・それでも、読書をやめない理由 米国ロサンゼルスタイムズの文芸批評担当記者が書いた読書論。コンピュータや携帯の普及によって本当に「文学は死んだ」のか?。慌ただしい情報社会において深い思索の時間、深い読書の時間はむしろ価値が高まっているのはずだという希望と、読書のニーズが変わったのに旧態依然として変化に対応できない出版業界への批判がある。 「わたしたちは、自分たちが今まさにそのただ中にある問題についてさえ解説を求めたがるのだ。今まさに自分たちが主役である世界についてさえ、ことこまかに知りたがる。四年間の任期の半ばも過ぎていないのというのに、どうして大統領としてのオバマを評価できるだろう?不確定要素もあれば、理解できないこともたくさんあるのだと認める余裕などあるのだろうか?」 確かにネットが登場してからというもの、とりあえず答えを出す、までの時間が短すぎる。昔は図書館に通ったり、人に会って聞い