「大家族もの」「行列のできる店」「取材拒否の店」……。 現在、様々な情報番組でこうした企画や特番がつくられているが、その共通点はなにかご存じだろうか。 それはいずれも、かつて日本テレビで放送された『追跡』で生まれた企画だということだ。 『追跡』は、青島幸男、高見知佳が司会の情報番組。 88年から94年まで、夜7時からの30分、月曜から金曜の帯で放送されていた。 いまでこそ、ゴールデンタイムは情報番組全盛だが当時は「情報番組」という枠組みすらなかったという。 それを生み出したのは、この番組で「総監督」をつとめた佐藤孝吉だった。 佐藤は長嶋茂雄の引退セレモニーの中継やビートルズ来日公演特番の伝説的オープニングなどを手がけた後、『アメリカ横断ウルトラクイズ』を立ち上げ、「カルガモ一家」に密着し、大ブームを巻き起こした伝説的ディレクターである。 その功績が認められ、当時の社長である氏家齊一郎にディ