滋賀県の琵琶湖に浮かぶ竹生島(ちくぶしま)を走る第3セクター・竹生島鉄道の新駅「っ」が17日、開業した。「日本で最も短い駅名」として、三重県の津駅(津市)が持っていた記録を129年ぶりに更新した。 竹生島鉄道は、1時間に1本間隔で竹駅と生駅を結ぶ2両編成のローカル鉄道。慢性的な赤字体質を克服するため、運転手も車掌も乗らない、日本唯一の「ゼロマン運転」として鉄道ファンに知られた存在だ。 新しく開業したっ駅は、営業区間300メートルの両駅の中間地点に造られた、全長8メートルほどの無人駅。駅周辺には針葉樹が鬱蒼(うっそう)と生い茂るばかりで、特に見どころがないことが大きな見どころだ。 同鉄道は、立地の悪さと営業区間の短さから利用客が少なく、年間3億円近くの赤字を垂れ流す。収益を改善するため、何とかして鉄道ファンの関心を集めようと思案した結果、「日本で最も短い駅名」での新駅開業を思いついたという。