恋愛というロジックにおいては、自らがまず「選別可能な選択肢」になることが大前提となっている。 つまり、「交換可能な存在」にならなければ、「交換の輪」に入ることができないという仕組みだ。 それはまずいいとしよう、だが問題は次である。 「交換可能な存在」であるということは、つまり「代替可能な存在」であるということである。 自分であろうと他人であろうと、また他人であろうと自分であろうと、そこにはなんらの質的な差異、価値的な差異が存在しないということである。 いわゆる「ナンパ師」の精神というのはまさにこれに該当する。 相対的交換の輪に自らを投げ出すことで、流動的な交換サイクルに参加し、恋愛という市場に参加し、またはそこでの支配権を獲得するものである。 だが、恋愛というロジックにおいては、自分と相手を互いに「交換不可能な存在」として規定することが、同じく前提とされている。 この「交換可能である」とい