織り交ぜながら、独自の音楽を奏でている。ここまでギターに深く向き合っているギタリストもなかなかいないだろう。 だからこそ、ジュリアンは自身のギターを中心にした編成で音楽を奏で、それを録音してきた。ベースとドラムを交えたトリオでの録音が多いが、ギタリストとのデュオやソロギターのアルバムも発表している。これまでに自身の名義で録音した14作のアルバムとEP の多くはギターが軸の小編成だった。例外は2009年のデビュー作『Sounding Point』と2011年の2作目『Gladwell』。今、改め

    ジュリアン・ラージが語る、ジョー・ヘンリーと探求したアメリカ音楽のミステリー | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • シャバカが語る「小さな音」と尺八がかき立てる想像力、「音のポエム」とパーソナルな物語 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    シャバカ・ハッチングスはUK屈指のサックス奏者として、サンズ・オブ・ケメット、コメット・イズ・カミング、シャバカ&ジ・アンセスターズといったプロジェクトで高い評価を得てきた。アメリカ由来のジャズだけでなく、彼のルーツでもあるバルバドスを含むカリブ海の島々の音楽をはじめ、アフロビート、ジャングルやグライムなどが溶け込んだシャバカの音楽は、近年のUKのジャズにおける最良の教科書のようでもあった。だからこそ彼はロンドンのシーンで「キング」と呼ばれていた。 そんなシャバカがサンズ・オブ・ケメットの2021年作『Black To The Future』あたりからバンブーフルートを演奏し始めるようになると、そこに尺八やインディアンフルートも加わり、サックスを手にする機会が減っていった。誰もが不思議がっていたころ、シャバカは前述の3つのグループの活動を休止すること、サックス奏者としての活動を停止し、フル

    シャバカが語る「小さな音」と尺八がかき立てる想像力、「音のポエム」とパーソナルな物語 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • ジュリアン・ラージのジャズギタリスト講座 音楽家が歴史を学ぶべき理由とは? | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    ジュリアン・ラージ(Julian Lage)の演奏からはジャズ・ギターの歴史が聴こえてくる。ブルーグラスやカントリー、フォーク、インディーロックといった音楽ジャンルのみならず、アメリカ音楽史そのものを自由に横断するようなプレイには古さと新しさが同居し、伝統的だからこそ過激で実験的ともいえる。そんな彼の音楽に、コーシャス・クレイを含む世界中のジャズミュージシャンたちも魅了されている。 僕(柳樂光隆)はこれまでジュリアンに何度か取材してきたが、昨年11月の来日時に行なった今回のインタビューでは、彼の質に近づくべく「アメリカ音楽とギターの繋がりを戦前ジャズから考える」をテーマに話を訊いた。 このあとのQ&Aでは、ジュリアン人の作品について一切言及していない。それなのに、ありがちなインタビューよりも遥かに、彼のギターがもつ魅力の謎を解き明かすものになったと思う。気づいたらフリージャズの話に着地

    ジュリアン・ラージのジャズギタリスト講座 音楽家が歴史を学ぶべき理由とは? | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • 「2023年のジャズ」を総括 様々な文脈が交差するシーンの最前線 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    左からミシェル・ンデゲオチェロ、カッサ・オーバーオール、セシル・マクロリン・サルヴァント、ジョン・バティステ(Photo by Charlie Gross, Patrick O'Brien-Smith, Karolis Kaminskas, Emman Montalvan) 2023年はジャズにとってどんな一年だったのか? 誌ウェブで数多くのジャズ周辺ミュージシャンを取材してきた音楽評論家・柳樂光隆が徹底解説。文中で紹介している柳樂の過去記事や、記事末尾の2024年のジャズ注目公演まとめもチェックしつつ、シーンの最前線を体感してほしい。 文中に登場するアーティスト/作品の楽曲をまとめたプレイリスト UKジャズを支えるエコシステム これはジャズに限った話ではないと思いますが、コロナ禍前〜渦中に作られた作品もおおよそ出尽くしたことで、新しいモードが始まった感じがしますよね。トレンドみたいなも

    「2023年のジャズ」を総括 様々な文脈が交差するシーンの最前線 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • 挾間美帆、世界的ジャズ作曲家がデビュー10年で培った制作論「私の曲作りにメソッドはない」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    2020年、グラミー賞のラージ・ジャズ・アンサンブル部門にノミネートされたあたりから、挾間美帆の立場は大きく変わったように見える。著名アーティストや名門ビッグバンド/オーケストラとのコラボも増えたし、次世代の作曲家たちへのレクチャーなどに携わることも増えている。前作『イマジナリー・ヴィジョンズ』からは世界のジャズ・シーンで最も勢いがあるレーベルのひとつ、UKのEdition Recordsからリリースするなど、今ではラージ・アンサンブル・シーンの顔として世界中で引っ張りだこになっている。 そんな挾間が自身のプロジェクトm_unitでの新作『ビヨンド・オービット』を発表した。これまでと異なるのは彼女の様々な活動の断片が収められたものであることだろうか。モントレー・ジャズ・フェスティバルから依頼されて書いた曲、資生堂150周年 メッセージフィルム 『「うつくしい」は、いのちの話。』のために提供

    挾間美帆、世界的ジャズ作曲家がデビュー10年で培った制作論「私の曲作りにメソッドはない」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • オスカー・ジェロームとは何者なのか? UKジャズの逸材が音楽遍歴を大いに語る | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    オスカー・ジェローム(Oscar Jerome)といえば、UKのジャズ・シーンでジョー・アーモン・ジョーンズやココロコの作品に貢献しつつ、自身のソロ作品ではジャズを軸に様々な要素を巧みに融合させた歌もので高い評価を得てきた。 最初期のEP『Oscar Jerome』(2016年)や『Where Are Your Branches?』(2018年)は、そのハイブリッドなサウンドがトム・ミッシュと比較されりしていた。2020年の1stアルバム『Breathe Deep』ではスピリチュアルジャズやアフロビートなども織り交ぜた即興性の高い楽曲でギタリストとしての実力をいかんなく発揮。2022年にはUKジャズ・アーティストが多数参加した『Blue Note Re:imagined II』に抜擢され、「(Why You So)Green With Envy」での空間的なエフェクトを駆使したパフォーマン

    オスカー・ジェロームとは何者なのか? UKジャズの逸材が音楽遍歴を大いに語る | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • セシル・マクロリン・サルヴァント、世界最高のジャズ歌手が明かす「歌」と「言語」の秘密 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    セシル・マクロリン・サルヴァント(Cécile McLorin Salvant)をひとことで説明するなら、「世界最高のジャズ・ボーカリスト」だろう。 21歳のときに「セロニアス・モンク・コンペティション」のボーカル部門で優勝。ティグラン・ハマシアンやグレッチェン・パーラト、アンブローズ・アキンムシーレらを輩出してきた登竜門での優勝をきっかけに一気にシーンへ出ていって、すべてのアルバムが高い評価を受けてきた。類まれな表現力で歌われるオーセンティックなジャズ・ボーカル・スタイルはどんなスタンダード・ソングにも新たな魅力を与え、その信じられないほどに高い技術によるスキャットや、どんな楽器の特徴をも声に置き換えてしまう歌唱手法が聴き手を驚かせた。いつしか誰もが彼女を最高のボーカリストだと認めるようになったし、何度もグラミーにノミネートされ、3度の受賞を果たしている。 挾間美帆も彼女のNYでのライブ

    セシル・マクロリン・サルヴァント、世界最高のジャズ歌手が明かす「歌」と「言語」の秘密 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • エズラ・コレクティヴに聞くUKジャズを変えた音楽教育、チャート1位獲得より大切なこと | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    エズラ・コレクティヴ(Ezra Collective)の来日公演が3月7日(火)に東京、9日(木)に大阪のビルボードライブで開催される(東京公演はソールドアウト)。Rolling Stone Japanでは前回取材したリーダー/ドラマーのフェミ・コレオソに引き続き、彼の実弟であるベーシストのTJ・コレオソにインタビューを実施。聞き手はジャズ評論家の柳樂光隆。 エズラ・コレクティヴは現在のロンドン・ジャズにおける象徴的存在の一つだ。その理由はジャズを軸にグライムやアフロビーツ、ヒップホップなどを取り込んだロンドン独自のサウンドのみならず、近年のロンドンにおける草の根レベルから始まった音楽教育を経ていることだったり、ロンドンらしい多文化性を表現している音楽性だったり、様々な側面から語ることができる。そういう観点からも、TJ・コレオソのキャリアはとても興味深い。 TJは名門音大出身者のエリートた

    エズラ・コレクティヴに聞くUKジャズを変えた音楽教育、チャート1位獲得より大切なこと | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • ホセ・ジェイムズ、エリカ・バドゥを語る「ここ25年のジャズにとって最重要人物」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    左からホセ・ジェイムズ、エリカ・バドゥ(Photo by Janette Beckman; Raymond Boyd/Getty Images) 現代ジャズをリードするボーカリスト、ホセ・ジェイムズ(José James)の最新作『On & On』はエリカ・バドゥの代表曲に独自の解釈を施したトリビュート・アルバム。鍵盤奏者のBIGYUKI、ベン・ウィリアムス(Ba)とジャリス・ヨークリー(Dr)からなるリズムセクションに加えて、ホセがフックアップする新進気鋭の女性サックス奏者、エバン・ドーシーとダイアナ・ジャバールが参加した作を掘り下げるべく、ジャズ評論家・柳樂光隆がインタビュー。 ネオソウルの話になると、どうしてもディアンジェロやJ・ディラ、クエストラヴ、ピノ・パラディーノらが生み出したサウンドに焦点が当たることが多い。ただ、エリカ・バドゥの魅力について考えるとなれば、ソウルクエリアン

    ホセ・ジェイムズ、エリカ・バドゥを語る「ここ25年のジャズにとって最重要人物」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • 「UKジャズはダンス・ミュージック」エズラ・コレクティヴが語るロンドン・シーンの本質 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    ここ数年におけるUKジャズの隆盛において、エズラ・コレクティヴ(Ezra Collective)はリーダーとしての役割を担ってきた。鍵盤奏者のジョー・アーモン・ジョーンズ、ドラマーのフェミ・コレオソといった、シーンを支える重要人物たちも在籍するこのグループは、「ロンドンらしさ」を鮮やかに体現。ジャズを軸にしながらグライム、アフロビート、レゲエ、スピリチュアルといった近年のロンドンを感じさせる要素を盛り込み、ダンサブルなサウンドに昇華してきた。 特にグライムとジャズを融合させる手法は特徴的で、そのハイブリッドなサウンドが新たな観客をジャズのライブへと誘ってきた。実際、彼らが2019年にBoiler Roomで行ったライブ動画を見ると、近年、ロンドンでどのようにジャズが演奏され、それがどのように受容されてきたのかがよくわかる。ロンドンにおけるジャズは“ダンス・ミュージック”であり、同時に“パー

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  • SawanoHiroyuki[nZk]が語る、2022年の音楽活動、ASKAとのコラボ、エアロスミスの話 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    HOME SawanoHiroyuki[nZk]が語る、2022年の音楽活動、ASKAとのコラボ、エアロスミスの話 作曲家・澤野弘之が様々なボーカリストを迎えて楽曲制作を行うプロジェクトSawanoHiroyuki[nZk]が5枚目となるアルバム『V』をリリースした。これまでの作品とは異なり、各楽曲の尺がグッと短くなり、その分、歌メロがより前に出てきている印象で、澤野楽曲の新たな一面を堪能できる内容になっている。 【動画を見る】「澤野弘之 LIVE [nZk]007」 今回は、澤野が音楽の道を志すきっかけとなったアーティストASKAとのレコーディングにまつわるエピソードを含めた新作の話だけでなく、自身が劇伴を手掛けたTVアニメ「86―エイティシックス―」、好きなロックボーカリストについてなど、多岐にわたって話を聞いた。澤野弘之という作家の人間性が垣間見えるインタビューになっている。 ―澤野

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  • 追悼ジェフ・ベック ベストソング11選 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    1969年7月4日、ジェフ・ベック・グループのリーダーである英国出身のロックギタリストのジェフ・ベックが米国ロードアイランド州ニューポートで開催されたニューポート・ジャズ・フェスティバルの舞台でギブソンのレスポールを奏でる。(Photo by DAVID REDFERN/REDFERNS/GETTY IMAGES) 時にはナイフのように鋭く、時には夢のように甘い、ジェフ・ベックのベストソング11選を紹介する。ヤードバーズのファジーなリフから天才的なギタープレイが光るビートルズのカバーなど、78歳で世を去った伝説的なギタリストの魅力が詰まった珠玉の楽曲を振り返る。 ジェフ・ベックは、ジミー・ペイジやエリック・クラプトンなどの同世代アーティストと違って、「これぞ、ジェフ・ベック!」と言えるような代表曲を残さなかった。だが、ベックはそのキャリアを通じてロック、ひいてはロックギターの変化を探求し続

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  • ジェフ・ベック、78歳で死去 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    ギターの神様、ブルース・ロックの革新者、そして2度のロックの殿堂入りを果たしたジェフ・ベックが、78歳で亡くなった。 【動画を見る】2019年、ジェフ・ベックとジョニー・デップがライブでカバーしたレノンの名曲 ベックの家族が、現地時間11日に明らかにした。「家族を代表して、ジェフ・ベックの訃報を深く深く悲しんでいます。細菌性髄膜炎に感染した後、彼は昨日、安らかに息を引き取りました」 グラミー賞に8回ノミネートされたベックは、ヤードバーズのメンバーとして、また自身のジェフ・ベック・グループの活動により、ロックの殿堂入りを2度果たしている。 ハートブレーカーズのマイク・キャンベルは、ローリングストーン誌の「最も偉大なギタリスト100人」でベックが5位に入ったとき、「ジェフ・ベックは素晴らしいテクニックと個性を兼ね備えている」と書いている。「まるで僕はジェフ・ベックだ。私はここにいる。と言ってい

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  • ドミ&JD・ベック、超絶テクニックの新星が語る「究極の練習法と演奏論」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    ドミ&JD・ベック(DOMi & JD BECK)の噂はじわじわと広がっていった。YouTubeやInstagramにアップされた動画を観たとき、キーボード奏者のドミとドラマーのJD・ベックによる演奏は想像をはるかに超えていた。超がつくほどテクニカルなだけでなく、越境的なセンスも抜群だったからだ。アンダーソン・パークやサンダーキャット、アリアナ・グランデらを魅了した才能に僕もすぐにハマっていた。 彼らが自分たちの名義でデビューアルバムをリリースすると聞いたとき、楽しみに思う一方で、少しだけ不安もあった。バカテク演奏系のYouTuberが録音作品を発表して、残念な結果に終わった例をいくつも見てきたからだ。誰もがジェイコブ・コリアーのような成功を収めるわけではない。とはいえ、その心配は杞憂に終わった。 アンダーソン・パークとドミ&JD・ベック アンダーソン・パーク主催の新レーベル「APESHI

    ドミ&JD・ベック、超絶テクニックの新星が語る「究極の練習法と演奏論」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • オバマ前大統領、ネット上の過激な批判カルチャーを非難「世の中は変わらない」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    オバマ前大統領は、若者がインターネット上で他者を徹底的に批判する現代の風潮に対し「あれは行動主義ではない。こんなやり方では世の中は変わらない」と非難した。 バラク・オバマはネット上の“コールアウト・カルチャー”が気に入らない。 ※註:「コールアウト・カルチャー」とは、アウトレイジ・カルチャーとも呼ばれ、物議をかもす発言をした当事者を責め立ててその責任を課すこと。ソーシャルメディアでセレブリティを対象に行われることが多く、ボイコットへと進む頻度も高い。このボイコットして相手を活動停止に追い込むことをキャンセル・カルチャーとも呼ぶ。 10月29日にシカゴで行われたオバマ財団のイベントで、オバマ前大統領は若者の間に広がっているある欲望について明確な意見を述べた。この欲望とは、オンラインで他者を非難するという手段で、自分が十分に「ウォーク」(※註:社会的不公平や人種差別に敏感であること)だと証明し

    オバマ前大統領、ネット上の過激な批判カルチャーを非難「世の中は変わらない」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
  • ジャイルス・ピーターソンが自ら解説、ストリート・ソウルという80年代UKの音楽遺産 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    ジャイルス・ピーターソンとブルーイの最新プロジェクト、ストラータ(STR4TA)が音楽シーンに与えたインパクトは想像以上だった。2人が昨年春にリリースした1stアルバム『Aspects』は、ブリット・ファンクという歴史の闇に埋もれたムーブメントを再浮上させることで、1970〜80年代におけるUK音楽史の文脈を書き換え、様々な謎を解くための鍵となった。ストラータ以前/以後で当時のポストパンクやニューウェイブ、UKレゲエ、ネオアコ、アシッド・ジャズに対する認識が変わった人も少なくないだろう。 そのストラータが1年半後に再び動き出した。再びブリット・ファンクを取り上げているが、今回は少しサウンドが変わってきている。2ndアルバム『STR4TASFEAR』で大きなトピックとなっているのは「ストリート・ソウル」だ。前回のインタビューで、ジャイルスはこんな話をしてくれた。 ジャイルス:1978年から1

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  • J・ディラを支えた敏腕エンジニアが語る「伝説の裏側」「音作りの秘密」「マカヤの凄み」 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    ニューアルバム『In These Times』が大きな評判を集めているマカヤ・マクレイヴン(Makaya McCraven)。ジャズ・ドラマーであり、コンポーザーであり、プロデューサーでもある彼の音楽は「ジャズとヒップホップ」もしくは「生演奏とポスト・プロダクション」の共存の最先端にあるもので、そこには様々な文脈を見出すことができる。 まずは拠点・シカゴとの繋がりでいうと、彼はアート・アンサンブル・オブ・シカゴから続く同地のジャズ史や、日でシカゴ音響派と呼ばれてきたポストロックの系譜を継ぎ、所属レーベルのInternational Anthemがここ10年で築き上げたコミュニティを象徴するような存在といえるだろう。 かたや「ジャズとヒップホップ」の関係に目を向けると、マカヤは以前から影響源として、マッドリブとJ・ディラの名前を挙げてきた。彼は(多くのジャズ奏者と同様に)J・ディラのビート

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  • 史上最高のベーシスト50選 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    左からブーツィー・コリンズ、フリー、エスペランサ・スポルディング(Photographs used in illustration by AP/Shutterstock; Joseph Okpako/WireImage; Elaine Thompson/AP/Shutterstock) ファンクマスターからプログレの神童、スラップ奏法の達人から超一流のセッションミュージシャンまで。ローエンドとは何たるかを体現してきた史上最高のベーシスト50人をカウントダウン形式で紹介。 「ベースこそが土台なの」数々の名演を残した伝説的セッションミュージシャン、キャロル・ケイはかつてそう語った。「ベーシストはドラマーと一心同体となってビートを生み出す。彼らの演奏は音楽を支える枠組みになる」 ポール・マッカートニーによるヒプノティックな「カム・トゥゲザー」のリフ、ジェームス・ブラウンの「セックス・マシーン」に

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  • マカヤ・マクレイヴンが語る、時空を超えたサウンドを生み出すための方法論 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    ジャズ・ミュージシャンはこの30年、ヒップホップやテクノ、ハウスやダブステップなど、様々な音楽が出てくるたびにそれを生演奏に置き換え、その技術を応用することで新たなサウンドを生み出してきた。ブレイクビーツやドラムンベースを人力で叩き、複雑なビートのニュアンスを生演奏で表現しつつ、即興演奏を盛り込んだセッションに取り込んでいく。プログラミングによって作られた音楽を乗り越えていくこと、それはつまりプレイヤー側による、プロデューサー側へのリアクションの歴史だったとも言えるかもしれない。 だからこそ、2015年にマカヤ・マクレイヴン(Makaya McCraven)が台頭したときは戸惑った。International Anthemというシカゴの新興レーベルからリリースされた1stアルバム『In The Moment』には、突出した演奏スキルと、それに引けを取らない高水準のプロダクションが同居してお

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  • ルイス・コールが明かす、超人ミュージシャンが「理想のサウンド」を生み出すための闘い | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

    ルイス・コール(Louis Cole)の音楽は、ノウワー(Knower)での活動がメインだった初期からポップで尖っていて、日でも一部で話題となった2013年のソロ作『Album 2』の頃から、奇妙なのにキャッチ―な作風はずっと一貫している。Brainfeederと契約した2018年の前作『TIME』でいくらか洗練されたが、エキセントリックな奇才という印象は今も変わらない。 彼の音楽がここまでの影響力をもつようになるとは正直思わなかったが、例えばドミ&JD・ベックの話題となったデビューアルバム『NOT TiGHT』は、明らかに「ルイス・コール(とサンダーキャット)以降)」を感じさせるものだ。ここ日でも、多くのミュージシャンがルイスに賛辞を送っている。そういう意味でも、次の一手には大きな注目が集まっていた。 最新作『Quality Over Opinion』は、肩の力が抜けた素晴らしいアル

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